こんにちは。女性管理職19年の いくみ(@nesan_blogger)です。
部下さんから相談をもらいました。
「進路に悩んでいます」
そんなときに、上司が臨むべきスタンスとは【本人が持っている結論を支援する】
具体例もご紹介しつつ、解説します。
私は全然できていない、から「これだ!」ということを見つけていた
この部下さん、とっても頑張り屋さんなのです。
私よりもある分野においては経験の長い先輩でもあって、才能豊かでチャレンジ精神旺盛で、尊敬しています。
そして、常に人への感謝も忘れない。
とても素敵な彼女なのですが、いつも「私は全然できていない」と謙遜することが多くって、そんなことないよ。って言葉を掛けることもしばしば。
これまでも悩んでいる姿を何度か見かけて、あまり有益なアドバイスができずではありましたが、ご自身が懸命に試行錯誤の末「これだ!」ということがわかった…という話を教えてもらい、我がことのように嬉しく思っていました。
これだ!を突き進んでの、さらなる悩み
そのために色々な学びをインプットしてアウトプットして、「これだ!」を突き進んで周囲からの評価もどんどんアップして、きっとこれからも極めていくのだろうな…と見守っていた矢先。
「進路に悩んでいます」あらためて相談をもらったのです。
私自身は管理職道を極めたいという目標を持ってこれまで爆走してきましたから、ともすると「いやいや。悩んでいないで、あなたも進んでいけばいいのよ」などと言う言葉掛けをしてしまいがちです。
でもね。
部下さんがみな”ずっと極めたいと思っていることが同じ”という場合ばかりではないでしょうから、そこを主張すべきではありません。
さりとて、「あなたはどうしたいの?」みたいな詰問調の返しをしようとしたところで、本人の助けにも気付きにも、何にもならないです。
結論は部下さんがおそらく持っている
もし具体的にアドバイスを求められたら伝えれば良いし、そうでないのなら、傾聴に徹して必要な支援をしよう…と心がけることだけで良い。
悶々としているその姿に無力な自分が歯痒くて「こんなふうにしたらいいよ」ではない言葉掛け(失敗談を伝えたり、彼女が目指していることへエールを送るだったり)を心がけてみますが
ご本人のためになるのか、参考になるのか、を思料しようとせずに
結論は、部下さん自身がおそらく持っている。
そのための支援に徹することが、上司のスタンスとして大切なポイントではないでしょうか。
実際、今回相談を受けたときに、私から何か発するよりも、ご本人が「◯◯は、違うと思う」「◇◇は、やってみても良さそうだ」と幾つかの選択肢を表現していて、それに対して「その方法、いいね」「同じようにやっている人が成果を上げている例を知っているよ」などといったやり取りを繰り返しました。
時折「こちらのやり方はどうだろうか?」と水を向けてみても、「いや、それだと自分の場合は上手くいかないです」と返ってきて。
私と話をする、というよりも、私というある意味「媒体」を通して自問自答をしながら方向を見据えていこうとしているのですよね。
最後にひとこと
この先、彼女の結論がどう固まっていくのか、もしくは、また、次の結論を用意しようとするのか、心配もありますが、これからも見守っていこう。
もちろん、部下さんの個性に拠って上司が持つべきスタンスは一つではありませんが、あらためて「本人が持っている結論への支援」ということに気づかせてもらった出来事でした。