音楽や絵画が好きです。
何十年、何百年を経てもその作品に込められたメッセージを受け取ることができる。芸術とは偉大。
色々なジャンルの音楽ライブにもよく行きますが、美術館にもよく行きます。
師匠の精神科医・樺沢紫苑先生が「美術館で各々好きに鑑賞した後、みんなでその感動を分かちあおう。絵画の背景にある精神世界を解説します。」というイベントを企画されたのが、2017年4月の東京都美術館展示『ブリューゲル・バベルの塔 展』
2017年7月20日(木)~10月9日(月・祝)開催の同美術館での『ボストン美術館至宝 展』鑑賞会では、幹事として務めさせてもらいました。
ボストン美術館
ボストン美術館は、世界最大の”私立MUSEUM”
多くの著名美術館がその国や公的機関の支援を受けているようですが、コチラの美術館は純粋に民間の篤志に支えられ発展しているとのこと。
ゴッホ、モネ、セザンヌ、ルノワール…といった印象派代表格の作品はもちろんのこと、ボストン美術館とハーバード大学による共同発掘調査の成果による古代エジプト美術や、中国・日本の古美術品、アンディ・ウォーホルやホックニー…といったアメリカの現代アート。
時空を超えて、大陸をまたいで、さまざまな展示セクションが繰り広げられている、秀逸の美術館。今回の至宝展では、そのなかでも選りすぐりの名作を集めた、まさに「至極の作品展」となっています。
英一蝶の”涅槃図”
1713年の作品。後にボストン出身の富豪が買い取り、美術館に寄贈されたとのこと。このたび、約170年ぶりに本格的な解体修理が行われ、初の里帰りを果たすに至ったとのことです。
仏様の逝去を悼む人々や動物たち。これほど巨大な一枚の画にすべてが網羅されている、まさに、俯瞰。樺沢先生から教えていただいたのですが、この、”俯瞰”というのは日本人特有の能力。日本人はまさに「ジェネラリスト」なのですよね。
そして、ゴッホ
”ひまわり”が代表作の、ゴッホ。
お恥ずかしながら、印象派の超代表選手…くらいの知識しかありませんでした。
しかし、ゴッホの人生は波乱万丈、諸説によるとメンタルに問題をかかえていたようです。
それが作風にも顕著に出ていると、樺沢先生からやはり教えていただきました。
今回”初来日”した、ムーラン夫妻それぞれの肖像画。ゴッホの数少ないお友達だったとのこと。
ご主人のムーランさんの画はスッキリした感じにまとまっているのですが、奥様のムーランさんの画は、すべて、輪郭が黒い縁取りをされているのです。「自分との境界」を明確に示す必要があった。それが、その当時のゴッホの精神世界…。
ご本人の苦難に思いを馳せるとちょっと切なくなってしまいましたが、ムーラン夫人の画が、”ひまわり”と同じように色彩がくっきりと鮮やかな点に惹かれ、ポストカードと額縁をお土産に買って帰りました。
あらためて見ると、本当に縁取りが黒い。
今日の一言
絵画鑑賞と、その背後にある精神世界。
精神科医ならではの、樺沢先生のイベントです
今後もぜひ、幹事として関わらせてもらいます。