こんにちは。女性管理職19年の いくみ(@nesan_blogger)です。
部下さんには全幅の信頼を寄せて、ご本人の専門範囲の業務は極力見守るようにしています。
キーワードは「あなたなら、大丈夫」
ところが、全然大丈夫ではなかったこと。私の失敗談を交えて解説します。
つい伝えてしまう「大丈夫」「できるよね」
部下さんのメンタルケアは、言葉で表されることだけでなく、その奥にある本人の”真なる想い”に寄り添うことって大切です。
なのですが。
特にご本人が日頃から素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれている場合は、つい「あなたなら、大丈夫」って伝えてしまうのです。
とある部下さん、仮にAさんと呼びます。
優秀な部下さんで、いつも活躍してくれていて心から信頼していました。
ある時期に色々業務の負担も重なってそれが続いていたのに
「あなたなら、大丈夫」
「あなたなら、できるよね」
そんな声掛けばかりしていた私。
しばらくしたら、Aさん体調を崩して(メンタル)しまって、お休みが続いて休職となったのです。
「できない」「無理です」と言えなかった部下さん
休職前面談の際に「辛い思いをしていたのに、気付けなくて申し訳ないです」と伝えたところ
「あなたなら、できるよね」等と言われて、それはありがたいのですが、
実際には「いや、できないです、無理です」と言いたかった、でも、言えなかったんです。すみません。
と返ってきて、愕然としてしまいました。
私ったら、なんと配慮に欠けていたのだろう。
よく、体調面で頑張れない人に向かって「頑張って」と言ってはならない、と聞きますが、それと同じことをしてしまっていたのです。
Aさん、本当に申し訳ない。
「『すみません』だなんて…Aさんが謝ることなんてなんにもないです。私の方です」
とあらためて謝罪しました。
本人が「無理です」と自然に言い出せるような言葉掛け
不用意に「あなたなら、大丈夫」という言葉掛けをしないように。もちろん、こうした励ましが必要な時もありますが
Aさんのように、色々重なってきっと大変な思いを抱えているだろう、という場合は
「何か困っていることないですか?よかったら話聴きたいです」
などと、ご本人が「無理です」と自然に言い出せるような言葉掛けが大切。
それでも「別に困っていることは無いです」と返ってくるようなら、しばらくそっと見守っておけば良いのです。
最後にひとこと
Aさんは残念ながら、そのしばらく後に退職してしまいました。
どこかで元気にやってくれているのなら…と、今でも願って止みません。