読んでいただく方々に、より伝わりやすい文章を書くにはどうしたらいいんだろう。
つねに悩ましいものです。
文章術の書はそんなときに強い味方になってくれる。
「嫌われる勇気」で著名な古賀史健さんの『みんなが書き手になる時代のあたらしい文章入門』
続いて、本書を読んでみました。
書くことは考えることである
なぜ、「20歳の自分」なのだろう。
「はじめに」にある著者からのメッセージ。「書くことは考えること」
だから、若いうち、遅くとも20歳までの間に、書く技術を身につけることで、考える技術を身につけることができる。
それが、「20歳」というキーワードにつながるのです。
気持ちの翻訳
序章では、「文章とは気持ちの翻訳である」と説いてくれます。
文章とは、頭のなかの「ぐるぐる」を、伝わる言葉に翻訳したもの。
自分が言いたいことの”翻訳者”になってこそ、ようやく万人に伝わる文章を書くことができる。
ふむふむ。
気持ちを訳して分かり易くお伝えする。
そのために、”文章”というツールがあるのですね。
「リズム」と「構成」
本章では「第1講~4講」と称して、それぞれのポイントを解説してくれ、まるで講義を受けているように楽しく読めます。
第1~2講は「リズムと構成」。これは、『みんなが書き手になる時代のあたらしい文章入門』にも同様のことが書かれてありました。
- 読み手にとってストンと入ってくるのには「リズム」が大切。
そのためには、文と文のつなげ方(接続詞)や展開の仕方がスムーズ(論理的)であれるように。 - 「構成」は”カメラワーク”のように眼で考える。
読者の椅子に座る
次に、第3講のテーマが「読者の椅子に座る」。
ワタシが本書でもっとも刺さった点です。
自分の椅子に座って語るだけでは、読み手には響かない。
必要なのは、読者の椅子に座り同じ景色を見ること。
では、読者の椅子とは、具体的にどこにあるのか?
それは、「10年前の自分」または、「特定の”あの人”」の二人しかいない。と導いてくれます。
今この瞬間のどこかに、10年前の自分と同じ悩みをもった人がいる。
かつての自分に向けて書けば、今を生きる誰かに届く。
一方「特定の”あの人”」とは、例えば、ラブレターみたいなもの。
いろんな椅子を探しすぎても結局どっちつかずになりがち。このいずれかの椅子を思い浮かべて書いてみる。
さっそく心がけてみよう。
原稿にハサミを入れる
終章(第4講)では、書いた文章を推敲してそぎ落とし、スッキリとまとめるコツについて。
「何を書くか」ではなく、「何を書かないか」というアプローチでやってみる、引き算の発想。
足し算が多いワタシの文章、この点も工夫してみなくっちゃ。
20歳のワタシへ
さいごに、「20歳のワタシに向けて」メッセージを書いてみました。
- 読者さんに伝わる文章を書くのって難しいよね。悩ましいよね。
- そんなときは本を読んでみよう。
- 読んだら気づきをまとめると心に刻める。
- 気づいたことをさっそくやってみるのが、読書の醍醐味。
書くことは考えること。この本はおススメだよー。