こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
先日、ある女性管理職の後輩と話をする機会があって、彼女の悩みが私の心に刺さりました。年齢も性別も様々な個性豊かなメンバーとどう向き合ったらいいか…。そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
この記事を読むことで、以下のことが理解できるようになります。
- 「他人は変えられない」という前提に立った効果的なチームビルディングの考え方
- 部下が「自ら変わりたい」と思うきっかけを作る具体的な方法
- 管理職としての「背中の見せ方」と影響力の活かし方
- 自分を責めすぎず、自分への労いも忘れない心の持ち方
解説します。
「部下が変わってくれない…」チームビルディングにおける管理職の永遠の悩み
管理職になると必ず突き当たる壁。それは「思い通りにならない部下さんたち」との向き合い方です。
特に女性管理職の場合、時に「指示が通らない」「意図が伝わらない」と感じることも。そして次第に自信を失っていき「私のマネジメントに問題があるのでは?」と自問自答の日々。
こんな経験、ありませんか?
「なぜ、あの部下は言ったことを実行してくれないのだろう」
「どうしたら、チームの一体感を生み出せるのだろう」
「私が管理職として立っていることで、部下の成長を阻害しているのでは?」
そんな悩みを抱える管理職の方々に向けて、20年の経験から得た「多様な個性と向き合うチームビルディング術」をお伝えします。
なぜ従来のチームビルディングアドバイスは効かないのか?
1on1を定期的に行う、フィードバックを丁寧に伝える、目標設定をしっかりする…。
こうしたアドバイスは、管理職ならばどなたも「100も承知」のことでしょう。でもなぜか、実践しても思ったような結果が出ない。
その理由は単純です。どんなに素晴らしい方法論も、「他人は自分の思い通りには変わらない」という現実の前では限界があるからです。
実は、管理職の最大の役割は「直接誰かを変えること」ではなく、「変わりたいと思うきっかけを作る係」に徹することなのです。
チームビルディングにおける「変わりたいと思わせるきっかけづくり」の実践法
では、その実践法とは?ポイントを4つ挙げます。
チームビルディングの第一歩:自分の管理職道を極める
とある後輩管理職との対話の中で、彼女はこう悩んでいました。
「私が前に立ちすぎて、部下の成長機会を奪っているのではないか…」
確かに謙虚な姿勢は大切です。しかし、私はこう伝えました。
「あなたはあなたの管理職道を極めることでいいのよ。その在り方を部下さんたちは背中を見ているから、自信を持って」
管理職として迷いながらも前に進む姿こそが、部下にとって最高のロールモデルになるのです。あなたらしさを隠さず、堂々と進む姿を見せることで、部下たちは「自分もチャレンジしよう」という気持ちを自然と持つようになります。
効果的なチームビルディングの秘訣:「過去と他人は変えられない」を心に刻む
過去に起きたことを変えることはできません。同じように、他人を自分の思い通りに変えることもできません。しかし、「変わりたい」と思うきっかけを作ることはできるのです。
例えば、こんな言葉掛けを試してみましょう。
「あなたの強みはここだと思うよ。もっとそれを活かせる場面を作れたらいいね」
指摘や命令ではなく、可能性を示唆する言葉掛けが、相手の内発的な変化を促します。
チームビルディングに必要な「見守る勇気」を持つ
部下さんのメンタルケアは、言葉で表されることだけでなく、その奥にある本人の”真なる想い”に寄り添うことって大切です。
特に問題の多い部下さんについては、すぐに解決しようと躍起になるのではなく、時には「しばらく様子を見る」という選択も必要です。
すべての問題を即座に解決しようとする必要はありません。時間をかけて成長する部下もいるのです。その成長のプロセスを信じて見守る勇気も、管理職には必要です。
チームビルディングにおける自分への労いを忘れない
一難去ってまた一難の連続。
管理職の仕事は、時に孤独で重圧を感じるものです。部下のことで悩み、組織のことで心を砕き、自分を責めてしまうこともあるでしょう。
でも、たまには自分への労いも忘れないでください。「よくやっているよ」と自分に声をかけることも大切です。管理職自身が疲弊していては、良いチームは作れません。
最後にひとこと
「ひとつひとつのことについて、きちんと課題を整理してくださり、また私に対する励ましの言葉をいただき、お話するだけで心が軽くなりました」
これは、私が後輩管理職にアドバイスした後にもらった言葉です。
管理職として完璧である必要はありません。迷い、悩み、それでも前に進む姿こそが、部下たちの「変わりたい」というきっかけを作るのです。
あなたらしい管理職の在り方を探し続けながら、「変わりたいと思うきっかけを作る係」として、チームの成長を支えていきましょう。
そして、時には自分自身への労いも忘れずに。あなたは十分頑張っています。