こんにちは。ワーキングマザー28年の いくみ(@nesan_blogger)です。
毎年秋の頃になると思い出す出来事があります。
それは、子どもが高校3年生の部活引退のとき。親も懸命に応援してきて終わった途端、子ども以上に燃え尽きそうになってしまった。
切なさを抱きつつ、次に控えている大学受験にどう寄り添ってきたか?
その当時からすでに10年経っているものの、昨日のことのように蘇ってきます。
同じような思いの親御さんの参考になればと、この記事を書くことにしました。
子どもの部活が親の生きがいにもなっていた
息子は高校に入ってしばらくサッカー部に在籍していましたが、あるときママ友から電話がかかってきます。
「いくみさん。息子さんサッカー部やめるって聞いたんだけど」
もうビックリ。寝耳に水とはこのことです。毎日朝早くから練習に出かけていって充実してそうに見えたのに。
その頃は思春期真っ只中で、ほぼ何も話をしてくれない息子をなんとかつかまえて話を聞き出すと「オレ下手くそで試合に出させてもらえそうにない。友達からラグビー部なら部員が少なくて、みんな試合に出れるって聞いたんだ」
ラグビーなんてもちろんやったこともなくって完全初心者で、しかもサッカー部の先輩方はなかなか厳しいから辞めさせてもらえるのだろうか?色々と心配がよぎりましたが、本人なりに悩んで決めたことだろうから。
種目が変わったって応援することにかわりない。
それから猛練習したのでしょう。しばらく後に選手として試合に臨めるようになって、しょっちゅう見に行っては本人の「試合に出る」希望が叶えられたことが我が事のように嬉しくて、勝ったらキャーとはしゃいで…と、子どもの部活が私にとっても生きがいの一つとなっていました。
部活引退は親も切ない
あっという間に2年が経ち、とうとう3年生最後の大会です。
直前の合宿で運悪く靭帯にケガをしてしまった息子でしたが、チームメイトたちに「足が壊れてもやる」と宣言していたそうで、痛みに耐えながらもなんとか出場。
一回戦は勝利で喜んだのも束の間。必死に戦ったものの二回戦は負けてしまいました。
ノーサイドの瞬間泣き崩れる息子たち。監督も涙を堪えている。その姿を見て親たちも号泣。
あのときの光景を思い出す度に、今でも涙が出てきます。
「息子の高校ラグビー人生」と「部活生の親」に幕が下ろされてしまった。
もちろん本人たちがいちばん切ないのでしょうが、親もその後しばらくは燃え尽き感でいっぱいでした。
その後、大学受験が終わるまで
部活をやりながら、夜は塾に通って受験勉強も頑張っていた息子でしたが、引退後しばらくは抜け殻のようで、塾にも行かなくなってしまいました。
ずっとこのままなのだろうか?心配になったし「塾行かなくていいの?」と声をかけたりもしましたが気のない返事ばかり。
でも、そっと見守るしかありません。
くる日もくる日も練習に試合にと部活三昧だった毎日が突然変わってしまったのですから。
1ヶ月ほど経った頃でしたでしょうか。塾には相変わらずほとんど行っていませんでしたが、どうやら家で勉強再開したらしく、私が夜仕事から帰ってくると、机に向かっている姿を見かけるようになりました。
冬休みに入ったら塾にまた行き出してそれからは猛然と受験勉強に励んでいます。
気が付くと息子の部下引退での親の燃え尽き感も、いつもまにか癒えていました。
部活生はそうでない生徒よりも限られた勉強時間しかないから、集中力が高い…と何かで読んだ記憶がありましたが、まさにそんな様子です。
そして迎えたセンター試験。あまり上手くいかなかったようで、気落ちして帰ってきました。
息子の志望先が私立大学でしたが残念ながら、センター利用は不合格。2月に入ってからの一般入試をせっせと受け続けて、無事、第一志望校に合格しました。
寄り添う…というよりも、ほぼ黙って見守ってきただけですが、息子が部活で頑張っている姿と受験を勝ち取った姿とそれぞれを見せてもらえたことは、親にとっても掛け替えのない経験でした。
最後にひとこと
息子の高校は、部活に入らないで3年間とにかくひたすら受験勉強に専念する生徒が多く、部活生は少数派でした。
現在の高校生たちもそうした風潮があるのかもしれませんが、部活生の親を経験してとにかく言えるのは
「ひたすら打ち込める活動をしてきた子どもは、いざ受験になってもキッチリ結果を出すものだ」
親も、子どもの部活引退からの燃え尽きと付き合いつつその後受験に寄り添ったことが、後々になっても大切な思い出となっています。