100年ライフを目指しているワタシ。同じ志をもつお友達・大杉潤さんの出版記念講演会が2018年5月14日に開催され、参加することができました。
大杉さんは毎日ブログで書評をアップ。100年ライフに関連する珠玉の書をたびたびシェアくださっていてありがたい。
拝見して速攻購入させていただいた、ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士であられる、高伊 茂さんの2018年2月発売の本書を読ませていただきました。
キーワードは「幸せな老後」。
さっそくご紹介いたします。
4つのK
イントロダクションとして、「幸せな老後」に欠かせないのが、以下の”4つのK”だと解説くださいます。
- おかね(経済)
- からだ(健康)
- こころ(生きがい)
- かぞく(パートナー、仲間)
「セカンドライフ相談」を得意とされるファイナンシャル・プランナーの著者ならではの切り口で、そのために大切なこと。とくに”仕事とお金”についてを、以下の項目に沿ってガイドくださいます。
- 定年後の「働く人生」
- 「シニア独立」で一番大切なもの
- スモール起業のススメ
- 「幸せな老後」のためのお金の増やし方
なにしろ、長年会社勤めをしているワタシにとっては、何もかもよく分かっていないことだらけ。多くの会社員が似たようなものではないでしょうか。
定年退職して無収入になってからでは遅いのです。
今からいろいろ作戦を立てておかねば!本書を読んであらためて気付くことができました。
定年後の「働く人生」
定年後無職世帯となると、年金収入だけでは月3~6万の赤字になってしまうとの調査結果があるようです。
赤字!コレはイカンっ。
「働かない」という選択肢はおのずとあり得なくなります。
では、「働く」としたら、どんな選択肢があるのでしょう。
- 定年再雇用
- 再就職
- 独立・起業
とはいえ。
再雇用も再就職もやはり期限があるし、実際ワタシの勤務先においても再雇用でも再就職でも、最長68歳くらいまでが限界です。
80歳でも90歳でも働いていたい。とするならば、やはり、独立・起業を目指すのがよいのですよね。
「シニア独立」で一番大切なもの
では、どうやってその仕事を選ぶのか。
本書では、自己分析(やりたいこと・できること・やるべきこと)の3つが重なる部分が大きいほど、充実して取り組めると教えてくれます。
独立する際の仕事を選ぶためには、まずは、「自分史」を書いてみる。
学生時代~50代に至るまでの”成功したこと” ”失敗したこと”および、そのときにどう感じていたかをまとめて、さらに他人に見てもらい、感想をもらうと、より、客観的にとらえることができる。
ー本書より引用
また、仕事を選ぶ際に
- 在職時からの延長線上にある内容であるか
- 社会性があるか
- 自分の性格・能力に合っているか
- 家族や周囲の友人が理解できる仕事か
…という点にフォーカスすると良いとのアドバイスもくださる。
ふむふむ。少しずつ何かが見えてきたぞーw
できれば、すでに独立開業しておられる方に相談するとなお良い。
確かに先人の知恵とはありがたいものですよね。
ちなみに、「何か資格を取る」というのは、さほど留意しなくてもよいようです。著者いわく、「資格は足の裏についた米粒・つまり、取っても食べられない」。なんとも言い得て妙、座布団一枚!って言いたくなっちゃいましたw
スモール起業のススメ
実際に起業するならば、まずは個人事業(スモール起業)で開始、その後状況によって法人化という手順をおススメくださっています。
また、シニア独立として”ご法度”なのが借金。
とにかく、原価は最小限に抑えて、良好なキャッシュフローに徹することが肝要。
大切なこととしてもっとも刺さったのが「事業にかける情熱があるか、そして、楽しめるか」。
会社員でも起業でも。定年前でも定年後でも。
この「パッション」がとても大切。普遍的なことなのですよね。
「幸せな老後」のためのお金の増やし方
終二章では、ファイナンシャル・プランナーの著者ならではの、お金についての詳細なアドバイスがありがたい。
とくに年金のあらましについて。お恥ずかしいことに、ほんとによくわかっていません。時折郵送されてくる「ねんきん定期便」のハガキもスルーしっぱなし(笑)。その見方や、より多くの年金をいただけるための方法についての解説も加えていただいています。
ちなみに、巷間よくいわれている「将来公的年金の制度自体が破たんし、受取額がゼロになる」というのは真実ではないようです。
その他、生命保険の見直しや、住宅ローンの繰り上げ返済、退職後の健康保険、介護保険、医療費…etc.お金にまつわるあらゆる物事についての解説もありがたい。
”入ってくるお金と出ていくお金”。今後はよりしっかり管理していかねばー。
まとめ
会社の定めた「定年」ではなく、社会人として生涯現役でいかに生きてゆくのか。
☆100歳以上生きる☆ワタシなので(笑)とにかく楽しまなくっちゃ。
でも、ただ単にそう思っているだけではいけません。
そのために必要な、仕事やお金のこと。
あらためて本書を読ませていただいて、より具体的に心に刻むことができました。
会社員生活の卒業に向けて。ぜひ必読の一冊です。
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