初出版に向けてチャレンジしています。
おかげさまで拙著『女性管理職が悩んだ時に読む本』が日本能率協会マネジメントセンターから2023年4月末刊行予定となり、その1ヶ月半前に晴れてカバーが決定。感無量です。
ここまで至ることができた道程について。
今後出版を目指しているあなたへ参考にしてもらえたらと、この記事を書きます。
初出版への私の道程 3つのポイント
まずは、私が初出版までにやってきたこと。ポイントは以下の3つです。
- 自分ならではの、自分の得意分野を掘り下げる
- その得意分野をひたすら発信する(SNS、ブログ等で)
- 出版企画を出すために、学びのコミュニティで機会を得る
さらに詳しくお伝えします。
自分ならではの、自分の得意分野を掘り下げる
私は無名の会社員です。いわゆる「インルフエンサー」のような、世の中に何か特別なことを発信できる才覚もありません。
でもね。
会社員38年、女性管理職18年やってきての、自分ならではの得意分野。
この経験は誰にも負けないって、おこがましいかもしれないけれど、自信があります。
ありきたりな言い方ですみませんが「継続は力なり」
世の中の誰しもが、こうした強みって必ず持っているのです。
その得意分野をひたすら発信する(SNS、ブログ等で)
とはいえ。
せっかくの経験、自分の中だけであたためてしまっていては勿体ないです。
あるときまでは、それを発信しようとは思ってもいませんでしたが、色々な苦難に直面したときに、自分の経験を世の中に役立ててもらいたいと、目標を描くようになりました。
そして、50代後半に差し掛かっていたときに、SNSやブログを次々に立ち上げて今に至ります。
出版企画を出すために、学びのコミュニティで機会を得る
発信していくうち、ありがたいことに手応えも感じつつあって。
さらに新たな目標が芽生えてきます。
ネットを介しての発信だけで良いのだろうか?せっかく伝えるのなら、ネット以外のより多くの人たちにも届けられたら嬉しい。そのための方法が「出版」つまり、本を出すことでした。
とはいえ、単なる無名の一般人がどうやって本を出すことができるのだろう?
私の場合は、2017年から参加している「情報発信のための学びコミュニティ・ウェブ心理塾」で様々学んできた結果、ありがたいことに初出版の機会をもらいました。
実際には「出版企画書」を提出してなおかつ、その企画が出版社さんでの「企画会議」を通過することが必須。
出版社さんも当然、企業として収益性を追求していく使命があるから。
著者が自分の思いを企画にしたためるだけでなく、「この本は読者さんのニーズに応えられているだろうか?(つまり、手に取って買ってもらえるだろうか?)」という観点を踏まえていかないことには、単なる自己満足で終わってしまいかねません。もちろん、この辺りは担当編集者さんと二人三脚で進めていきます。
加えて、私の発信メインテーマである【女性管理職】について、今後その人数を増やしていくことが大切である…というのが、2022年頃からかなり我が国において取り組みが進んでいた点も追い風となりました。
「時代のニーズ」とも重なったのです。
出版企画が通った後にやるべきこと:執筆
そうした積み重ねを経て、ありがたいことに企画が通った後。やるべきことは以下の3つ。一言でまとめると「執筆」です。
- 構成を決める
- 原稿をひたすら書く
- ゲラチェック
さらに詳しくお伝えします。
構成を決める
本の構成とは、建築物に例えるならば土台、骨組みのようなもの。あるいは設計図といっても良いでしょう。
何を、どのような順番で、一つ一つはどれくらいの分量で伝えていくか。
企画書の段階でもある程度設定しますが、実際に出版決定となった際には、編集者さんと議論を重ねて構成を決めていきます。
実はここの部分にかなり労力が必要で、逆に言えば、土台が固まってしまえば、あとは「書く」「直す」という”作業”に徹するのみです。
また、この時点で「刊行予定日」「予定ページ数」「価格」などが、一旦仮の状態とはなりますが具体的に定められて、出版に向けての最初の実感を得るとき。
