こんにちは。女性管理職16年の いくみ(@nesan_blogger)です。
部下さんと面談する機会はしばしばありますが、とくに評価面談のときになるとよく言われるのが「私は頑張っているんです」
頑張っているのはみんな同じだし、あえて主張しない部下さんもいます。
では「私は頑張っているんです」と訴えてくる部下さんにはどんな心理があるのだろう。
これまでの経験で気づいたことや、その寄り添い方についてを解説します。
「私は頑張っているんです」の背景 3つのポイント
まずは、こうしたメッセージを発している背景について。ポイントを3つに絞ります。
- 頑張っているのに、会社が認めてくれていない
- 他の人のほうが、よい評価をされている
- この先何を目標にすべきかわからない
さらに詳しくお伝えします。
頑張っているのに、会社が認めてくれていない
表面的に最も本人が気にしてしまっているのが、この「認めてくれていない」
「表面的に」とは、その奥にある「この先の目標について悩んでいる」のが実は最もケアすべき点だからなのですが、そのことについては後の段落に書きます。
それぞれの会社毎で職位の要件が定められていて、業績評価の際は、どれくらいその要件に対して成果を挙げているか?ということが判断軸になります。
一人一人社員の職位や経験値はもちろん異なりますから、職位以上の貢献なのか職位同等の貢献なのか、もしくは不足しているのか…によって、評価結果は異なる。
その辺りは都度説明をしているつもりでも、いざ評価の場になると部下さん側からは「私は頑張っているのに」(十分な評価をしてもらえていない)という話になりがちです。
他の人の方が、よい評価をされている
加えて、他人と比べること。これもよく起こります。
おそらく部下さん同士で「あなたの評価はどうだった?」的な会話が交わされているのでしょう。
そうした"情報収集に励んで"面談の場に臨むと「他の人の方が、よい評価をされている」という話に及びがち。
私も逆の立場だったとしたら、そう受け止めてしまう心理って理解できます。
でもね。
評価とは、誰かと誰かを比べておこなうものではなく、あくまでも一人一人の職位と実績を照らし合わせておこなっていくものなのです。
「この先何を目標にすべきかわからない」に寄り添う
評価面談の際のやりとりで「表面的」なことについては前段落で触れましたが、一番大切なのが、部下さんが何らかの主張をしてくる奥には「この先何を目標にすべきかわからない」という不安が潜んでいることです。
評価については現状を受け止めてもらう。そのうえで
- これからのあなたにはこういうことを期待しているよ
- そのためには、何をどうすればよいか
- 改善するとよいのがココで、そのまま伸ばしてもらうとよいのがココで
より具体的に解りやすい言葉で伝えていきながら寄り添って、その先も伴走していく。
【評価面談も、コミュニケーションのひとつの機会である】
評価者研修で専門家から学んだこの言葉を常に忘れないように、評価はダメ出しの場ではなくて成長の糧にしてもらう場なのだと伝えていくのが大切です。
最後にひとこと
部下さんは私にとっては子どものようなもので、全員がかわいいし全員に100点をつけてあげたい。
とはいえ、評価つまり昇給枠には原資があって、自分が統括している部門に与えられたその枠内でみんなに分けていくことが求められる。
部下さんにとって「そんなの私には関係ないし」と思えることかもしれませんが、一人一人が将来の組織の担い手であるという期待を込めて、この点もはっきり伝えるようにしています。