職場チームのリーダーどおし、うまくいくこともあれば、お互いの主張がかみ合わないこともある。
普段のメールやりとりは、チーム固有の集合アドレスを使うことにしていますが、それぞれ個別に連絡をくれるときは「かみ合わない」で悩んでいるときが多い。
今回はそんなお話です。
「すみません、ちょっといいですか」はSOSのサイン
チーム内で浮上している課題について、ミーティングで話し合いをしようとしていました。
そんな折、1人のリーダーからぴろーんとチャットが飛んできます。
「すみません、ちょっといいですか?」
おっと、このフレーズ。SOSのサインかもしれない。
「どうしました?」
「ミーティングの前に、ちょっとお話しがしたいのです」
日頃から、全体最適視点で、いつも冷静的確な発言をしてくれる彼女。
こんな連絡が来ることは珍しいです。
よっぽどなにかに挫けているに違いない。
すぐに面談することにしました。
「席のはずし方」にも工夫が必要
とはいえ。
さほど大人数ではない我がチーム。
2人が同時に席を立ったら「何をしているのだろう?」と気にする人もいます。
とりあえず私は会議室へ避難することに。
そして、彼女はパーテーションで区画されているコーナーに移動してもらい、電話会議です。
同じオフィスにいるのに、なんだか可笑しな光景ではあるけれど、かかわる人たちが周囲にいるがゆえに、「席のはずし方」にも工夫が必要です。
自分の思いが伝わらないことのもどかしさ
彼女の悩みに耳を傾けます。
- ある業務を進めていた際にメンバーどおしのコミュニケーションエラーが発生
- かなり事態が膨らんでしまってから、自分が後を引き受けることになった
- 途中経過がわからないながらも、なんとかクライアントさんへの対応と謝罪を終えた
- 「メンバーどおしでスムーズにコミュニケーションが取れていれば、事態が小さいうちに解決できたはずだよね」と、助言をした
- 「そんなの、リーダーがやってくれることですよね?」と突き返されてしまった
うーむ。
この出来事にはいろいろな問題点が内包されているよね。
お互いに協力し合うというのが、大原則だけど。
「あの人は苦手」「この人のやり方はどうかと思う」…など、感情面で障壁になってしまっている点もあって、うまく協力関係が成り立たなくなっちゃうこともある。
とくに女性どおしだと、尚更ありがちかもしれない。
別のリーダーに相談してみたところ「彼女たちは悪くない。やっぱりあなたがまとめてくれるのが一番だと思う」と、他人事のように言われてしまったそうな。
そっか。
これじゃ、壁にぶちあたるよね。
解決が見いだせなくても、とにかく策を打つ
「私も、うまくやっていきたいという思いに変わりはない。みんなが協力し合わないことには、成り立たないです」
確かにそのとおりだよね。
ただ、いろいろと捻れちゃっている点もあるから、単に「協力し合いましょう」と号令かけても意味ないかもしれない。
ならば、分担の明確化を図って「それぞれの役割をこう決めたから、以後はそのとおりに進めてください」と言い切ってしまうのが必要かもしれない。
これで、根本解決になるわけじゃないけれど。
とにかくやってみよう。
今日の一言
思いを吐き出すうちに、彼女の気持ちもだいぶん整理がついたようです。
最後に、感謝の気持ちを伝えます。
「いろいろありがとうね。あなたの意見、いつも助かってるよ」
「それは嬉しいです」と答えた彼女の声は少しトーンが明るくなったようです。
「秘密の作戦会議」はそうして幕を下ろした。
その後、しれっと席に戻るまで私も気が気ではありませんでしたが、何事も無かったごとく
「おつかれさまでーーっす」といつものみんなの様子。
ホッとしました。