ちなみに、書籍タイトルは著者からもちろんアイディアを出しますが、最終的な決定は出版社さんにお任せすることとなります。
原稿をひたすら書く
構成が決まったら、あとはひたすら原稿書きに専念。
ビジネス書(単行本)の多くが昨今は概ね「200頁〜250頁」くらいとなっていて、文字数にすると70,000〜90,000字ほど。
平日昼間は会社勤務をしていますから、とにかく帰宅したら必ず書く。平日は少しずつしか更新できませんが、土日祝はほぼ一日集中。その繰り返しです。
私の場合はブログで大体1,500字前後を1日おきくらいに書いているので、その感覚が目安になったのと、何よりもブログを始めた2017年から蓄積していた「女性管理職ネタ」を元にして書き下ろすことができた。
まっさらなものを一から作り上げることではなかったので、思ったよりスムーズに筆(パソコンのキータッチですが、笑)が進みました。
ブログをコツコツ書いてきてよかった。
ちなみに、企画が通って原稿を書き上げるまでにかかった期間は約3ヶ月です。刊行予定日から逆算して編集者さんから指定されたタイムライン。
そんなに短いんだ!と最初に聞いた時はビクついたものの、返って冗長すぎたらダラけてしまいかねないので、短目なことでかなり火が点きました。
ゲラチェック
ようやく書き上げたときは心底ホッとしたものの、ノンビリしている間もなく、次にやるべきことは「ゲラチェック」です。この期間も2ヶ月から長いと3ヶ月ほどかかります。(※各出版社さんの状況による)
ゲラとは、校正刷りのこと。イラストやデザイン、ページ番号等が入っている「本番のレイアウト」に原稿を組み込んだものです。
カバーのデザインもこの段階で決まっていきます。
それを編集者さん→著者がチェックしていって、さらに作り込んでいきますが、当然1回だけでは終わらず、3〜4校を経て完成(脱稿)となる場合が多い。
200頁強のボリュームを何度も読み返して細かなところも確認していくので、なかなかに骨の折れる作業。
実は、この記事を書いている時は、まだ、このゲラチェックの途中の段階で、あと2校ほどとなる見込みです。
ある意味最後の総仕上げとも言える大事な山。読者さんのために。と心に思い描きつつ頑張ります。
執筆→脱稿の後にやるべきこと:販促
前段落でお伝えした「学びコミュニティ・ウェブ心理塾」では著者の先輩方が多数活躍されていますが、どの著者さんたちからも異口同音に聞くことが「本は書いたら終わりではない」
つまり、著者自らが販促に努めるのも最重要であるということです。
そのためには、日頃のSNSでの出版決定報告その後の進捗報告、応援してもらう方々に集まってもらう(多くの著者さんたちがやっている「Facebookグループでの応援隊」を私も活用しています)、販促のための資材作成、出版記念講演会の企画…など、とにかくやることが目白押し。
執筆よりも、さらにこの点も私にとってはハードルが高くて、しかも、脱稿する前からカウントダウンが始まります。
特に、講演会の開催は2ヶ月前から告知するのが望ましいとのこと。
長年会社員生活に慣れていて、単独の自分が単独の自分をアピールしていくことに、お恥ずかしながら戸惑いの連続で、正直かなり精神的にも追い詰められてしまいそうになります。
でもね。
本は自然に売れる時代ではなくなっていることも、自分が読者の立場で考えてみてもよく解る。
著者が売らなくて誰が売るのでしょう?
何よりも出版ができることに感謝の気持ちを忘れずに、また、楽しむことを忘れずに。このフェーズも取り組んでいこう。
また、1人でなんでも抱え込もうとするのでなく、遠慮なく周囲に頼ることも大切で、実際に私も多くの友人達に助けてもらっています。
最後にひとこと
自分の著作が世の中に出る。ここまで進めてきても、まだ信じられない思いもありますが
「女性管理職の悩みあるある」として私のこれまでの経験や向き合い方をお伝えすることで、女性管理職だけでなく、仕事をしているすべての人たちへ、少しでもお役に立てるようなら嬉しいです。