こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
部下さんに「もっとこうしてほしい」と思うことがありませんか?何度伝えても行動が変わらず、もどかしい思いをしたことはありませんか?
私も長年管理職として多くの部下さんと関わってきましたが、「〜すべき」「〜したほうがいい」と伝え続けても、思うような行動変容が起こらないことにずっと悩んできました。
そんな時。
とあるセミナーで目から鱗が落ちる気づきを得たのです。解説します。
多くの上司が抱える「部下が変わらない」という悩み
管理職として日々奮闘する中で、部下さんの成長や変化を願わない上司はいないでしょう。
「もっと積極的に発言してほしい」
「報告をこまめにしてほしい」
「もう少し丁寧に仕事をしてほしい」
こんな思いを抱きながら、指導や助言を繰り返しているのに、なかなか変わらない…そんな経験ってしょっちゅう。
実は、過去と他人は変えられないという言葉があるとおり、例え部下さんだったとしても、その変容を導くのって本当に難しいものなのです。
この記事では、セミナーで学んだ「強制ではなく自発性を引き出す技術」についてお伝えします。
例えば、
– 部下さんが「やってみよう!」と前向きに動き出す
– 指示ではなく、自ら考えて行動する部下が増える
– ハラスメントのリスクを減らしながら効果的な指導ができる
– コミュニケーションがよりポジティブになる
といった点がポイントです。
なぜ「すべき論」では人は変わらないのか?
よく考えてみれば当然のことなのですが、人は「〜すべき」「〜しなければならない」と言われると、無意識に反発心が生まれます。
私自身、部下さんに「もっと早く報告すべきだよ」「ミスを減らすべきだよ」と言い続けていましたが、これでは逆効果だったのかもしれません。
セミナーで講師から教えてもらったのは、「過去と他人を変えることはできないけれど、他人が『ハッと』するための情報提供や背中を押してみるのは可能」ということ。
つまり、直接変えようとするのではなく、自ら変わりたくなるような仕掛けをつくることが大切なのです。
行動変容を促す「ナッジ理論」の効果的な活用法
この考え方は、実は「ナッジ理論」(そっと背中を押す)につながります。
ナッジ理論とは、強制せずに自然と望ましい選択をしてもらうよう促す手法のこと。
例えば「このやり方でやってみない?楽になるよ」という声かけ。すると、部下さんが「ついつい、やってみよう」「試してみたら続けたくなった」と感じ、それが結果として行動変容につながる、そんな「そっと後押し」が大切なのですよね。
実はこのマインドは、昨今話題になっているハラスメント防止にも役立ちます。何かを強いるのではなく、そっと後押しする姿勢こそが、健全な職場環境づくりの基盤になるのではないでしょうか。
まとめ:行動変容は「押し付け」ではなく「引き出す」もの
部下さんの行動変容を願うなら、「変えよう」とするのではなく、「変わりたくなるきっかけ」を提供することが大切です。
私もまだまだ実践途上ですが、この考え方を部下さんやクライアントさんとのコミュニケーションに活かしていきたいと思っています。
読者の皆さんも「〜すべき」「〜しなければならない」という言葉を使っていないか、ちょっと振り返ってみてくださいね。小さな言葉の変化が、大きな関係性の変化を生み出すかもしれません。
部下さんの成長を願う気持ちは変わらなくても、アプローチを変えることで、もっと素敵なチームづくりができると信じています。