部下さんの個性を尊重したいのに、イライラしてしまうあなたへ【自分の基準で判断していませんか?】

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こんにちは。女性管理職21年の いくみ(@nesan_blogger)です。

部下さんの個性を尊重したい。
頭ではわかっているのに、どうしてもイライラしてしまう。

「レスポンスが遅い…」
「また情報共有、忘れてる…」
「同じミス、何度目…?」

こんな風に感じてしまう自分に、罪悪感を覚えていませんか?

特に、自分が大切にしている仕事の進め方とは異なるやり方をしている部下さんに対して、どう接すればいいのか。

そして、気付くのです。

「あれ? 私、自分の基準を押し付けようとしてない?」って。

部下さんの個性を尊重することとは、実は「自分の基準から自由になること」
解説します。

「自分の基準」が、実は最大の壁になっている

共感しやすい部下さんと、そうでない部下さん。

正直に申しますと、自分と感覚が近い部下さんは、すごく楽なのです。

何も言わなくても通じ合える
指示を出せば、期待通りに動いてくれる
安心して任せられる

でも、自分と感覚が遠い部下さんは、どうでしょう?

「なんで、こんな簡単なことができないの?」
「普通、こうするでしょ?」

つい、そう思ってしまいます。

これって、自分の基準が最大の壁になっている、ということなのですよね。

「これが大切」が、実は「私の大切」だった

私が現場で大切にしていること。

とにかく、すぐやる
必要な情報は出来る限り全て、周囲と共有する
抜け漏れがないか、こまめにチェックする

ある意味、長年の経験から身につけた、私なりの仕事の型であるとも言えます。
だから「これが正解」だと、無意識に思い込んでいました。

でも、ある部下さんと向き合って、ハッとしたんです。

彼女は、良くも悪くも「マイペース」なタイプ。

  • 反応が早い時もあれば、なかなか返事が来ない時もある
  • リマインドすると「あ、すみません」
  • 情報は、どうしても囲い込んでしまいがち
  • ご本人も自称する「うっかり屋さん」

これらのことがしょっちゅう繰り返されてついイライラしてしまいます。

でも、圧倒的な強みも持っています。例えば

物事を企画する力
客観的で、的を射た意見
会議のファシリテート能力

何度、彼女のこうしたスキルに助けられたことか。

ひょっとしたら「これが大切」というのは、単に「私の大切」に過ぎないのかもしれません。

「プロセス」と「成果」、どちらを見るべきか

あらためて冷静になって考えてみます。

よっぽど問題が発生するなら、もちろん注意喚起や指導は必要。
でも、プロセスはどうであれ、一定の成果を上げているなら?
とにかく見守ることでも、よいかもしれない。

結局。

私がイライラしているのは、彼女が成果を出していないからじゃない。「私のやり方」と違うから。

「すぐやる」私から見たら、彼女のマイペースは理解できない。
「情報共有を徹底する」私から見たら、彼女の情報の囲い込みは許せない。
「こまめにチェックする」私から見たら、彼女のうっかりは信じられない。

でも、それって。
私の価値観や、私が大切にしているやり方を、彼女にも求めているだけなんじゃないか?

もちろん、一般的に「こちらのやり方がベター」ということはありますが、それでも、ステレオタイプに一方がよくて他方が悪い、と決めつけてはいけないのですよね。

部下さんの個性を尊重するための3つのポイント

では、どう取り組んでいけば良いでしょうか?ポイントを3つにまとめます。

「成果」を最優先の判断基準にする

プロセスが気になっても、まず見るのは「成果」

仕事の期限は守られているか。
求められている品質は満たしているか。
チームや組織に貢献できているか。

ここがクリアされているなら、プロセスは「その人のスタイル」としてある程度は認めることも必要です。

「リスク」がある部分だけ、明確に伝える

ただし、放置していいわけじゃありません。

情報の囲い込みで、チームに支障が出そうな時
うっかりミスが、大きなトラブルにつながりそうな時

そういう「リスク」がある部分だけは、はっきり伝えます。
「あなたの仕事のやり方を変えて欲しいわけじゃない。でも、この部分だけは、チーム全体に影響が出るから、一緒に対策を考えさせて」

そう言うと、相手も素直に受け止めてくれることでしょう。

「強み」を言葉にして伝える

そして、これが一番大切かもしれません。

本人の”改善点”よりも、”強み”を、言葉にして伝えること。

「あの時の企画、本当に助かったよ」
「あなたの視点があったから、気づけたことがたくさんある」
「会議の進行、すごくスムーズだったね」

弱みばかり見ていると、強みが見えなくなる。
強みを認めることで、部下さんも自信を持って動けるし、そして、私自身も、イライラより感謝の気持ちを多く持てるようになります。

「違い」を受け入れることが、チームの力になる

部下さんの個性を尊重するって、簡単じゃありません。

自分と違う価値観
自分と違うやり方
自分と違うペース

それを受け入れるのは、正直、しんどい時もあります。

でもね。
「自分と同じ」を求めていたら、チームは自分のコピーだらけになる。

管理職の役割は、部下さんを「自分と同じ」にすることじゃなく、彼らならではの強みを活かしてもらい、チーム全体の成果を最大化すること。

「違い」を認める
「リスク」だけは一緒に対策する
「強み」を言葉にして伝える

それができた時、チームは、もっと強くなります。
そして、管理職自身も、もっと楽になれるに違いありません。

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この記事を書いた人

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いくみ@女性管理職&ブロガー(ねーさん)

ビジネス書著者、講師(女性管理職の専門家)、ブロガー、ワーキングマザー30年。

40歳で正社員復活し、現在は元上場企業で21年管理職。「人生100年、仕事やライフワークや色んなことにチャレンジしつつ、めいっぱい楽しもう!」というビジョンのもとブログを始めとして、SNS、メルマガで情報発信中。山手線 全駅の記事も人気。2023年4月初出版『女性管理職が悩んだ時に読む本』好評発売中。

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