こんにちは。女性管理職15年の いくみ(@nesan_blogger)です。
毎年期末になると実施しなければならない「評価面談」管理職の仕事のなかでももっとも重要な責務ともいえる。
その年度の本人業績が評点の中心とはなるものの、私は"一年前と比べて何が成長できたのか?"という点を確認することも大切だと考えています。
ご紹介します。
一年前のことをまずは思い起こす
ある部下さんとの評価面談についてを、例にとります。
この部下さん。一年前は「自分はこれからどんなキャリアを積んでいきたいのだろう?今やっていることは自分に向いているのか?色々なことが正直わからないんです」と悩みの渦中にいました。
業務の周辺環境も様々な変化に晒されて、確かにどれもこれも上手く進んでいない状況。
面談をしていても堂々巡りになってしまい、本人が出してきた評価シートも「できていない」という点数ばかりが書かれてあります。
とはいえ、どんなキャリアを積んでいきたいのか?というのは、本人主体で決めてもらわねばならないこと。また、「向いている仕事」などというものは、どこにでも転がっているわけではない。
あなたの悩みは理解したから、これからどうしていきたいかまた考えを聞かせてね。
そう伝えて、私自身もモヤモヤしつつ評価を終えた記憶があります。
そして、その後のことが心配でなりませんでした。
緊急事態で懸命さを取り戻してくれた
「正直わからないんです」その言葉がずっと私のなかでも気になりつつ、彼の様子を見守ってきました。
チームを率いているリーダーさんなので、メンバーさんたちがどう信頼を寄せてくれているのか?ときにはメンバーさんたちと直接対話して意見を聴かせてもらいます。
本人が悩んでいることって、メンバーさんたちにもそれとなく伝わってしまうものですが、みんなで頑張ります!って、リーダーを盛り立ててくれようとしてくれるのがありがたい。
それでも、相変わらずモヤモヤしている様子の彼。
そんなときに、2020年の新型肺炎流行による緊急事態が発生。業務継続をするためにはどうすればいいのか?なりふり構わずとにかく必死で取り組んでいかないとならない状況になりました。
いつもは淡々としているリーダー氏も懸命にこの事態に対峙しています。
その甲斐あって、とくに大過なくいつも通りに業務を進めることを果たしてくれました。
一年後の評価面談
そして、一年後となる、この度の評価面談。
どちらかというと自己評価の低いタイプの彼が、随所に高得点をつけているのです。
わけを訊ねたら「コロナで大変でもみんなで力を合わせて乗り切ることができたから」と説明してくれます。
確かにその通りだね。よく頑張ってくれました。ありがとう。
あらためて聴いてみます。
「一年前、色々悩んでいたこと。クリアできたかな?」
すると。
「まだ悩んではいるんですけれど、この困難を乗り切ったことが自信になりました。次に活かしていきたいです」
そっか、まだクリアにはなっていないんだね。
でも前進できたって思えるのならよかった。
ご本人がつけてきた点数はその成長の証。私自身もほぼ同じ点数をつけて上席に申告しました。
最後にひとこと
「評価」と言葉で表すと、なにかとおこがましい雰囲気になってしまいますが、評価面談もコミュニケーション。
部下さんたちの成長を支援するための機会なのです。
評価の前には目標設定があって、この点も同様。よろしければこちらの記事もお読みください。