こんにちは。女性管理職19年の いくみ(@nesan_blogger)です。
部下さんの成長を常に伴走して見守っていくのも管理職の大切な役割。
サポートを懸命にしようとすればするほど、実はある思考に陥ってしまうことってアリガチで、それは「期待したとおりに相手が行動してくれるであろう」という勝手な思い込み。
私の失敗談もご紹介しつつ、解説します。
「相手がこう行動してくれるであろう」の幻想
上司と部下の関係に留まらず、良かれと思って相手のためにおこなうことって、しょっちゅうあります。
とはいえ。
つい、幻想を描いてしまうんですよね。
「手助けしたのだから、相手がこう行動してくれるであろう」
例えば。
- 「相手の困った」に懸命に答えたから、「ありがとう」とレスポンスがきっとくる
- アドバイスしたことを参考にしてもらって、次のステップへと進めてくれる
…etc.
でもね、全然そのとおりじゃないことも多くって、自分や相手の資質がどうこうというより、もう、仕方ないんです。
「期待したとおりじゃない」私の失敗談
このことを実感するに至った象徴的な出来事があって、お恥ずかしなら私の失敗談をお伝えします。
とある部下さん、仮にBさんと呼びます。
Bさんはかなり個性が際立っていて(別の言い方をすれば、なかなかに手のかかるタイプ)それでも上昇志向が人一倍高く「私は上に立ちたい」という目標を常に公言していました。
そんなBさんのことを冷ややかに見る周囲もあったけれど、私は「公言しているからにはぜひ実現しましょう」と日頃からかなり手助けをしてきて。
本人の頑張りももちろんたくさんあって、私も人事権を持つ上の人たちに結構働きかけていて、いよいよ彼の昇格の時を迎えたのです。
とても嬉しそうにしているBさんの姿を見て「これまでサポートしてきてよかったな」と思ったのも束の間。
なんと、その数ヶ月後には「退職します」との申し出がきたのです。
え?なんで?
だって、これからさらにあなたは活躍してくれるはずなのに
様々な想いが去来しますが、本人なりの理由があるようで引き留める術もありません。
納得できない…だけれど、こちらが期待したとおりに相手が行動するわけではない、とあらためて悟りました。
最後にひとこと
「過去と他人は変えられない」とはよく言われることです。
もちろん、自分が行動したことで、相手の何かの役に立ったり感謝の言葉をもらえたら嬉しい。
でもね。
それを感じ取るのは「相手」であって「自分」ではない。
「こうしたら必ず返ってくるだろう」「行動くれるだろう」思考を止めて「何かしら返ってきたら、ラッキー」「行動してくたら、ラッキー」くらいに考えておくほうがお互いにとっても良さそうです。