こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
部下さんから提案や意見をもらった時、「それって、ちょっと違うと思うのだけれど…」と心の中で思ってしまうこと、ありませんか?
自分のやり方の方が効率的で確実だと感じるから、つい否定的な反応をしてしまいそうになる。でも、その一言が部下さんのやる気を削いでしまうかもしれません。
そんな時の対処法を解説します。
部下さんの意見を否定してしまう上司の悩み
管理職として日々の業務に追われる中で、部下さんから自分の考えと異なる提案をされることって本当によくありますよね。
そんな時、私たちはどうしても「自分のやり方の方が正しい」「効率的だ」と感じてしまいがち。
特に経験を積んだ管理職ほど、これまでのやり方に確信を持っているから、部下さんの新しい提案に対して
「それは現実的じゃない」
「今のやり方で十分うまくいっている」
「時間の無駄になりそう」
そんな風に感じてしまうものです。
でも、そこで素直に「それって、ちょっと違うと思う」と返してしまったら…部下さんはもう二度と意見を言ってくれなくなるかもしれません。
部下さんからもらった意見 尊重するか否定するかの違い
人間の心理として「自分の意見を尊重してもらえた」と感じると、さらに積極的に貢献したくなリますし、一方で、一度でも頭ごなしに否定されてしまうと「どうせ言っても聞いてもらえない」という諦めの気持ちが芽生えてしまいます。
私自身、これまで200人以上の部下さんたちと接してきた中で、この心理の変化を何度も目の当たりにしてきました。
意見を受け入れてもらえた部下さんは、その後もどんどん新しいアイデアを提案してくれるようになる。逆に、否定された部下さんは段々と発言が少なくなっていく…
この違いは、チーム全体のパフォーマンスに大きな影響を与えるのです。
部下さんの意見を活かす4つのステップ
では、どのように部下さんの意見を活かしていけば良いでしょうか?
4つのステップにまとめます。
ステップ1:まずは受け止める
部下さんから意見をもらったら、内容の良し悪しに関わらず、まずは
「そうだね。参考にさせてもらいます」
と返しましょう。
この一言で、部下さんは「ちゃんと聞いてもらえた」という安心感を得ることができます。
ステップ2:実際に行動してみる
そして、これが一番重要なのですが「とにかく、実際にその意見の通り行動してみる」こと。
自分のやり方の方が効率的だと感じても、まずは部下さんの提案を試してみる。この姿勢が部下さんにとってどれだけ嬉しいことか。
「本当に私の意見を取り入れてくれるんだ」という感動は、その後の信頼関係に大きく影響します。
ステップ3:比較検討して対話する
部下さんのやり方を試した上で、自分のやり方の方が効率的だと改めて感じたら
「比較してみて、こっちのやり方してみたらどうだろう?」
と提案してみる。
最初から否定するのではなく、一度行動して試した上での提案だからこそ、部下さんも納得しやすいのです。
ステップ4:お互いの良さをミックスする
場合によっては、お互いのやり方をミックスしたって良いんです。
話し合って、歩み寄って、一緒に最善の方法を見つけていく。そのプロセス自体が、チームの結束を深めてくれます。
大切な心構え:目的を見失わない
最も大切なのは
「目的さえ達成できればやり方はどうとでもなる」
という考え方です。
目的さえ達成できれば、手段に固執する必要はありません。部下さんのやり方でも、自分のやり方でも、ミックスした新しいやり方でも、結果が同じなら何でも良いのです。
部下さんの意見をつい否定しそうになってしまう時は、この考えを思い出してください。
そして、相手の意見を尊重する姿勢も忘れずに。
最後にひとこと:完璧でなくても大丈夫
とはいえ、私もつい部下さんの意見を否定しそうになって申し訳ない思いでいっぱいになること、しょっちゅうあります。本当に反省です。
でも、完璧な上司なんていません。大切なのは、そうやって自分を振り返りながら、少しずつでも成長していくこと。
部下さんの意見を活かしながら、一緒にチームを成長させていく。そんな管理職を目指していきましょう。