「健康経営」ということが取り沙汰されるようになって久しいですが、それって何でしょう?あらためて調べてみると
【従業員一人一人が元気に働いていることこそが会社の業績向上につながると考え、その健康管理を企業が実践する経営手法】
社員の健康が企業の健全性にもつながる。確かにその通りです。
とはいえ、部下さんの健康支援のために、上司として何ができるのだろう?
健康経営推進と部下さんとの向き合い方について、解説します。
「健康経営」とは?
まずは「健康経営」について。
元々は、従業員の医療費負担高騰による収益悪化(コスト増)に悩む米国企業が取り組み始めたのが発端。
日本国内においても、2013年6月「日本再興戦略」の中で健康経営の普及が挙げられ、以後は経済産業省を中心に施策が展開されています。
企業がすべきこととしては、年一回の健康診断全員実施はもちろんのこと、個々の健康課題(例えば、生活習慣病リスクの予防や婦人科特有の検診システム、昨今ではコロナ抗原検査の促進など)への対策を講じつつ、その効果に貢献する、というものです。
部下さんの健康支援 悩ましいこと
我が勤務先でも積極的な推進をしていて、管理職としても力添えしたいと切に願っていますが、一方で、悩ましいことが「健康管理は個人の判断に委ねられてしまう」という側面がある点。
つまり、事業主側で色々と仕組みを整えたところで、実際には強制できない、ということです。
産業医は各社員の健康診断結果をチェックすることができますから、リスクのありそうな対象者へアドバイスをするものの「はい!病院受診します」と即答するケースは決して多くないと聞きます。
個人情報ゆえ、当然、上司を通すわけではなく本人への直接コンタクトなので、部下さんが健康上のリスクに遭遇しそうになっていることは、その時点では残念ながら上司が知り得ることができません。
病気になる前「未病」の段階で対処しよう
病気になる前、「未病」の段階で気付いて対処することが大事…ということもよく言われるようになってきました。
未病とは、「発病には至らないものの健康な状態から離れつつある状態」を指しています。自覚症状はなくても検査で異常がみられる場合と、自覚症状があっても検査では異常がない場合に大別されます。
ー 全国健康保健協会(協会けんぽ)Webページより引用
自分自身でも、40代くらいまでは若干の罹患はあったものの、健康診断でほぼ指摘を受けることもなく過ごして来られました。
ところが、やはり「寄る年並」50代以降ともなると、あちこちに綻びが出始めて、それでも60歳になった今でも健康を維持できているのは、未病の段階で対処するように努めてきたから。
健康診断結果で気になる点があったら受診してアドバイスをもらう。ある意味「病院マニア」みたいなもの(笑)
病院嫌いな人もいるようですが、「餅は餅屋」専門家に委ねるのが一番です。
部下さんの健康支援のために上司ができること
自分はそうして向き合ってきているものの、では、上司としては何ができるのだろう?
前段落でも書きましたとおり、部下さんの健康状態が「要注意」なときに、本人から相談がない限り上司はそこに介入することが叶いません。
健康な社員がより多く在籍している企業とは、組織としての価値向上にもつながることでしょうが、それよりも何よりも、一人一人が健康で活き活きと人生を楽しんでほしい。
せめて自分ができることと言ったら「うちの上司、めっちゃ健康そうだ」と思ってもらえること。
病気自慢の上司なんて、カッコ悪いことこの上ないです。
最後にひとこと
部下さんの健康を願っていても、直接自分ができることって少ないのがもどかしいですが、部下さんから訊ねられたら、胸を張って答えることにしています。
私の健康法は
- 仕事も趣味も大いに楽しむ
- よく笑い、よく食べ、よく歩く
- ちょっとでも「あれ?」と思った時は病院に行く
とにかく健康第一!