こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
会社のミッションを社内イントラの目立つところに表示したり、定例会議で理念を確認し合ったりしている職場、きっと多いはず。
でも、部下さんたちの表情を見てください。心から共感している様子が伝わってきますか?
「またか…」といった感じで、なんとなく義務的に参加している姿を目にすることが多いのではないでしょうか。
これには明確な理由があります。
従来のミッション浸透の多くは「スローガン的」で抽象的。部下さんたちにとって「自分の仕事とどう関係するの?」というのが本音なのです。
どう伝えていけば、彼らのやりがいやエンゲージメント向上に繋がるのでしょうか?
解説します。
この記事で解決のヒントにできること
まず、この記事を読んでいただくと解決のヒントにできること。以下の3つです。
会社のミッションの伝え方を工夫することで
- 部下さんが自分の仕事に誇りと意義を感じられるようになる
- エンゲージメントが向上し、職場の雰囲気が劇的に良くなる
- 管理職として、より効果的なミッション浸透の手法を身につけられる
実際に、次段落で示している方法を取り入れてから、部下さんたちの表情が明らかに変わったのです。
ミッション浸透のステップと実践のコツ
具体的な浸透ステップについて、ポイントを2つに絞ります。
前提:トップからの明確なメッセージ発信
まずはトップがしっかりとメッセージを出す。
この点は管理職が自身で出来ることとは異なりますが、前提として、単なるスローガンではなく「なぜこのミッションが大切なのか」「社会にどんな価値を提供しているのか」を具体的に語ってもらうことが重要です。
ステップ1:管理職が「伝道師」となる
私たち管理職が、部下さん一人一人に対して「伝道師」となることが重要です。
トップのメッセージを受けて、それを各部署・各チームレベルに落とし込んで伝える役割を担うのです。
ステップ2:個別業務とミッションの「直結ポイント」を明示
これが最も大切なポイント。
例えば、経理担当の部下さんには「あなたが毎日処理している請求書業務が、会社の資金繰りを支えて、結果的にお客様により良いサービスを提供することにつながっているんですよ」
営業事務の部下さんには「あなたが丁寧に作成している資料が、営業担当の提案力を高めて、お客様の課題解決に直結しているんです」
こんなふうに「あなたの業務が、会社ミッションのココに直結している」ということを具体的に伝えるのです。
実践のコツ
実践のコツとしては以下を意識していくと良いです。
- 成果や貢献を具体的に褒める「あなたのこの作業のおかげで、お客様にこんな価値を提供できました」
- 部下さんからの質問を歓迎する「この業務の意味って何ですか?」と聞かれたら絶好のチャンス
結果の根拠:なぜこの方法で部下さんの意識が変わるのか
人は「自分の行動が意味のあることだ」と実感できた時に、初めて本当のやりがいを感じるもの。
心理学的にも「仕事の意義」を理解することが、内発的モチベーションを高める最も効果的な方法だと証明されています。
今回のテーマをXで呟いたところ、こんなリプライをもらいました。
- 「自分のやる仕事の役割やミッションにとって大切なことなのかを知ることによって、よりモチベも上がりますよね」
- 「抽象的なことを具体的にして伝えるのも、マネジャーの仕事ですよね。やはり、仕事の意義を感じないと辛いです」
- 「直結してるって言われるとやる気出ますよね」
皆さんの反響を見ても、多くの方が「自分の業務と会社ミッションの関連性」について高い関心を持っていることが分かります。
まとめ:ミッション浸透は「心に響く具体性」がすべて
スローガンだけでは部下さんたちの心には響きません。
大切なのは「あなたの仕事が、どう社会や会社の価値創造につながっているか」を具体的に、そして継続的に伝え続けること。
管理職である私たちの役割は、抽象的なミッションを部下さん一人一人の日常業務に落とし込んで、その意義を実感してもらうことなのです。
部下さんが「自分の仕事って意味があるんだ」と心から思えた時、エンゲージメントは自然と高まり、職場全体が活気づいていきます。
今日からでも、一人の部下さんに「あなたの◯◯という業務が、実は会社のミッションのここに直結しているんですよ」と具体的に伝えてみてください。
きっと、その部下さんの表情が変わるはずです。