こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
部下さんに助言をする時、どんな順番で話していますか?
「まず褒めてからネガティブなことを伝える?」「それとも厳しいことを先に言って、最後にフォロー?」
実は私も長年悩み続けてきました。
この記事では、試行錯誤の末に辿り着いた「部下さんの心に本当に響く助言の仕方」について解説します。
多くの管理職が抱える「伝え方の順番」への悩み
管理職として部下さんと向き合う時、最も頭を悩ませるのが「どの順番で話すか」という問題です。
特に改善点を伝える必要がある時、多くの上司がこんな風に迷うのではないでしょうか:
- 「いいところを先に褒めて、その後で指摘した方が受け入れてもらえる?」
- 「でも、最後に言ったことの方が印象に残るから、ネガティブなことを先に言って、最後に褒めで終わった方がいい?」
- 「ハラスメントと思われないか心配で、何をどう伝えればいいかわからない…」
この悩み、本当によくわかります。私自身、20年間管理職をやってきて、数え切れないほどこの問題に直面してきました。
部下さんの心に響く伝え方とは:心理的安全性と腹落ち効果
長年の経験と試行錯誤を重ねる中で、私が気づいたのは以下の2つのポイントでした。
「逆の立場」で考えることの重要性
まずは、自分が部下だったらどう感じるか?この点を大切にすること。
例えば、厳しいことを先に言われると、どうしても構えてしまい、その後の話にも素直に耳を傾けられなくなってしまう。一方で、まず認められると心がほぐれて、その次に言われることも受け入れやすくなる…といった塩梅。
言い換えると、部下さんに心理的安全性を保ってもらいながら助言をするということです。
「叱る」から「気づかせる」への発想転換
次は「叱る」ではなく「気づかせる」という切り替えです。
以前は「厳しさ」も上司には必要だと考えていました。でも、どんなに正しいことを言っても、本人が腹落ちして行動しないことには意味がありません。
結局、自分で気づいて納得した時の方が、持続的な変化につながるのです。上司は、そのための手伝いをする…こうしたスタンスが大切ではないでしょうか。
具体的な解決策:心に響く助言の3ステップ
これらの気づきを踏まえて、私が実践している助言の方法をご紹介します。
ステップ1:まずは「いいところ」から始める
「○○さんの△△な部分、本当に素晴らしいと思っています」
こうして相手の心をほぐすことから始めます。ただし、お世辞ではなく、心から感じていることを伝えることが大切。
ステップ2:「一緒に考える」スタンスで改善点に触れる
「○○の件なんですが、もう少し良くなる方法があるかもしれません。一緒に考えてみませんか?」
ここで重要なのは、「指摘する」のではなく「一緒に考える」という姿勢です。
ステップ3:相手に気づかせる質問をする
「もし□□だったら、どんな風に進めますか?」
「△△の場合は、どう対応されますか?」
答えを教えるのではなく、相手が自分で答えに辿り着けるような質問を投げかけます。
個性に合わせた微調整も忘れずに
とはいえ、部下さんそれぞれに個性があります。
- 直接的なコミュニケーションを好む人
- 時間をかけて考えたい人
- 具体例があった方が理解しやすい人
こうした違いを理解して、基本の3ステップを微調整することも必要です。
まとめ:「気づきを助ける」ことで部下さんの真の成長を促す
長年管理職をやってきて辿り着いた結論は、「叱る」のではなく「気づきを助ける」ということでした。
部下さんへの助言で悩んだ時は、まず「逆の立場だったら?」と考えてみてください。そして、相手の心がほぐれる環境を作ってから、一緒に考える姿勢で改善点に向き合う。
最終的に大切なのは、部下さん自身が腹落ちして行動を変えてくれること。そのためには、答えを押し付けるのではなく、気づきのきっかけを提供することが何より重要なのです。
まだまだ日々試行錯誤の連続ですが、部下さんとの信頼関係を大切にしながら、お互いが成長できる関係性を築いていきたいと心しています。