クサガメを我が家にお迎えして20年ほど経ちます。
飼育当初は要領がよくわかっておらず、急激に元気がなくなり。
慌てて、爬虫類も診てくれる動物病院に駆け込んだものでしたが、そこで獣医の先生からアドバイス頂いたことをもとに、すっかり回復。
以来、病気知らずでスクスクと育ってくれました。
ところが、とある日。
餌の食いつきが少しずつ悪くなってきて、1週間ほど経ったら全く食べなくなってしまった。
いつも通り動き回っていて他に気になった点はないのですが、餌食べなかったらまずいだろう…と心配になり、20年振りに再び同じ動物病院に連れていきました。
連れていく方法、受診の様子についてご紹介します。
クサガメを連れていく方法
まずは、連れていく方法について。ポイントは入れ物と車での移動です。
カメを入れるケース
以前受診した際はまだほんの小さな子どもで、甲羅もせいぜい5cmくらいだったので、いわゆる「虫かご」みたいなので事足りました。
しかし今は甲羅が20cm。100均などで適当なプラケースが無いか探してみましが、大きさがそれなりに整っているものが見つからず。
ふと物置を探してみたら、丁度良いのがありました。
「アイリスオーヤマ」の取手付きプラケースです。(幅40cm、奥行28cm、高さ22cm)
随分以前に購入したので、今は同じものは売っていませんが、「サンコープラスチック」のがよく似ています。
ちょっと狭いけど、あまり大きなものは持ち運びが困難なのでこれが精一杯です。底に少しだけぬるま湯を張って、いざ出発。
車での移動
動物病院は電車で2駅先の所にあるのですが、電車で運ぶのはなかなか厳しく、やはり車の方が無難。
乗せる場所は助手席だと運転に気が散りそうで、また我が車はセダンタイプで座席下の床にはこのケースは収まらず。
よって、後部座席にタオルを敷いた上にしました。
「な、ななんだココは!どこにいくんだ!」ってな様子でしたが(笑)揺れにもあまり動じず、時々パチャパチャやる程度。おかげで運転に支障をきたすことなく、片道30分くらいを無事に過ごすことができてヤレヤレです。
動物病院での受診
次に受診の様子について。受診前と受診時に分けて書きます。
受診前
この病院は完全予約制なので、あらかじめ電話で予約を取り、症状について伝えておきます。
20年前の受診でもカルテがちゃんと残されていました。待合室でも相変わらずパチャパチャやってあまり緊張もしてなさそう。
同意書に記入をして
看護師さんに体重を測ってもらい、獣医の先生がくるのを待ちます。
受診時:原因は「卵詰まり」の可能性
先生と「スッカリご無沙汰しています」挨拶を交わしつつ、まず「餌を食べなくなった時の様子」について説明をします。
我がクサガメはメスなのですが「これまで産卵するときは餌を食べなくなることが多かったが、直近ではここ1年近く産卵していないように思う」と伝えたところ「卵が詰まっている可能性があります。このまま放っておいたら危険」との返答。
実際の年齢は定かでは無いですが、20年ってもう高齢だろうから、まだ産卵するの?とビックリしましたが、先生「まだまだ産卵しますよー」と聞いて2度ビックリ。
「当院ではエコーの設備がないので、他院を紹介します」と言われ教えてもらったのが、東京都大田区にある「田園調布動物病院」カメの治療においてはここがピカイチとのこと。
1回目の受診で治療が進捗できなかったのは残念ですが、翌日にこの病院を受診することにしました。
ちなみに、登録料と初診料を合わせて会計は3,300円です。
2回目の病院を受診:産卵促進剤の注射
翌日に、紹介された病院を受診しました。
この病院は予約制ではないため、受付時に詳しい状況を伝えます。
「かくかくしかじか」受付票に記載して、さらに診察の際にも獣医さんに説明して。
卵があるのかどうかをレントゲンで調べてみましょう、とのこととなり、さらに待つこと数十分。
結果、確かに卵が5個体内にあって「卵詰まり」には至っていないものの、なんらかの状況で上手く産卵ができない可能性があるとの診断。
「産卵促進剤」「カルシウム剤」2本の注射を打ってもらいました。画像では少々わかりづらいのですが、左右の前足に筋肉注射を打ってもらっているところ。
その後、しばらく様子見して、まだ産卵しないようであればさらに注射してもらうこととなります。
飼い方について何かアドバイスがあるようだったら教えて欲しいと訊ねたところ「ここまで長生きしているのだから、あえてこれまでの様子を変えなくても構いません。ただ、産卵にはカルシウムが奏功するので、できる限り定期的に直射日光に当ててあげると尚良いです」と教えてもらいました。
また、クサガメは1ヶ月くらい餌を食べなくても大丈夫。特に冬場はあまり食べないことが多いです…と言われてホッとひと安心。
会計は、登録料、初診料、レントゲン、注射2本分〆て11,000円。なかなかの出費です。
その後、毎週受診で合計4回
しばらく様子見をしていましたが、一向に産卵する気配なし。
元気はありそうなので、1週間ごとに受診→注射を繰り返して合計3回。途中もう一回レントゲンを撮ったのでさらに費用がかかってしまいました。
2回目の注射後にとうとう卵1個が産まれて、よし!これで安泰だと思ったのも束の間。後ろ足を踏ん張って産卵したそうにしていますが、残念ながら後が続きませんでした。
手術を決意
ところが、最初の受診から1ヶ月ほど経ったとき。突然餌を食べ始めました。このまま見守っていてもいいのかな?と思ったものの、獣医さんにあらためて相談してみると。
卵が体内に残っているのだから、このままずっと産卵しないままだと悪さをしかねないのでよくない。
手術で取り出すことをお勧めします、とのアドバイス。
とくに、元気なうちに対処することが大切で、元気がなくなってからでは手遅れになりかねない。
手術にはさらに費用や時間(概算で15万円、入院1週間)がかかるようで、卵管そのものも除去して今後は産卵できないように施すそうです。
費用はさておき、体の機能一部を無くしてしまうことが不憫でなりませんでしたが、手術を決断しました。
人間と同じように「同意書」のようなものがあります。
これで、きっとさらに長生きしてくれるのならいいのだけれど…祈るばかりです。
手術の費用や様子については別記事に書いています。
最後にひとこと
これまで「医者要らず」で丈夫に長生きしてくれた我がクサガメ。
今回は2つの病院をハシゴすることになり少々大変ではありましたが、たまには手がかかったっていいよね。
じっくりケアしてあげる時なのかもしれません。
飼い方についてまとめた記事もよろしければご参考に。