こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
テレワークが当たり前になった昨今、部下さんから働き方についての意見や提案をもらうことも増えています。
「テレワークの日数を増やしてほしい」「出社日を調整してほしい」など、一見すると簡単に対応できそうな内容でも、実際にはチーム全体のバランスを考えると悩ましいもの。
メールで「了承します」と返すだけで済ませてしまいがちですが、それで本当に良いのでしょうか?
この記事では、部下さんからの働き方提案に対して、なぜ「対面での話し合い」を選ぶべきなのか、その理由と具体的な進め方をお伝えします。
メール返信の落とし穴
先日、部下さんからテレワークの運用について意見がメールで届きました。内容は「テレワークの日数を増やしてほしい」というもの。
就業規則上は問題なく、実施するのに大きな障壁もありませんでした。
メールで「了承します」と返すのは簡単。でも、ちょっと待って。
我がチームには、テレワークをほとんど活用せず「出社の方が仕事がしやすい」という考えを持っているメンバーもいます。
もし、テレワークを活用しているメンバーの意見だけを優先してルール変更を進めてしまったら…
「あちら立てればこちら立たず」になりかねません。
例え簡単な事項についてだったとしても、メール返信だけで済ます、その落とし穴にはまらないことも大切です。
対面での話し合いが生む相互理解
対面で話し合いをすることが、時には煩わしく感じるかもしれませんが、やはり、意見交換の深みが違うもの。
実際に意見をくれた部下さんと話し合いをしてみると、彼女の意向を汲み取ってルールを変えることを前提としつつ、出社メインのメンバーへの配慮も必要だという私の考えにも賛成してもらえました。
メールのやり取りだけでは、こうした相互理解は難しかったでしょう。
余談ですが、この話し合いを通じて、日頃の1on1ではあまり話題が及ばなかったざっくばらんなことについても情報交換することもできました。
部下さんとの関係性がより深まったと実感できたことも、対面での話し合いを選んで良かったと思える理由の一つです。
全員が納得できるルール作りの進め方
次に、このように新しくルールを定めるときに、どのような点に工夫すれば良いかについても触れます。
ポイントは以下の2つです。
透明性のある周知が鍵
テレワークを活用していないメンバーにも納得してもらうために、チーム全体でルール変更を発表してから運用開始(透明性のある周知)に配慮しました。
決めたルールは皆が公平に使えるようにして、それを選ぶかどうかは本人たちが決めるという前提で進めることが大切です。
判断は上司が行う
一人ずつ意見を聞いていると収拾がつかなくなりますから、最終的な判断は上司が行うという線引きも明確にしておくことが重要。
メンバーそれぞれに考えや立場があって、働き方のルールを一律で定めることが難しい場合もありますが、決めたからには皆が公平に使えるようにすることを心がけています。
まとめ:部下さんの声に真摯に向き合う管理職であるために
部下さんからの意見には、たとえ細かい点だったとしても、しっかりと対面で話し合いをすること。
そして、新しいルールを定める時には「あちら立てればこちら立たず」にならないよう、全員にしっかり周知することの大切さを改めて実感しました。
今回意見をくれた部下さんにも心から感謝です。
働き方の多様化が進む中で、管理職としての判断に迷うことも多いもの。
部下さんの声に真摯に耳を傾け、チーム全体を見渡す視点を忘れずに、一つ一つ丁寧に向き合っていけば、きっと良い方向に進んでいくはずです。