こんにちは。女性管理職19年の いくみ(@nesan_blogger)です。
リーダーを任せていた部下さんから「降りたいです」という相談がありました。
元々はご本人から「リーダーをやりたいです」と立候補してくれたことから、ぜひに!と私も後押しをしてそのポジションに就いてもらっていたのです。
「やりたい」と思ったのに、実際にやってみて「降りたい」との変化…よっぽどのことだったのでしょう。
そんな苦渋の決断に心が痛む。
具体例を踏まえて解説します。
部下さんが「リーダーをやりたい」と思った理由
この部下さん、まずは何故リーダーをやりたいと思ったのか?
当時、今から4年ほど前にご本人と話をしたこと、鮮明に覚えています。
「私、これといって資格も持っていないから、マネジメントでうちの会社に貢献したいんです。」
少々補足させていただきますと、弊社はヘルスケア領域に特化した事業を展開しているため、マネジメント層には「薬剤師」「看護師」などの医療系有資格者が多い傾向にあります。
どうやらこの部下さん、私のことも「薬剤師」だと勘違いしていたらしく「いやいや全然畑違いなんですよ」と伝えたらビックリしていて(笑)
このやり取りで、逆に”ロールモデル”だと思ってくれたようで、さらに「リーダーとして頑張る」という力強い意志を表明してくれました。
その後、幾つかの人事的手続きを経て、晴れてリーダー職についてもらった時には我が事のように嬉しくって。
しかも、早速、プロジェクトマネジメントにメキメキと頭角を表してくれて、リーダーとしての適性も十分に備えていると、上司の私からしても尊敬の念でいっぱいになりました。
業務負荷が嵩んで、体調を崩してしまったリーダー
なのですが。
少々困難な新規プロジェクトが立て続けに開始となり、ただでさえ現場を回すことで必死なのに加えて、何人かのメンバーが退職していってしまったことで、彼女の負荷がどんどん増すばかり。
もちろん、私もできる限りのサポートに徹しましたが、とうとう体調を崩してしまったのです。
責任感が人一倍強い彼女のことですから、ご自身の健康状態となんとか付き合いつつも、リーダー業務を続けて「まだまだやりたいです」と言ってくれていました。
そんな時に上司の私が「一旦、この責務から降りて気持ち楽に構えたらどう?」などとは到底言えません。とにかく見守っていこう。
ところが、残念ながら「リーダー降りたいです」との相談をもらった次第です。
降りることで後悔はないの?
そっか。
色々大変な思いさせてしまって申し訳ない。
あなたのリーダーシップは素晴らしかったよ。
ここで降りることで後悔はないかな?
つい、畳み掛けるように言葉を発してしまった私。
それに対して「いいんです、大丈夫です」と返事をくれた彼女。
自分自身でモチベーションを一旦上げたのに、下げることって、よっぽど苦しかったに違いありません。
「いやいや、せっかくチャレンジして途中で離脱するのってもったいないよね」心の中ではそんな思いも去来しますが
「わかった。またチャレンジしたくなったらぜひ相談してきてください」
そう返すので、私も精一杯でした。
最後にひとこと
どこか爽やかな吹っ切れたような表情をしている彼女の姿を見て、これはこれで良かったのだと。
再びチャレンジするのか、そうでないのかは、ご本人が決めることであって上司が差配することでは無い。ただ、せっかく一度はやってみた「リーダー職」そして「上に立ちたい」とそもそも思い描いていたこと。
その気持ちを今後温めてくれたら(実際に行動するか否かはさておき)嬉しいです。
部下さんからの「リーダーを降りたい」全く別の事例として、もう一つ記事を書いています。併せてお読みください。