こんにちは。女性管理職16年の いくみ(@nesan_blogger)です。
部下さんの仕事ぶりを把握していない上司。
自分はなるべくそうならないように…って心がけていても、実際にできていない場合も多い。
ある出来事で「部下さんの仕事ぶりを把握していない」ことについて考える機会がありました。
その出来事とは面談の際に上司から言われた言葉。
そしてそのあとに起こった、部下さんとの出来事も含めてあらためて気づいたこと。
3つのポイントにまとめました。ご紹介します。
部下さんの仕事ぶりを把握していないとはどういうことか? 3つのポイント
まずは、部下さんの仕事ぶりを把握していない、ということについて。ポイントは以下の3つです。
- 「見る目」をもって見ようとしていない
- 聞いた話を鵜呑みにしてバイアスをかけてしまう
- 起きた事象だけで仕事ぶりを評価しようとする
実際に自分が上司から言われたことや、一方で、自分が部下さんに対してしようとしてしまっていたことを交えて、さらに詳しくお伝えします。
「見る目」をもって見ようとしていない
まずは「部下さんを見る目」
上司との1 on 1 面談の際に言われたことがあります。
「上司(つまり、私の上司のさらにそのまた上司)から『ねーさんはちゃんと仕事やってるのかねー?』と聞かれて、しっかりやってますから。って答えておいたよ」
この話が出た経緯について詳しくは端折らせてもらいますが「上司の上司」とは普段近くで仕事をしていませんから、おそらく彼にとって私の仕事ぶりは視界に入っていないのでしょう。
しかし、仮に対話している相手が私本人じゃなかったとしても、そういう発言をすべきじゃありません。
百歩譲ったとしても「ねーさんの仕事ぶりについて、具体的にコメントください」などと言葉を選んで欲しかった。
ムカつくことしきりですが、このエピソードについてはさておき。
ハタと気づいたのです。「見る目をもって見ようとしなければ、物事とは見えないものなのだ」ということに。
聞いた話を鵜呑みにしてバイアスをかけてしまう
次に「聞いた話を鵜呑みにしてしまう」
これは私が部下さんに対して、しようとしてしまっていた反省点です。
業務でミスが発生し再発防止策と取り組みについて、別の管理担当者が対応していたのですが、諸事情から私がバトンタッチすることになりました。
そのミスを起こしてしまった部下さん(Aさんとします)のことについて、別の部下さん(Bさんとします)が私に言ってきます。
「Aさん、クライアントさんとの対応不足が多くて、クレームになりかけることが多いんです」
事情がよく解っていなかったため、最初はその話を鵜呑みにして「Bさんってそういうタイプなのね」とバイアスをかけてしまった。
しかし前段落でお伝えした「エピソード」を思い出し、ここでまさに「見る目をもって見なければ」ということをあらためて心したのです。
もしかしたらAさん、そう人に思われてしまう何かしらの傾向はあるのかもしれない。
でも、まずは自分でしっかり見極めてから、必要な改善点があるならばAさんにアドバイスしよう。
それが大切なの。
起きた事象だけで仕事ぶりを評価しようとする
3つ目は「起きた事象だけで評価しようとする」
Aさんについての話の続きです。起きたミスについては「不注意」「確認不足」などに起因しているものでした。
そして彼女は「私が悪いんです」としきりに恐縮している。
一瞬「そっか、やっぱりAさんのやり方に問題があったのね」と捉えようとしてしまったのですが、よくよく話を聞いてみると。
彼女も前任者からこの業務を引き継いで、ポイントとして押さえるべき事項がその引き継ぎから抜け漏れてしまっていたことや、周囲の関係者もミスが起きそうなタイミングでサポートできていなかったことなどが原因だったことが解りました。
彼女が全て悪いわけではない。
だのに真摯に現状を受け止め、今後どうしたら同様のことが起きないかを一生懸命に考えてくれています。
もちろん、ミスの発生は残念ですが、それだけを以ってオールマイナスの評価をするのではなく「決して人のせいにしない」「反省と今後に向けて」といったマインドはプラスに評価すべきなのです。
部下さんの仕事ぶりを把握するために大切なこと 3つのポイント
ここまでお伝えしてきたことをもとに、逆に「部下さんの仕事ぶりを把握するために大切なこと」3つのポイントもまとめます。
- 上司は部下さんに対して自分の目をきちんともって見る
- 伝聞に頼るのではなく、上司が直接体験したこと(自分で見たこと、自分で聞いたこと)で判断をする
- 起きた事象の背景にどのような原因があって、そこに部下さんがどう関わっていたのかをしっかり傾聴して評価する
上司としてどう部下さんに寄り添っていけばよいか?
悩んでいるときに「やってはいけないこと」と「やるべきこと」それぞれが参考になったら幸いです。
最後にひとこと
この記事を書くきっかけになったのが「上司の上司」からの言葉。
思い出すと、またムッとした感情が湧き起こってきますが、
部下さんの仕事ぶりを把握することについての「反面教師」ともなってくれたので、まあよしとします。