こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
毎年4月や10月に近づいてくると、転職していく部下さんが何人か現れます。中には、給与条件や待遇が良いという理由で同業他社に移る、というケースもあってその心情は理解できるものの、「それで本当にいいの?」とつい親心から言いたくなってしまうのです。
転職を考えていて、それでもどうすべきか悩んでいる人へ。この記事が参考になったら嬉しいです。
転職の決断、その先にある「見えない価値」の大切さ
「より高い給料を求めて転職したけれど、何か違う…」
こうした悩みを抱える方、少なくないのではないでしょうか。表面的な条件に惹かれて転職したものの、入社後に「思っていたのと違う」と感じてしまうケース。私も管理職として多くの部下さんの転職を見送ってきましたが、後に「戻りたい」と連絡をもらうこともあります。
なぜそうなるのか。それは、目に見える「待遇」だけで判断してしまったからかもしれません。
転職を考える際に「待遇」以外に大切にすべきこととは?ある意味”見えない価値”とも言えます。まず、以下の3点を参考にしてください。
- 転職先選びで見落としがちな「本質的な価値」
- 自分に合った会社を見極める視点
- 後悔しない転職の判断基準
なぜ待遇だけの判断では後悔するのか
私は現在の勤務先に20数年勤務しています。なぜ、ずっと続けているかというと、もちろん管理職としてたくさんのチャンスをもらえていることもありますが、それだけでなく、我が社のミッション・ビジョンに共感できることが大きいのです。
同じような仕事をするならば、より条件の良い環境が望ましいというのはわかります。でも、私が部下さんに「本当に大切にしてね」というのは、会社へのエンゲージメント。単なる「雇用契約」ではなく、その会社の目指すものや価値観に共感できるかどうかが、長く働き続ける原動力になるのです。
また、同業他社からスカウト(引き抜き)される場合、それは光栄なことでもあるでしょうが、あなたのスキルが必要なのではなく、あなたの持っている情報が必要である、という場合もあるかもしれません。短期的な優遇と引き換えに、長期的な成長機会を失うリスクも考える必要があります。
転職先選びで本当に大切にすべきこと
実際に転職先選びで大切にすべきこととは?ポイントを4つにまとめます。
ミッション・ビジョンとの共鳴
その会社のミッション・ビジョンというのは、もちろん実際に勤務してみないことには実感できません。しかし、採用面接の場で面接官たちが語る言葉であったり、ホームページに書かれている社長挨拶の言葉などをみて、ピンとくるものって少なからずあります。
この「ピン」という感覚を大切にしてください。それは単なる直感ではなく、あなたの価値観との一致を感じ取っている証拠かもしれません。
成長機会の質と量
給与アップは魅力的ですが、5年後、10年後のキャリアを考えた時、どちらの環境がより成長できるでしょうか。短期的な待遇より、長期的な成長環境の方が結果的に大きな財産になることも多いのです。
人間関係の質
どんなに給与が高くても、職場の人間関係が良くなければ幸せに働くことはできません。面接時の雰囲気や、そこで働く人々の表情からも多くのことが読み取れるはずです。
仕事の意義と社会的価値
自分の仕事が社会にどう貢献しているのか、その実感はお給料以上に大きな満足をもたらします。「なぜ」この仕事をするのかという問いに、心から納得できる答えがあるかどうか。
おわりに:あなたの幸せな働き方を応援します
職業選択はもちろん、一人一人が自由に決めることで「元上司」がどうこういうことではありません。しかし、もし悩んだり迷ったりしたときは、この記事に書いたことを思い出してもらえたら嬉しいです。
表面上の待遇面だけでなく、総合的に判断してください。そして、あなたの転職後の幸せを心から願っています。
どんな選択をしても、それがあなた自身の納得のいく決断であれば、きっと素晴らしい未来が待っているはず。どうか自分を大切に、そして自分の「本当に大切なもの」を見失わないでください。
応援しています。