こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
質問をもらいました。「女性管理職20年の中で、いちばん辛かったことって何ですか?」
辛かったこと:たくさんあるけれど(笑)
これがワースト1、ということについてシェアさせてもらいます。
よろしければお付き合いください。
突然の「事業クローズ」宣言
その”ワースト1”の出来事が起こったのは、この記事を書いている時から遡ること9年前です。
現在の勤務先で管理職に就任後、一貫して同じ業務に携わってきて15年。紆余曲折さまざまありながらも、部下さんやクライアントさんからの期待もたくさんもらって、めっちゃやりがいを感じていた時でした。
とある日、経営陣が刷新されて、新たにボスとなった執行責任者から呼び出しを受けて突然に言われたのが
「いくみさんに統率いただいている事業をクローズすることにしました」
寝耳に水、とはまさにこのこと。
は?あなた、何言ってるんですか?ーー全くこの事態、信じられません。
その後、アーデモナイコーデモナイ説明を受けて、もちろんすぐに理解することは不可能でしたが、「これは現実なんだ。冗談ではないんだ」と認識せざるを得ません。
会社員ですから、決定事項に抗うこともできませんし、それは仕方ないことですが
あまりにも唐突過ぎて、我が愛する部下さんやクライアントさんにはどう伝えていけば良いのだろう???途方に暮れました。
人生最大の危機?
しかも、時を同じくしてやはり突然に息子がメンタルを挫いて、家から一歩も出られない状態となってしまい…八方塞がりとはまさにこのこと。ある意味、人生最大の危機?と言っても過言ではありません。
息子のことはさておき。
自分の感情をどうこう懸念している場合ではありません。とにかく、関係者全員に説明して必要な対応を進めてその後半年ほどは「事態の収拾」にかかりっきりなりました。
部下さんたちは社内の別部署に異動、新しい上司に後事を託し、クライアントさんにはひたすら謝って。
最後、部内全体会議時のスピーチでは、込み上げてくる涙を抑えることができず、とにかく部下さんたちに「今までありがとう。これからの活躍を応援しているからね」と伝えるのが精一杯でした。
9年経った今でも思い出す度に心がキューっと苦しくなるほどです。
でもね。
起こってしまったことは仕方がない。
そして、もしかしたら”我が情熱を注いできた事業”は時代の趨勢とともに在り方を変える必要があったのかもしれない。
物事に絶対、ということはありませんから。
この事態が著作のきっかけとなった
それでも、弊社が目指しているミッションやビジョンへの共感は揺るぎがなくって、だからこそ、現在でも勤務継続しています。
余談ですが、あの時のことを決断した元ボスと今でも社内でバッタリ会う度に、どこか「いくみさん、辛い思いをさせてすみません」といった表情をしているようで(私の勝手な解釈かもしれませんが)ま、ボスも色々大変だったのでしょう、と今では思えるようになりました。
余談のさらにもう一つ。その後、息子はおかげさまで立ち直ることができて、社会人になって良き伴侶を得て、今は健やかに過ごしています。
親の私の危機と息子の危機と、なぜシンクロしていたのかは謎ですが、そんな出来事もあってブログを始めるきっかけとなった(そして、その集大成として拙著『女性管理職が悩んだ時に読む本』が生まれた)ことも、なんとも感慨深いものです。
拙著の174ページ~「悩み50 突然異動を言い渡される」でも書いています。ぜひお読みください。