『気づかいの壁』(川原礼子 著)職場のコミュニケーションに悩んだ時、オススメの一冊

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こんにちは。女性管理職18年の いくみ(@nesan_blogger)です。

日頃仕事をしているなかで、コミュニケーションがうまくいかないなぁ、部下さんたちへちょっとした言葉掛けをしようと思うのだけれど、タイミングが難しくって結局行動できず終い…etc. 常に悩みの連続。

そんな悶々とした思いを助けてくれる一冊に出会いました。

コミュニケーションスキル・企業研修の専門家、川原礼子さんの『気づかいの壁』

形式的なマナー論を語るのではなく、著者自身のカスタマーサービス業務や社内研修等、豊富なご経験からアドバイスをしてもらえる、身近感がとてもありがたい。

私と同じような悩みを持っているあなたへ。ぜひオススメしたくこの記事を書きます。

気づかいの「壁」とは?

まず、本書のタイトルに心惹かれました。

なぜならば「気づかい」にはポジティブな印象があって「壁」にはネガティブな印象があるからです。

なぜ、この”ある意味相反する”フレーズが掛け合わされているのだろう?

読み進めていくうちに、大いに納得です。

人は誰しも他人への配慮を持つものですが、実際には言葉や行動に出せないことも多い。
まさに「壁」
冒頭にも書きましたとおり、私もしょっちゅう経験しています。

しかも、無意識で目に見えないことがほとんど。
意識して乗り越えようと努めない限り、いつまでも立ちはだかってしまうもの。

具体的にどう取り組んでいけば良いのでしょう?

「壁」には2種類ある

「壁」と聞くと、それはおそらく一つなのだろう、と勝手に思い込んでしまいますが、「気づかいの壁」には以下の2種類があると、教えてくれます。

  1. 自分の心の壁
  2. 相手の心の壁

自分壁は越えていくべきだけれど、相手壁(相手の領土)は逆にみだりに踏み入らない。

「相手壁」について、事例として挙げられている点にピンときました。本書から引用します。

たとえば、「退職したいけれど、残していくメンバーが心配で踏み切れない…」と悩むリーダーの話をよく聞きます。これは、優しい気づかいに見えるようで、メンバーの領土に踏み込んだ考えです。なぜなら、自分がいなければ残ったメンバーの仕事が回らないことを決めつけてしまっているからです。

去っていく人は自分の都合ですから、残された人を思いやろうにも、そこから先は去っていく人の課題ではありません。

本書のノウハウのベースには、アドラー心理学の考えがあると解説されていますが、まさに「課題の分離」

お互いの程よい気づかいのためにも、この距離感が大事なのですよね。

気づかいの壁 ポイント

次に、「気づかいの壁」で、自分の壁を取り払うためのポイントとして、特に私が刺さったことを3つに絞ってお伝えしますと

ココがポイント

  1. 自分がされて嬉しいかどうか?が気づかいの軸になる
  2. 人がストレスを感じる瞬間を押さえておく。ストレスがなくなった瞬間に居心地の良さを感じたり、「この人がいてありがたい」という気持ちが芽生えたりする
  3. 完璧ではなく「60点」を目指す

さらに、気付いたことを補足します。

自分がされて嬉しいかどうか?が気づかいの軸になる

「壁を取っ払う」できそうでなかなかできないときに、逆の立場になって考えてみたら、すーっと行動に移せそうです。

例えば、頑張っている部下さんに「いつもありがとう。これからも頼らせてもらうね」思っていてもつい、言いそびれてしまいがちです。
でも、上司からそう言われたら、私はとても嬉しい。だからこそ、上司である自分が言葉にすれば良いのです。

人がストレスを感じる瞬間を押さえておく

この点も「逆の立場で考える」に類することですが、

例えば、長々とメールに書いて答えを求めることやら、いきなり質問を振られることやら…仮に相手に良かれと思ってやっているつもりだとしても、本当に相手のためになっているのか?返って負荷をかけてしまっているのではないか?

そこを感じ取るセンサーを磨いておくの、大事です。

完璧ではなく「60点」を目指す

一方、気づかいの完璧を求めようとしたところで、サービス業のプロでない限りは難しいですし、日常の中で相手が常に気づかいに徹していたら、恐縮してしまいます。

「60点」と考えたら、気負わずに、しかも、長く続けていけそう。

とってつけたような気づかいではなく、普段から自然に醸し出すことができる気づかい。そんな人でありたいもの。

この3つのポイント以外にも「限定」「予告」「共有」「領土」「記憶」といった5つのカテゴリーに分けてのそれぞれのコツを細かく解説してくれているのもお役立ち満載。

常にデスクの傍に置いて見返したい。

本書が心強い友になってくれること、間違いありません。

最後にひとこと

気づかいは、人が見ているところだけでするものではない。

文中の一説にハッとしました。

読了した次の日。それまでお恥ずかしながら「見て見ぬ振り」だった、シュレッダーの満タンサイン。

誰もいない廊下で、率先して袋を交換している私、早速、壁一つ取っ払い行動です(笑)

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この記事を書いた人

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いくみ@女性管理職&ブロガー(ねーさん)

ビジネス書著者、講師(女性管理職の専門家)、ブロガー、ワーキングマザー30年。

40歳で正社員復活し、現在は上場企業で19年管理職。「人生100年、仕事やライフワークや色んなことにチャレンジしつつ、めいっぱい楽しもう!」というビジョンのもとブログを始めとして、SNS、メルマガで情報発信中。山手線 全駅の記事も人気。2023年4月初出版『女性管理職が悩んだ時に読む本』好評発売中。

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