「情けは人のためならず」を科学的に立証 『親切は脳に効く』デイビッド・ハミルトン著(サンマーク出版)

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なぜ「親切」にすると「脳」によいのだろう?
その理由を知りたい。
本書の帯に書かれてある、精神科医・作家の樺沢紫苑先生のメッセージがさらに興味をそそります。

読むと猛烈に親切がしたくなる!

インパクトのあるタイトルが、なんか怪しげなお話?と勘違いしてしまいそうですが、著者は科学のご専門家。「親切」がもたらす効能を科学的根拠から示してくれる本なのです。

さっそく読んでみました。

5つの副作用

原題が「THE FIVE SIDE EFFECTS OF KINDNESS」(親切の5つの副作用)。なおさら強烈だわー(笑)
この点は「はじめに」で著者が以下のように解説しています。

「効果」より「副作用」のほうが人の注意を引きそうだと考えたから。副作用というと、ふつうは薬の好ましくない作用という意味でとらえられるが、この用語の汚名をそそげると思うと気分がいい。副作用とは本来めざしていることと一緒に副次的に起きるものだ。

つまり親切をすることによって、なにかを期待しているわけではなくとも、現実にはいろいろなことがもたらされる。ということを言い表したかったそうです。

具体的なその「副作用」とは、

  1. 幸せになる
  2. 心臓と血管を強くする
  3. 老化を遅らせる
  4. 人間関係をよくする
  5. 伝染する(プラスの連鎖を引き起こす)

なんと!いいことづくめ。
各章ではそれぞれについて詳しく解説がなされています。

”愛のホルモン”脳内物質「オキシトシン」

「脳に効く」いちばん大きな科学的根拠が、親切によって、オキシトシンという脳内物質が作られるという点。

オキシトシンは”愛のホルモン”とも呼ばれていて、愛情や幸せを感じたり、あたたかい気持になると分泌されるもの。

この、オキシトシンの働きによって心臓や血管にもよい影響を及ぼし、免疫系も活性化され老化を遅らせることができ、周りの人たちにも波及効果をもたらす。と著者は説いてくれる。

科学反応の連鎖。

本書への賛辞として書かれてあった「カインドフルネス」という言葉がまさに言い得て妙です。

身近でとりくめること

でも、親切って気張って意識して行うというより、親切アンテナをいつも立てておこう。ということでよいのだと思います。

身近でどんなことが挙げられるだろう。

エレベーターで「開」ボタンを押して最後に降りる。
網棚に荷物を上げようとしている人を手伝う。
落し物を気付いた直後に持ち主を追いかけて渡す。
満員電車で気分の悪そうな人がいたら声をかける。

…なんだかpoorな発想ばかりでお恥ずかしいですが、とにかく日々の親切。そんなふうに考えてみるだけでも、あたたかい気持ちになれます。

今日の一言

「情けは人のためならず」

情をかけておけば,それがめぐりめぐってまた自分にもよい報いが来る。人に親切にしておけば必ずよい報いがある。の意。

この表現が本書でも出てくるのですが、先人たちの教えって、案外科学的根拠とも相関関係があったのかもしれません。

そんなことを思い描いたのも、本書を読んでのまたひとつの気付きでした。

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投稿者プロフィール

ねーさん(ikumi3)
ねーさん(ikumi3)
会社の管理職/100年ライフブロガー/色々学び人
30数年会社員まっしぐら、定年まであと数年…というところで、会社の組織改編や家族の不調に見舞われお先真っ暗に…。その後、さまざまな学びと素晴らしい師匠たちに出会うことで救われる。この経験により「今後の100年ライフを楽しく過ごし、同じような人を一人でも増やしたい」というビジョンをもつに至る。このブログではそんな私の思いや実践をお伝えすべく、2017年7月22日から700記事連続、毎日更新中。(2018年11月30日現在)→詳しいプロフィールはこちら