こんにちは。女性管理職21年の いくみ(@nesan_blogger)です。
先日、社外の女性管理職の方とお話しする機会がありました。
長年一つの業務を深く極めて課長職にもなられた素晴らしい方なのですが、上司から「今の業務だけじゃなく、もっと色々なことで貢献してほしい」と言われ、評価してもらえずに悩んでいる、とのこと。
その話を聞いて、他社のことながら、私は軽い憤りを覚えました。
そして同時に、定年を10年後に控えた彼女に、ぜひ伝えたいことがあったのです。
真面目に頑張ってきたのに「評価されない」苦しみ
「今の業務だけでは物足りない」
上司からそう言われたら、あなたはどう感じるでしょうか?
長年、一つの業務を深く丁寧にやってきた。サポート的な立場が多い業務だったけれど、自分なりに誠実に取り組んできた。
なのに「単一的なタスクのみ」と評価され、業務特性を理解してもらえない。
彼女は、その悔しさと戸惑いを抱えていました。
さらに追い打ちをかける、上司の一言
では、どんなことをやれば良いのでしょうか?彼女が上司に尋ねたところ、返ってきたのは「どんなことをやりたいのか?」
質問を、質問で返されてしまい、具体的な期待も示されず、ただ「考えろ」と突き放される。
長年頑張ってきた努力も認めてもらえない。彼女はさらに落胆してしまったそうです。
上司の振る舞いに疑問
正直に言います。
その上司、どうなんだろう?思わずムッときてしまいました。
部下を育てる立場として、やってはいけないことが2つあると思うのです。
一つは、具体的な期待を示さずに「考えろ」と突き放すこと。
もう一つは、長年頑張ってきた部下の努力を認めないこと。
これでは、部下さんはどうしたら良いのかわからず、ただ苦しむだけです。
「あなたの強みは何ですか?」まずは棚卸しから
そこで私は、彼女にこう聞いてみました。
「あなたの強みは何なのか?これまで培ってきたことから、他者に貢献できることはどんなポイントなのか?棚卸ししてみてはどうでしょうか?」
すると、彼女から即座に答えが返ってきたのです。
「コミュニケーションや、人と人とを繋ぐための気遣いが得意です」
これは素晴らしい!
次に、強みを活かした、具体的な提案を伝えました。
「それなら、そこを活かして『社内のコミュニケーションアドバイザー』のような提案を上司にしてみてはどうですか?」
上司が求めているのは「色々な貢献」
彼女の強みは「人と人とを繋ぐコミュニケーション」
サポート業務で培った気遣いや調整力は、組織全体のコミュニケーション活性化に必ず役立つはず。
それを具体的な役割提案として上司に伝えることで、道が開けるのではないか。そう考えたからです。
会社での役割と、個人のライフワーク、両方を育てていく
そして、もう一つ大切なことをお伝えしました。
彼女も、定年まであと10年ほど、とのこと。
私にも経験があるのですが、この時期からは会社の中での役割と、今後、会社員を卒業して以降の個人としての社会貢献やライフワークを見つけていくこと
この2つを同時並行で進めていく、という考え方です。
両者の接点があればなお可、だけれど、必ずしも自分が個人的に得意ではないことを、組織の一員としては求められることもある。
それはそれとして。
これからは「ポータブルスキルを磨くための準備」と捉えてみましょう。
会社の評価に一喜一憂しなくていい。
もしこの「コミュニケーションアドバイザー」の提案が受け入れられなかったとしても、大丈夫。
その強みは、会社員卒業後にも必ず生きていきます。
今は、自分の強みを磨き、育てていく時期なのだと。
そう考えれば、少し気持ちが楽になりませんか?
最後にひとこと
私がこの話をしたところ、彼女はとてもピンときたようで
「そうですね!そう考えると、前向きになれます」と喜んでもらえて、どこかホッとしたようなその表情を見て、私も嬉しくな離ました。
評価されないことに悩んでいるあなたへ。
まずは、自分の強みを棚卸ししてみてください。
そして、それを会社でも、会社の外でも活かせる「ポータブルスキル」として磨いていく。
そう捉えることで、きっと道が開けていくはずです。