こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
部下さんがカスハラ的な電話対応に苦慮している場面に遭遇しました。その時の彼女の対応を見て、改めて「理不尽な状況での正しい向き合い方」について深く考えさせられたのです。
同じような悩みを持つあなたへ、今回部下さんから学んだ「感情的にならずに対応する方法」を参考にしてもらえたらと、この記事を書きます。
感情的なクレームに振り回されてしまう、あなたの悩み
職場で働いていると、どうしても避けて通れないのが理不尽なクレームや感情的な相手との対応。
電話口で怒鳴られたり、筋違いな要求をされたり、そんな時についつい自分も感情的になってしまって、後で「もっと冷静に対応すればよかった…」と後悔することはありませんか?
特に、相手が明らかに間違っているのに、まるでこちらが悪いかのように責められる時の理不尽さといったら…もう、本当に心が折れそうになりますよね。
冒頭でもお伝えした、部下さんの素晴らしい対応から学んだ「感情的にならずに理不尽な状況を乗り切る方法」を解説します。
なぜ、この方法が効果的なのか
実際に私が見た部下さんの対応は、心理学的にも非常に理にかなったものでした。
感情的な相手に対して、こちらも感情で返してしまうと「感情の連鎖」が起こり、問題解決から遠ざかってしまいます。しかし、一方が冷静でいることで、相手の感情も徐々に落ち着いていくのです。
また、感情を抑えて対応した後の「発散」も重要なポイント。ストレスを溜め込まずに適切に処理することで、次回も同じように冷静な対応ができるようになるのです。
部下さんから学んだ「プロの対応法」
具体的に、どんな対応法なのか?について時系列で解説します。
状況:社員のご家族からの感情的な問い合わせ
部下さんが対応していたのは社員のご家族からの電話問い合わせでした。
ご家族に関わる人事上の手続きの遅延についてかなり感情的になっており「人事担当者の説明も悪かった」「もっと前の日付で処理してもらえないか」という内容。
実際のところ、遅延の原因は社員側の書類提出の遅れだったのですが、そんなことはお構いなしに、まるで私たちが悪いかのような言い方をされていたのです。
対応中:淡々と事実確認と状況伝達に徹する
そんな中、部下さんの対応は本当に素晴らしかった!
相手が感情的になっても、決して同じように感情的になることなく、淡々と事実確認と状況の伝達に徹していました。
- 「申し訳ございません、確認させていただきます」
- 「現在の状況はこのようになっております」
- 「○○様がご希望されているのは△△ということでよろしいでしょうか」
こうした冷静な対応を続けることで、相手の感情も徐々に落ち着いているように、部下さんの様子を見ていて感じました。
電話終了後:思いっきり感情を発散
そして、電話を切った後の部下さんの姿に、私はさらに感動したのです。
「もう、全く、どうなってんのよーーーおかしいでしょ!」
プロとして完璧に対応していた部下さんが、素直に感情を吐き出している姿を見て、「ああ、これも大切なことなんだ」と気づかされました。
理不尽な状況を乗り切る3つのステップ
この事例を踏まえて、状況を乗り切るためのステップを3つにまとめます。
ステップ1:感情的にならず、事実確認に徹する
相手がどんなに感情的になっても、こちらは冷静さを保つことが最重要。
「なぜそんなことを言われなければいけないの?」という気持ちをぐっと抑えて、まずは事実確認に徹しましょう。以下の手順も参考にしてください。
- 相手の話を最後まで聞く
- 事実と感情を分けて整理する
- すぐに答えられないことは「確認させていただきます」「◯月◇日までに返答します」と一旦引き受けて後日、期限を決めて回答する。
ステップ2:相手の真の希望を的確にキャッチアップ
感情的な言葉の奥にある、相手の本当の希望を見つけ出すことが解決への近道。
「結局、この人は何を望んでいるんだろう?」という視点で話を聞くと、案外シンプルな解決策が見えてくることが多いものです。
ステップ3:対応後は思いっきり発散する
最後にこの点。本当に大切なんです。
プロとして完璧に対応したからといって、ストレスが消えるわけではありません。むしろ、感情を抑えて対応した分、その後の発散は必要不可欠。
信頼できる同僚に愚痴を言ったり、周囲の差し支えない範囲で「もう、本当におかしいよね!」と声に出してみたり。
そうやって感情を適切に処理することで、次回も同じように冷静な対応ができるようになります。
まとめ:理不尽な状況こそ、プロとしての成長のチャンス
カスハラ的な状況は、残念ながらどの職場でも起こりうることです。
でも、そんな時こそ「プロとしての対応力」を磨くチャンスだと捉えてみてください。
感情的にならずに淡々と事実確認に徹し、相手の本当の希望を的確にキャッチアップして、それに答えていく。そして、対応後は思いっきり発散することも忘れずに。
部下さんから教えてもらったこの大切なマインド、あなたもぜひ実践してみてくださいね。
きっと、どんな理不尽な状況でも乗り越えられる強さが身につくはずです。