通勤で30年お世話になっている山手線。好き勝手にそれぞれの駅を漫遊しています。
今回は原宿(はらじゅく)駅。
90年以上に渡り親しまれた東京都内最古の木造駅舎。老朽化や防火対策のために残念ながら閉鎖となり、2020年3月21日に新駅舎がオープンしました。
線路を挟んで東側は、若者で賑わう「竹下通り」や、高級ブティックが軒を連ねる「表参道ヒルズ」
西側は、明治神宮の広大かつ荘厳な杜…と様々な表情を併せ持つ町。
ご紹介します。
原宿駅
所在地:東京都渋谷区神宮前一丁目18-20
1906(明治39)年10月30日開業。駅名は、開業当時に近隣にあった地名である原宿(東京府豊多摩郡千駄ヶ谷村大字原宿)が由来。
開業時は乗降客が少なかったものの、1920年(大正9年)に明治神宮が創建された後に発展を続けて現在に至るようです。
以前の駅舎は中央の八角塔や英国式の建築様式によるデザインで、レトロな雰囲気が漂っていましたが、閉鎖後はシャッターが閉まっていて、隣に新駅舎ができています。旧駅舎は今後解体予定とのこと。
2020年3月21日にオープンした新駅舎。現代風のモダンな構えです。
旧駅舎との位置関係がこんな感じ。
2023年1月時点、旧駅舎の解体が終わり新駅舎のみに。ちょっぴり寂しい…
改札口も広くなって、以前の密集した状態から開放的に変わりました。
通路も明るくて歩きやすい。
駅ビルの2階にはカフェ「猿田彦コーヒー “ THE BRIDGE ”」があります。(改札外)
ゆったりとした店内からは、外の景色を見ることもできる。駅上の割には静かな雰囲気なのも嬉しいです。
なお、駅北側(代々木駅寄り)に皇室専用ホームが設置されていて、お召し列車の発着に使われていました。
旧駅舎のときはホームの向かい側に見ることができましたが、2020年3月以降はフェンスが設置され、今回は見かけずに終わってしまいました。
その代わりに…といってはなんですが、竹下口へと降りる階段の壁がレンガ造りになっているのを発見。
竹下口の改札は、以前のレトロな雰囲気を残しています。
原宿駅東側の町並み 駅前の新ビル、竹下通り、表参道ヒルズ
さて。改札を出て東側は買い物スポットやレストランなどで賑わっている界隈。町並みをお伝えします。
駅前には、2020年6月5日に開業した複合施設「WITH HARAJUKU」がそびえ建っています。IKEAやUNIQLOなどの店舗とイベントホールなど。
ビル全体が、木目を貴重としたデザインで温かみを感じます。
通りに面しているUNIQLOの入口。売り場のメインは地下となりますが、広々として買い物が存分に楽しめます。
2023年1月時点、入ってすぐのところに色とりどりの生花(UNIQLO FLOWER)1束390円と、お花もUNIQLO価格です
WITH HARAJUKUを過ぎて代々木方向に坂を降りていくと、竹下通り。若者で賑わうショッピングストリートです。
東京メトロ「表参道駅」方向に歩いていくと、8分ほど(650m)で「表参道ヒルズ」に着きます。
旧同潤会青山アパートの建替事業として、2006年2月11日に誕生した複合施設。
高級ブティックが軒を並べていて、ウインドウショッピングするだけでも楽しい。夏冬にはセールを開催しているお店もあります。
食事をするならば、中国料理店「南国酒家」がおススメ
原宿駅周辺、特に東側から表参道駅にかけてはたくさんのレストランがあります。多過ぎて迷ってしまうことも多々。
少々お値段はかかりますが西側の駅近く(徒歩1分)にある「南国酒家」をおススメします。
1961年創業の中国料理レストラン「南国酒家(ナンゴクシュカ)」旗艦店の原宿本店。
平日のランチメニュー。夏の季節は冷やし麺もあります。
料理長おススメのランチ。日によって内容が異なりますが、私が行ったときはメインが「天然海老と沖縄県産白ゴーヤ、黄色ズッキーニと季節野菜の天日塩仕立て」あっさりとした塩味が素材の味を引き立てて絶品です。
前菜、小鉢、点心、香の物、スープ、ご飯、デザート、中国茶が付いて、1,680円(税抜き)
消費税、サービス料10%込みでトータル2,033円です。※2020年7月現在
コチラは別の時に訪れた際の、フカヒレスープつきの「琥珀ランチ」2,500円(税抜き)
消費税、サービス料10%込みでトータル3,025円です。※2023年1月現在
混み合っていることが多いので、予約した方がスムーズ。広い店内はゆったりと食事を楽しむことができます。
明治神宮
ショッピングや食事を楽しんだあとは、駅の西側にある「明治神宮」にもぜひお立ち寄りください。
御祭神は、明治天皇と昭憲皇太后。広大な神宮の杜のなかは、都会とは思えないような静寂に包まれています。
原宿駅の表参道改札を出た目の前にある「神宮橋」を渡って、右手すぐに鳥居が見えてきます。
木造の鳥居。
2020年には鎮座百年祭がおこなわれ
記念事業の締めくくりとして、2022年7月4日から新しい鳥居に建て替わりました
鳥居の手前にあるカフェ「杜のテラス」木目調の外観が爽やかです
鳥居をくぐって程なく右手には「明治神宮ミュージアム」があります。設計は新国立競技場も手掛けた、建築家の隈研吾さん。
原宿駅リニューアル後に新設された「西口」
コチラからですと、出てすぐのところに参道があります。
明治神宮内にある庭園「明治神宮御苑」については、コチラの記事をどうぞ。
最後にひとこと
「原宿」と聞くと、娯楽の場所…というイメージが強いですよね。確かに、竹下通りと表参道ヒルズはショッピングや食事を楽しむ施設がたくさん。
一方、明治神宮の杜は厳かで清々しい、広大な自然に包まれたエリア。
様々な顔を併せ持つ町。1日かけて楽しめるスポットでもあります。
本文中ではご紹介できませんでしたが、駅を出た奥側には「国立代々木競技場」
1964年(昭和39年)の東京オリンピックの開催に備えて建設された施設。メインアリーナとなる第一体育館では競泳競技が、第二体育館(別館)ではバスケットボール競技が開催されました。
東京2020オリンピックでは、ハンドボールやバドミントン、パラリンピックでは車いすラグビーの会場となっています。
山手線一周、どの駅が何区にあるか?について。合わせてコチラの記事もお読みください。