通勤で30年お世話になっている山手線。好き勝手に各駅を漫遊しています。
今回は新橋(しんばし)駅。
日本の鉄道発祥の地として知られる駅。
ホームの一画に「煉瓦作り風」のレトロな雰囲気があしらわれていて、その歴史を感じることができます。
銀座口・日比谷口・烏森口・汐留口、4つの出口のそれぞれの様子も楽しめる。
ご紹介します。
新橋駅
所在地:東京都港区新橋二丁目17
1872年に日本初の鉄道路線として初代新橋駅(のちの汐留駅:1986年廃止)ー 横浜駅(現・桜木町駅)間が開業。1914年に東海道本線が東京駅に延伸されるまで、当駅は東海道本線の起点及び東京の南の玄関口として機能してきました。
日本の鉄道発祥の地ならではの装飾が楽しめるのもこの駅の特徴。
東海道本線の地下駅開業を記念して、そこに向かう階段の上に飾られているのが、ステンドグラス「くじゃく窓」
駅構内の床には、蒸気機関車や現在走行中の様々な車両イラストが施されていて楽しい。
この記事を書いている2021年7月現在、駅構内は改装工事中ですが、随所にリニューアルされた煉瓦調の壁を見つけることができます。
汐留口から見た駅舎も煉瓦調です。
銀座口・日比谷口・烏森口・汐留口 それぞれの様子
新橋駅の出口は4つありどの出口も隣接していますが、それぞれの様子とスポットをいくつかお伝えします。
銀座口
文字どおり、この出口から向こう側には銀座の町並みが広がっていきます。メイン駅は東京メトロの銀座駅ですが、JR駅ですと新橋駅が最寄り。
この出口のスポットとしてぜひ訪れて欲しいのが「旧新橋停車場 鉄道歴史展示室」
1872年に日本で初めて開通した鉄道のターミナル「新橋停車場」がそのまま再現されているものです。
入館料は無料。常設展の他に企画展も催されています。
展示室建物の奥は広場になっていてベンチがいくつかあり、ちょっと休憩したいときにはうってつけです。
日比谷口
新橋駅の象徴としてよく取り上げられるのが「SL広場」
日比谷口出たところすぐにあります。
ここに保存されているSLは、1972年に駅前広場が再整備された際、C11形蒸気機関車(C11 292、1945年製造・1972年廃車)が姫路から持ち込まれたもの。
日に3回汽笛が鳴るのも、しゃれた演出です。
烏森(からすもり)口
古くからの商店街や中小様々な雑居ビルが混在しており、ビジネスパーソンの歓楽街ともなっているエリア。
出口から歩いて3分と程近いところに「烏森神社」があります。御利益は、必勝祈願の成就・商売繁盛・技芸上達。
また、この神社オリジナルの「心願色みくじ」
赤は恋、良縁、黄色は金運、幸運といったようにおみくじの色によって占える運勢が違うのがユニークです。
汐留(しおどめ)口
もともとこの先一帯は「汐留貨物駅」でしたが、2001年頃から再開発が進み、近代的なオフィス街として変貌を遂げています。
このエリアにある日本テレビタワーでは、宮崎駿監督デザインの「日テレ大時計」や日本テレビの番組にまつわるイベント、グッズの購入などが楽しめます。
なお、汐留口の駅前すぐのところには「国鉄D51形蒸気機関車の動輪」が保存展示されていて、新橋駅らしいモニュメントです。
食事処
「ガード下」に居酒屋さんが軒を並べているのも、この駅の特徴的な風景。
夜がメインなので昼間はひっそりとしていますが、一部ランチを出してくれるお店もあります。
また、日比谷口前にある「ニュー新橋ビル」には昔ながらの洋食屋さんや喫茶店などが軒を並べていて、平日のランチ時はお客さんで賑わっています。
私が訪れたときは残念ながら祝日だったため、多くのお店はクローズ。平日のみの営業店が多いので、次回はぜひ平日に足を運んでみます。
2022年3月オープン 高架下アーチ空間を生かしたフードホール「HORA ANA table」
我が通勤経路で新橋駅をほぼ毎日通過しているのですが、2020年3月、地下鉄銀座線からJR駅に乗り換える通路に忽然と現れた「HORA ANA table(ホラアナテーブル)」
ずっと工事中だったので、この空間を初めて見たときにはビックリしました。
「日常的に使う駅に食を通じて人を、街を、時間をつなぐ空間をつくりたい」という想いを込めて、新橋駅の象徴である高架下アーチ空間を生かして作られた”エキナカフードホール”(改札外)エキュートエディション新橋の一画として展開されています。
2022年3月オープン時の3店舗。
サザコーヒーは、茨城県ひたちなか市で1969年開業の自家焙煎コーヒー専門店。コロンビアの自社農園で栽培したコーヒーと世界の生産地で直接買いつけた逸品を、店内でもテイクアウトでも楽しめる。
パナマコーヒーの代表格ともいえる「ゲイシャ」や、新橋オリジナルブレンドも販売予定です。
伊勢角屋麦酒は、三重県発の樽生ビールが味わえるクラフトビール居酒屋。当地の旬食材を使った食事とのペアリングも楽しめます。
もう一店舗が、北海道・根室発の立食い寿司 根室花まる
北海道から旬の素材を厳選し、目の前で職人が握ったお寿司を北海道根室唯一の地酒「北の勝(きたのかつ)」とともに楽しめるお店。
別記事に書いていますので、コチラも合わせてお読みください。
通勤帰りにフラッと立ち寄れるスポットが増えて、さらに楽しみになってきました。
最後にひとこと
「サラリーマンの街」ともいわれる新橋駅界隈。
4つの出口それぞれの様子とともに、鉄道発祥の歴史と近代的なオフィスビルのコントラストも趣深いです。
2022年、鉄道開業150年の看板も掲げられています。
山手線一周、どの駅が何区にあるか?について。合わせてコチラの記事もお読みください。