こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
「最近の若手の考えていることが、さっぱりわからない…」
管理職の皆さんからよく聞く悩みでもあり、私自身もそうした思いを抱えています。
価値観の違い、働き方への考え方の違い、コミュニケーションの取り方の違い。挙げればキリがないほど、世代間のギャップを感じる場面が多いのではないでしょうか。
このギャップを乗り越えるための5つの実践法について解説します。
なお、この記事で「若手」については、2025年時点で20〜30歳くらいまでを指しています。
問題提起:なぜ若手との関係に悩む管理職が増えているのか
現代の職場では、これまで以上に世代間ギャップが顕著になっています。
デジタルネイティブ世代の若手と、アナログ時代を経験してきた管理職世代。働き方改革やワークライフバランスへの価値観も大きく異なるもの。
「なぜ残業を嫌がるのか」「なぜすぐに転職を考えるのか」「なぜプライベートを優先するのか」
こんな疑問を抱きながらも、適切な指導やマネジメントができずに悩んでいる管理職の方は少なくないでしょう。
19年間の管理職経験の中で、200人以上の部下さんたちと向き合ってきた私が確信していること。それは「分からない」と嘆くだけでは何も変わらないということです。
世代間ギャップは確かに存在します。しかし、それを乗り越えるために必要なのは、管理職側の意識改革と具体的なアクションなのです。
解決策の提示:若手との関係を改善する5つの実践法
具体的に、どう解決していけば良いでしょうか?5つの実践法をお伝えします。
「分からない」から「歩み寄る」への意識転換
まず大切なのは、マインドセットの変更です。
「若手の気持ちがわからない」と嘆く前に、こちらから歩み寄ろうとする姿勢を持つこと。
私自身、かつては「最近の若い人は…」と思ってしまうことがありました。でも、そんな思いに囚われていても、何の解決にもならないんですよね。
相手を理解しようとする前に、まずは自分から動く。これが第一歩です。
自分たちの価値観に固執しない柔軟性を持つ
「私たちの時代はこうだった」という価値観に固執していては、若手との溝は深まるばかり。
時代は変わっています。働き方も、価値観も、コミュニケーションの方法も。
管理職として求められるのは、自分たちの世代の価値観にとらわれず、柔軟に工夫を凝らしていくこと。
例えば、「残業は当たり前」だった私たちの世代から、「効率的に成果を出す」ことを重視する若手世代へ。この変化を受け入れ、むしろ活用していく発想が大切です。
効果的な教育とマネジメント手法の確立
若手に「どう動いてもらうか」「どんな教育をしていけばいいか」
これは管理職としての実務的な課題です。
私が効果的だと感じているのは:
- 個別面談の頻度を増やし、一人一人の状況を把握する
- 目標設定を本人と一緒に行い、納得感を持ってもらう
- フィードバックは具体的かつタイムリーに行う
- 成長を実感できる機会を意識的に作る
皆さんもすでに取り組まれていることばかりかもしれませんが、自分の成長が見えるとモチベーションが大幅に向上する、それも若手ならではなのです。
採用段階からの一貫した目標設定とコミュニケーション
人材採用の段階からの目標設定と、コミュニケーションに特化したアプローチの掛け算。
これが効を奏するのです。
採用時点で会社の方向性や期待を明確に伝え、入社後も継続的なコミュニケーションを図る。
この一貫性があることで、若手も安心して働くことができ、結果として高いパフォーマンスを発揮してくれます。
自分の気持ちをオープンにして個性を尊重する
最も重要なのは、若手の気持ちを理解しようとする前に、まず自分たちの気持ちをオープンにすること。
「実は、こんなことで悩んでいる」「こういう経験をしてきた」「だからこそ、あなたたちに期待している」決して自慢話ではなくて、そんな率直なコミュニケーションから始めることで、若手も心を開いてくれるのではないでしょうか。
そして、彼らの個性を尊重し、それぞれの強みを活かした組織運営を心がける。
こうした取り組みが、組織活性化へとつながっていくに他なりません。
結論:管理職として本当に大切にすべきこと
若手の気持ちがわからない…そう感じた時こそ、管理職としての真価が問われる瞬間です。
分からないと嘆くのではなく、歩み寄る。
自分の価値観に固執するのではなく、柔軟性を持つ。
一方的に指導するのではなく、コミュニケーションを大切にする。
そして何より、若手一人一人の個性を尊重し、その力を組織全体の活性化につなげていく。
これが、管理職として私たちが注力すべきことです。
相手を思いやる気持ち、成長を支援したいという想い、そして一緒に良い仕事をしたいという願い。これらを素直に伝えることができれば、きっと若手との関係も変わってくるはずです。