資格試験。多種多様なものがありますよね。
とくに、ビジネスに直結して必須となるものは、難度が高い。
著者である、資格試験合格アドバイザー・山口賢人さんは、TOEIC920点を皮切りに、証券アナリスト、国際公認投資アナリスト、実用英語検定1級、中小企業診断士など、多くの資格を独学で短期合格された、まさに「資格取得のスペシャリスト」さん。
その処女作となる本書は、タイトルの「中小企業診断士試験」だけでなく、どの資格試験にも応用できる「資格取得のための参考書」です。
「中小企業診断士」とは?
本書のタイトルになっている「中小企業診断士」とは、経営コンサルタントとして唯一の国家資格。
"企業が売上を伸ばし、コストを削減し、利益を上げる"ための適切な提案をするのがお仕事。
中小企業診断士試験は、国(経済産業省)が実施する国家試験であり、第1次試験と第2次試験に分かれている。
第1次試験は、中小企業診断士となるのに必要な学識を判定するもので、多肢選択式で実施されている。
第2次試験は、第1次試験合格者を対象に、中小企業診断士となるのに必要な応用能力を判定するものであり、筆記試験及び口述試験の方法で実施される。第1次試験の合格率は20%程度、第2次試験の合格率も20%程度、第2次試験合格者数を第1次試験受験者数で割った最終合格率は4%程度となっている。
―Wikipediaより抜粋引用
うむむー。これを見ただけでもハードルの高さがうかがい知れます。
しかも、科目は
経済学・経済政策/財務・会計/企業経営理論/運営・管理(オペレーション・マネジメント)/
経営法務/経営情報システム/中小企業経営・中小企業政策・・・と、多岐に渡っている。
難関試験といわれる所以なのですね。
それを、どう攻略するのか?著者さんが実施してきたそのノウハウを、惜しみなく披露してくれます。
資格取得の目的を明確にする
単に、その資格を取ろうというだけでなく。
- どんな必要性があって
- 何を会得したくって
- そのための確固たる目的は何なのか?
…を明確にしてこそ初めて、そこに向かってガシガシ進むことができる。
実際に、著者さんが「中小企業診断士」を取得するのに、この点になんども思い惑い、数年をかけてその決意を固めるに至ったエピソードが刺さります。
難しい試験だからこそ、なおさら。
そのビジョンを描いておくことで、モチベーションが保てるのですよね。
では、実際にどのように取り組むのか
さて。ビジョンが固まったのならば、あとは突き進むのみ。
具体的な取り組み法としては、
- 学習計画を立てる
- とにかく過去問高速回転
- 直前期は総仕上げ、模擬演習と体調管理
…といった点。しかも、「3ヶ月」というマイルストーンを定めておく。
目的と期限を明確化する。コレって、資格取得のみならず、業務完遂においても、とっても肝要です。
時間術
資格取得を目指してゆくときに、多くは仕事をしていたり、学問を修めていたり…"主たる実施ゴト"があってのチャレンジであることが多い。
だからこそ、「時間術」「時間管理」は大切なアイテム。
この点については、どんなふうにやってみたら良いのか?
著者さんのご体験から、具体的にその工夫法や学習計画についても教えてもらえるのが、ありがたい。
加えて、関連する他の資格についてや、それらを巻き込むことのメリット・デメリット。
この点も、広げて考えれば「いかに時間シナジーを活用するか?」という点に通ずるものだと感じました。
今日の一言
資格試験には種類も難度もさまざまあれど。
この本を読んで書いてあることを実践すれば、必ずや合格できる。
資格取得に悩んだときには、ぜひ読んでおきたい一冊です。