こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
「女性管理職って、ぶっちゃけどうなの?」
そんな質問を受けることが多くなりました。
そこで、この記事では、拙著『女性管理職が悩んだ時に読む本』をベースに、リアルな悩みとその対処法について、主要なポイントに絞ってお伝えさせていただくことにします。
女性管理職が抱える「見えない重荷」の正体
管理職として日々奮闘している皆さん、こんな悩みを抱えていませんか?
- 数字のプレッシャーに押しつぶされそう
- 自分自身が「女性だから…」と思ってしまう
- 「もう管理職を降りたい」と思うことがある
- 年上や男性の部下との距離感がわからない
- 女性部下からの視線が妙に厳しく感じる
もしこれらに心当たりがあるなら、あなたは決して一人ではありません。
実は、多くの女性管理職が同じ壁にぶつかっているのです。
なぜこれらの悩みが生まれるのか
女性管理職の悩みは、一見すると「女性だから」という理由に帰結されがちですが、実はそうではありません。
管理職という役割そのものが持つ責任の重さ、日本特有の組織文化、そして私たち自身が内側に抱える「自分への厳しさ」が複雑に絡み合っているのです。
中でも「無意識バイアス」の存在は見逃せません。「女性リーダーは感情的」「女性は数字に弱い」といった思い込みは、周囲だけでなく、私たち自身の中にも潜んでいることがあります。
このバイアスを認識し、対処していくことが、悩みを解消する第一歩になるのです。
女性管理職の4大悩み別・実践的対処法
では、どう対処すればよいでしょうか?主要なポイント・4大悩み別に解説します。
数字のプレッシャーとの向き合い方
売上目標、利益率、KPI…数字の責任を背負うのは、管理職の宿命です。
しかし、これを一人で抱え込む必要はありません。
「数字は、チーム全体の共同責任である」と捉え直してみましょう。私は部下さんとの1on1で、常に現状の数字を共有し、「これは私たちの課題」という言葉を使うようにしています。
すると不思議なことに、部下さん自身が主体的に動き始めるのです。これは運命共同体としての意識付けであり、同時にプレッシャーの分散にもなります。
「管理職を降りたい」と思った時の葛藤
管理職を3年以上続けていれば、一度は「もう降りたい」と思うもの。私自身、何度もその思いに駆られました。
そんな時に自分に問いかけるのは:
「降りたら、何がしたいのか?」
この問いに明確な答えがない場合、それは「逃げ」の可能性があります。
逆に「こんな仕事に集中したい」という具体的なビジョンがあるなら、降りることも一つの選択肢。
重要なのは、「逃げ」ではなく「次への一歩」として決断することです。
年上や男性部下さんとのコミュニケーションの難しさ
年上の部下さん、特に男性部下さんとのコミュニケーションに悩む声をよく聞きます。
ここで大切なのは、「ダイバーシティの精神」です。
老若男女問わず、それぞれを「一人の人間」として等しく接すること。そして年上の方には、「人生の先輩」としての敬意を忘れないこと。
例えば、私は年上の部下さんに対して「〇〇さんの経験からすると、どう思われますか?」と問いかけることで、敬意を示しつつ、彼らの知見を活かしています。
女性同士の人間関係と感情の整理
「女性は同性に厳しい」という現実は、残念ながら組織内にも存在します。
女性の上司と部下の関係では、とかく部下からシビアな視線が向けられがちです。
しかし、これに感情的に反応するのではなく、まずは業務で実績を積み重ねること。成果を上げ続けることで、徐々に信頼関係が構築されていきます。
私の経験では、初めは距離を感じていた女性部下さんも、3ヶ月、6ヶ月と時間が経つにつれ、次第に心を開いてくれるようになりました。
女性管理職として生き抜くための「ぶっちゃけ」アドバイス
さて、ここまで様々な悩みと対処法をお伝えしてきましたが、「ぶっちゃけどうなの?」という問いに正直に答えるなら:
【大変なことも多いけれど、やりがいも勝る】
これが私の20年間の実感です。
管理職という立場は、確かに孤独と責任と葛藤の連続。でも、部下さんの成長を間近で見られる喜び、組織を変えていく手応え、そして何より自分自身の成長を実感できる機会に溢れています。
女性管理職という点に拘らず、プロとして働く道には様々な痛みや悩みがあります。でも、それを乗り越えていくことで得られる成長こそが、仕事人としての醍醐味なのではないでしょうか。
だからこそ、管理職を目の前にして迷っている方には、「ぶっちゃけ、やってみましょう」と伝えたいのです。
構えず、臆せず、チャレンジする。
そこにこそ、新たな自分との出会いがあるはずです。
最後にひとこと
悩みは誰にでもあります。大切なのは、それを乗り越えようとする勇気。
あなたならきっと、素晴らしい管理職になれますよ。