こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
こんな経験はありませんか?
自分と気質が異なる部下さんとの距離感に悩んで、ついつい遠慮しがちになってしまう。そして、結果として組織の力を十分に引き出せていない…。
この記事では、私自身が経験した「思い切って任せてみたら驚くほどの成果を上げてくれた」という体験を元に、部下さんとの新しい関係性の築き方や組織の活性化について解説します。
距離を置いてしまっていた部下さんへの相談
まずは、きっかけとなった「ある出来事」について。
前任者から引き継ぎのないまま残された難解なExcel表に頭を抱えていたときのこと。
次年度の収支勘定に関わる重要な数値を算出するためのもので、私の能力では太刀打ちできない…。そんな状況で、経理担当の部下さんが手を差し伸べてくれたのです。
実は、彼女はどちらかというと神経質なタイプで、私とはある意味真逆ということもあって、それまで少し距離を置いての接し方になってしまっていました。
なのですが、この Excel表は財務に関わることでもあるため、思い切って彼女に相談してみると。
最初は遠慮がちにしていたものの「やってみますね」と返事をくれて、とても嬉しくなりました。
そして、持ち前のインテリジェンスと緻密さを発揮して、複雑な数式や関数を見事に理解し、最新の業績数値まで反映させてくれたのです。
なんとありがたいことでしょう。
なぜ、任せることでブレイクスルーが起きたのか?
管理職として反省すべきことですが、部下さんに対して苦手意識を持ったままであれば、彼女との関係性もそして、今回の「難解な Excel表」も硬直したままだったかもしれません。
そこを突破できたのは、
- 自分1人で抱えていないで部下さんに任せること
- 自分が苦手なことがお相手が得意だということは、そもそも気質や特性が異なるからであって、そこを苦手と考えるのではなく、お互いに活かしていけば良いこと
彼女の果たしてくれたことが、これらの点に気付かせてくれたからです。
管理職が今すぐできる「部下の力を引き出す」具体策
この経験からあらためて、人にはそれぞれ得意分野があり、性格や気質が異なるからこそ、組織は成り立っているのだと実感しました。
管理職は、ともすると自分の価値観や仕事の進め方を基準にしがちです。しかし、部下さん一人一人の個性を理解し、その強みを存分に発揮できる機会を提供することこそ、本当の意味での「任せる」ということなのですよね。
今すぐできる具体策を以下の5つにまとめます。
- 自分の苦手分野を正直に認める
- 部下の得意分野を積極的に見出す
- 適切な権限委譲と必要なサポートを行う
- 成果に対する感謝と評価をきちんと伝える
- 心理的安全性を確保し、率直な対話を心がける
どれもシンプルなことばかりですが、意外と出来ていないものです。
最後に:多様性が組織を強くする
時として「合わないなあ」と感じる相手こそ、実は組織に必要不可欠な存在かもしれません。管理職に求められているのは、その違いを認め、多様性を活かしていく力なのです。
思い切って任せてみると、きっと部下さんは想像以上の力を発揮してくれるはず。そんな発見が、組織をさらに強くしていくのだと確信しています。