こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
部下さんへ同じ物事を伝えるのにも、どんな語彙を選ぶか?というのは重要ですよね。特に、やや否定的な側面のあるメッセージだと尚更。
この記事では、そんな「言い換えの妙」についてお伝えさせてもらいます。
「改善について上司も一緒に考えていく」というスタンス
部下さんに注意喚起や指導の必要な場面というのは様々に訪れるもの。
言葉の選び方を誤ってしまうと、パワハラと受け止められかねないこともあって、この辺り、ホント難しいです。
色々試行錯誤してきて
「相手の非を責めようとするのではなく、改善について上司も一緒に考えていく」というスタンスを心がけるとよいのではないかしら?と考えて、工夫をするようになりました。
例えば
・部下が不満を抱えていそうなとき「何が不満なの?」ではなく→疑問や不安に思う点を教えてくれる?改善すべきことのヒントをもらえると嬉しい。
・部下が業務でいっぱいいっぱいになっていそうなとき「なんでそんなに抱え込んでいるの?」ではなく→他の人にシェアしたり方法を変える必要があったら、意見をもらえますか。
・業績数字が振るわなかったとき「先月の目標、達成できませんでしたね」ではなく→目標には届かなかったけれど新しい方法にチャレンジしていたことは素晴らしい!
などといった塩梅です。
”自分のフレーズ集を持っておく”ススメ
そして、以下のような心がけをもって、”自分のフレーズ集”のようなものを、何パターンか持っておくのもオススメです。
オープンな質問:例)これからどうやっていきたいですか?
傾聴の姿勢を示す:例)よかったら話を聞かせてください。
具体的なサポートを提案する:例)優先順位を一緒に整理しませんか?
一昔前?ですと、ビシッと言うことがよしとされていた時代もあったかもしれませんが、私もずいぶん昔から仕事をしていますが(笑)ビシッと言ってそれだけの上司、というのはあんまり「付いていこう」と思えませんでした。
誰しも好んで失敗をしているワケではありませんから、今後どう改善するのか、そして、伴走してくれる上司がいてこそ、次への一歩が進められるのですよね。
タイムマシンに乗って過去へ戻れるとしたら?
最近読んだある書籍に、こうした言い換えの超秀逸な例があったので、シェアさせてもらいます。
講演家/公認心理師 小倉 広さんの『優れたリーダーはアドバイスしない』からの引用です。
部下さんがプレゼンであまり良い成果を挙げられず悩んでいた時に、上司が「一緒に振り返りしませんか?」と持ちかけて、次の言葉がナント!
「タイムマシンに乗って過去へ戻れるとしたら、理想の成果を得られるプレゼンのためには、何をやり直してみたいですか?」
これに対して部下さん
「へ?タイムマシンですか??」とビックリしながらも、次々と反省点を語り始めてくれる…という漫画仕立てのシーン。
ちょっとしたユーモアで相手の緊張をほぐして、そして、「どこを改善すべきか」を一緒に考えていこうとする姿勢、めっちゃ刺さりました。
「タイムマシンに乗って」こんな気の利いたフレーズ使って、私もぜひ言い換え上手な上司でありたいです。
最後にひとこと
繰り返しになりますが、何も難しく考えずにシンプルに
【相手の非を責めようとするのではなく、改善について上司も一緒に考えていく】
そして、部下さんからより多くの言葉(答え)を引き出せるような質問の仕方にも、工夫を凝らしていきたいです。