こんにちは。女性管理職16年の いくみ(@nesan_blogger)です。
我が勤務先チームで10年間貢献してくれた部下さんが退職することになりました。
その理由を訊ねてみたところ「10年ひと区切りでやり切った感があって。ひとまずゆっくりして、新たなことに向かっていこうと思ったのです」
残念だけれど、本人の意向は尊重したい。
ただ、このまま見送ってよいのだろうか?その思いの奥にあることはなんだろう?
「わかりました。そうですか」と簡単に言えない自分がいます。
部下さんが退職を決意するときについて、あらためて考えてみることにしました。
「10年ひと区切り」が一つのきっかけになる
会社勤務36年の私自身も、これまで何度か転職をしてきました。
その理由は、ライフスタイルの変化や、やりがいの再構築や、様々ですが「10年ひと区切り」がきっかけになった経験はありません。
退職申し出にあたって、部下さんから話を聞かせてもらいます。
- 自分は40代。人生100年、まだまだ若いって思っている
- そろそろ新しいことにチャレンジしたい
- 10年間頑張ってきたから区切りをつけて、少しゆっくりしたい
…etc.
退職することに迷っていたり、部署異動などで気持ち新たにできそうなことがあれば「もう少し続けてみたらどう?」とアドバイスすることもありますが、今回は残念ながらそうした状況にありません。
悩みぬいた末の退職決意で「10年」というのが、ご本人のなかの一つのきっかけ・キーワードになったのでしょう。
「10年ひと区切り」思いの奥にあることはなんだろう?
上司である私に対してはあまり多くのことを語ってはくれず、もしかしたら、仲の良い同僚や後輩などにその奥にある思いを伝えているのかもしれません。
それを知りたくても、どうにもならないので仕方ないですが、ふと、夫が転職したときのことを思い出しました。
夫も何度か転職をしていますが、とある転職のときに聞いてみました。
「何がきっかけだったの?」
すると言います。
「10年経ったから」
確かに10年ってきっかけになったのだろうけれど、退職決意するまでの直近は色々と悩んでいる様子でした。
- 信頼できるリーダーが辞めてしまった
- 新しいリーダーの方針がそれまでの方向性と全く異なり、違和感を覚える日々
- 上手くコミュニケーション取れず、挙句、ポジションチェンジを打診された
…etc.
「疲れてしまったなぁ、ずっと頑張ってきたから一区切りつけて、ちょっとゆっくりしたい」
そして、その会社を退職。
振り返ってみたら、今回の部下さんの話と重なっていることに気づいたのです。
もしかしたら、部下さんも同じような思いを心の奥に抱いていたのだろうか?
私の想像でしかありませんが、部下さんも、何かモヤモヤとしていたことを「10年」という足跡で決着をつけようとしたのかもしれません。
部下さん退職のときに、上司がすべきこと
この出来事があって、あらためて「部下さん退職のときに、上司がすべきこと」について心したこと。
部下さんの退職決意には「何か一つのきっかけ」があって、ただ、そのきっかけを行使するためには、奥に様々な思いがある。
事前に気付いて何か対処したりというのはなかなか難しいものですが、とにかく
「はい、そうですか」で終わらせるのでなくて、奥にある思いを想像でもよいから受け止めておくこと。
それで何かが解決できるわけでなくても、上司が最後に果たすべき部下さんへのリスペクト、ねぎらいなのです。
最後にひとこと
部下さんの最終出社日。もう一緒に仕事ができないことが、とっても寂しいけれど
「これまで長い間、本当にありがとうございました。お疲れさま!」
笑顔で見送りました。