通勤で30年お世話になっている山手線。好き勝手にそれぞれの駅を漫遊しています。
今回は目黒(めぐろ)駅。
「目黒」という名前なのに、住所は目黒区ではなく品川区なのがオモシロイ。
建設当時住民の反対に合い、当初予定していた「下目黒村」の中心地ではなく、あまり人の住んでいなかった現在の場所が決定されたとのこと。
坂道と、結婚式場や美術館・博物館などの文化施設、「目黒のさんま」でも有名な町です。
目黒駅
所在地:東京都品川区上大崎二丁目16-9
明治18(1885)年3月1日開業。同じ山手線に「目白」(豊島区)駅もあり、双方の駅が同日に相次いで開業。
東日本旅客鉄道(JR東日本)・東京急行電鉄(東急)・東京地下鉄(東京メトロ)・東京都交通局(都営地下鉄)の駅。品川区最北端の駅である。
ーWikipediaより
ちょうど、品川区と目黒区の境目に位置しているようです。
目黒駅西口は坂道の町
駅西口前にはビル群がありますが、その先の道はとにかく坂が多い。
目黒駅が高台に位置していて、そこから目黒川に向けて下っていく立地になっています。
権之助坂。当地の名主とされた菅沼権之助さんに由来。
行人坂。行人とは「修行をする人」の意。瀧泉寺(通称:目黒不動尊)へ向かう修行僧が歩く道だったゆえに名付けられたとのこと。
なかなかに急勾配
坂の途中路地に、おしゃれなお店があります。
ホテル雅叙園東京(目黒雅叙園)
西口にある文化施設の代表といえば、ホテル雅叙園東京(目黒雅叙園)
1931(昭和6)年創業の結婚式場・ホテル・レストランなどの複合施設です。
行人坂を下ると雅叙園の石碑。
エントランスの看板は右→左の横表記がなんともレトロ。
メインロビーは和のテイストがいい感じ
麓にある「お七の井戸」
この敷地にはかつて明王院という寺院があり、住職である西運が、恋人で火刑されてしまった八百屋の娘・お七の菩提を念じながら水垢離を取ったという、通称「お七の井戸」が残っています。
目黒のさんま
一方、落語噺で有名な目黒のさんま
お殿様がさんまを食した場所は今の目黒とは少し範囲が異なるらしいのですが、この落語にちなんで、秋になると「さんま祭り」のイベントがあったり、目黒区立図書館のロゴは、さんまのイラストが使われていたりします。
東口の様子
一方、東口はほぼ平坦な道で西口とは対照的。目黒通り沿いに様々なスポットが楽しめます。
誕生八幡神社
駅から徒歩2分と程近いところにある誕生八幡神社。さんま祭りではこのお社が会場の中心になるそうです。
樹齢250~300年ともいわれるイチョウは、品川区の天然記念物に指定されています。
東京都庭園美術館
誕生八幡神社からしばらく先に進むと見えてくるのが「東京都庭園美術館」
戦前にパリに遊学された朝香宮夫妻の邸宅として、当時最新の建築様式によって、1933(昭和8)年に建造されたものです。とくに内部のデザインは、壁飾りから家具、照明器具にいたるまで、アール・デコとよばれる装飾様式で統一され、そのモダンな優美さは息をのむほどです。
(中略)都心とは思えない緑ゆたかな庭園にたたずむ当館は、日本のアール・デコの記念碑として、来館者を魅了していくことでしょう。
ー東京都庭園美術館 ウェブページより引用
2021年9月現在では新型コロナウイルス感染拡大防止のため、事前予約制となっていて予約者以外は入館ができませんが、フラッと訪れたときには併設レストランを楽しむのもオススメ。
食事やティータイムを静かに過ごすにはうってつけ。お店の名前は「レストラン デュ パルク」南青山のフランス料理の老舗「メゾン ド ミュゼ」の姉妹店です。
国立科学博物館附属 自然教育園
さらに先に進んでいくと「国立科学博物館附属 自然教育園」があります。
園内から縄文中期(紀元前約2500年)の土器や貝塚が発見されていることから、この時代から人々が住んでいたと考えられていました。
その後太田道灌のひ孫の新六郎がこの地を治めていたり、江戸時代には徳川光圀の兄にあたる高松藩主松平讃岐守頼重の下屋敷となり…といった様々な歴史を経て、昭和37(1962)年に国立科学博物館附属自然教育園として現在に至っています。
入園料は大人320円です。※2021年9月現在
なお、この自然教育園のさらに先には「八芳園」という、やはり結婚式場や宴会場として有名な施設があって、四季折々の庭園の景色を楽しむことができます。
最後にひとこと
坂道あり文化施設あり秋刀魚あり。
様々に風流を味わえるのも、目黒駅の特徴です。
山手線一周、どの駅が何区にあるか?については、コチラをどうぞ。