こんにちは。女性管理職15年の いくみ(@nesan_blogger)です。
これまでの私の経験のなかで、もっとも大切だと感じていること。
それは、組織の中でリーダーを増やしていって、複数のリーダーに各業務を主導してもらうことです。
1人のトップダウンではままならないことも、まとめ者が一定数いると円滑に進むことも多い。
とはいえ、リーダーを輩出するのは一朝一夕にはいきません。
リーダーを増やすために私が取り組んできたことについて。
ご紹介します。
リーダーはなるもの、ではなく、なってもらうもの
まず、結論から先にお伝えします。
それは「リーダーはなるものではなく、なってもらうもの」ということです。
リーダー候補者がなかなか居ない。手を挙げてくれる人が居ない。管理者としてはよくこうした悩みに直面します。
本人が「なる」というときを待っていても、いつまでもこの状況が続くばかり。管理者側から「なってもらう」ことをお膳立てするのが必要です。
では、どんなタイプがリーダーとしてお膳立てし得る人材なのか?
以下に挙げる3つの適性をもっていれば十分だと私は考えます。
- 決して人のせいにしない責任感
- 誰からも信頼される誠実さ
- 日々の仕事をコツコツこなしていこうという懸命さ
リーダーと見込んだら、次におこなうべきこと
さて。そんな人材に巡り会ったら。
まずは率直に「リーダーを目指してね」と声掛けをします。しばしば「いやいや私なんてー」と謙遜される場合もありますが、そこは「会社としてあなたを信頼して任せたいと判断した」としっかり伝える。
よくあるケースが、その業務に特化した専門性が十分でないとき。そして周囲にそんな専門性を備えている人たちがいるとき。こんなときほど、本人が躊躇してしまう可能性があります。
でもね。必ずしも専門性が必要なのではなく、他人から"この人に付いていきたい"と思ってもらえる力が優先。
専門性のあるひとがリーダーになるべきだということは決して無いのです。
本人が気持ち固めたら、全力でサポートする
最初は戸惑っていたリーダー候補者さんも、そうして対話を重ねていくうちに、気持ち固めてくれるようになります。
「やっぱり私は無理です」と言われたときは諦めることで良いですが、「やってみます」と言ってもらったからには、全力でサポート。
責任感の強さ、誠実さ、懸命さから、とかく1人で抱えようとしてしまいがちなことも多い。
できる限りこまめに声掛けしたり、悩んでいそうなときは「こうするといいよ」とアドバイスしたり。ときには雑事を代わりに引き受けてみたり。
とにかく「リーダーの上司たる者」はサポートに徹して、決して自分がチームの表に出ていかないようにする。
メンバーの前では必ずリーダーを立てる。
そんな繰り返しです。
我がチームの新リーダーについて
このことをあらためて書いてみようと思ったのは、我がチームの新リーダーがまさにそんな最中で、日々成長しようとしてくれる姿を見ていることからです。
異業種から転職してきたのにあっと言う間に業務を覚えてくれて。そしていつも最後には自分が矢面に立って、時々頑固で(笑)
そんな彼の姿を見て「このひとには絶対にリーダーになってもらう」と決めました。
まだ始まったばかりなので、この先どう奏功していくかはわかりません。でも一つ言えることは、私は彼を信頼していて、この先もずっと任せていきたいと思っていること。
上手くいくかいかないかなんて、この際どうでもいいのです。
最後にひとこと
15年前の私がグループリーダーとして任命されたときのこと。
リーダーになりたい気持ちはふつふつと温めていたけれど、業務に関わる専門性には自信がなくって、先輩方を差し置いて自分がリーダーになるなんておこがましくって。
心が固まったのはボスの一言でした。
「ねーさんに任せた」
困ったときにはいつでもこのボスに「助けてくださーい」と図々しく迫って(笑)助けてもらって。そして今の私が在ります。
リーダーが増えないと悩んでいる管理職のあなたへ。こんな私の経験を参考にしてもらえたら幸いです。