こんにちは。女性管理職18年の いくみ(@nesan_blogger)です。
部下さんが退職しました。
これからたくさん助けてもらいたいと思っていたのですが、残念でなりません。
理由は「人事評価に不満」
そのときに上司がすべきことや、評価結果がなぜ部下さんにとって納得できなかったのか?
解説します。
部下さんの退職理由「人事評価に不満」上司はどうすればよいか
実はこの部下さんの評価をしたのは私ではありません。
評価時期を終えた頃合で前任者から引き継ぐことになって、その結果が本人が想定していたこととはあまりにもかけ離れていたようで、退職の申し出を受けるタイミングで私が上司となっていたのです。
退職申し出があると必ず面談をおこなうのですが、詳しい事情を彼から教えてもらうと、本人が不信に思う点は客観的に言ってもかなり頷けます。
しかし「評価したのは私じゃないから解りません」などと言ってはいけない。さりとて評価結果を翻すことも叶わない。
「力になれずに申し訳ないです」と頭を下げました。
これまで管理職をやってきたなかで私が最も重要だと取り組んできたのが、まさに部下さんの評価なのですが、前任者がどう捉えていたのか残念ながら知る由もなく。
肝心なのは、今の彼の上司は自分だということです。
なぜ、部下さんが納得できない評価結果だったのか?
とはいえ。
このままウヤムヤで終わるのはいけません。退職しようとする人は周囲にその事情を報告するときに「こういう理由で」と説明していることが多いですし、それを聞いた他の部下さんたちに不安をもたらしてしまうこともありがち。
負の連鎖は是非とも避けたい。前任者から、その評価結果に至った経緯をあらためて教えてもらいます。
この部下さん、企画力や提案力に優れていて、いいところがたくさんある。
一方で、物事の優先順位の付け方に独特な考えをもっている故か、周囲との摩擦がしばしば起こってしまっていたようです。
自分の考えを押し通すのではなくて、相手の状況に合わせて柔軟に対応することって、業務スキルそのものよりも意外と肝心。
その辺りの不器用さが残念ながら、評価結果の仇になってしまったとのこと。
前任者は何度もアドバイスしたと言っていますが、残念ながら本人には響かなかったのでしょう。
部下さんの退職当日
退職当日。
ささやかながら、労いのセレモニーをおこないました。
その後「お世話になりました」と私のところにも直接声を掛けにきてくれたものの、ほんの一瞬のやり取りで終わってしまった。
評価に不満があったんだね
後任の上司となった私には残念ながら成す術がない
でもね、次の評価は、こんなことが無いように尽力する
そんなことを伝えたかったのですが、残念ながら部下さんが、この期に及んで私と交流したいと思っていなかったであろうこと。
この短い一瞬で悟りました。
人事評価をおこなう立場の者が必要なこと
この出来事を通して、あらためて「人が人を評価すること」の難しさを感じました。
とくに評価をおこなう立場の者が必要なこと。
会社の人事制度が根本にあってこその評価なので、上司の一存で決められないことも多いですが、その中でもいかに経営陣に対して、自分の部下さんについてのアピールができるかどうか。
「あなたの不器用さが仇になった」なんて言い訳、他人事にしか聞こえません。
前任者を非難するつもりはありませんが、少なくとも引き継いだ私にとってはそのように思える。
評価者自らが部下さんの評価を自分事として捉えることで、会社の制度と本人の納得感の接点が見出せるものです。