こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
先日、他の人が入れてくれたスケジュールをすっかり失念して、別の予定をダブルブッキングしてしまいました。直前で気づいてリスケをお願いすることになり、本当に申し訳ない思いでいっぱいに…。
「空いていただろう」という思い込みが原因でした。
この記事では、思い込みとバイアスによる失敗を防ぐための具体的な方法をお伝えします。
- 思い込みが生まれる根本的な原因を理解できる
- アンコンシャスバイアスを早期に発見する方法がわかる
- 日常業務で実践できる5つの具体的対処法を身につけられる
- ミスコミュニケーションを未然に防ぐ思考法が習得できる
…といった点の参考になったら幸いです。
思い込みとバイアスを防ぐ5つの対処法
まずは、思い込みやバイアスは「人間の本質的な特性である」ということを認識することが大切。
つまり、完全になくすことは不可能。しかし、その存在を前提として対策を立てることで、確実にリスクを減らすことができます。
具体的な防止の対処法について、5つのポイントでまとめます。
1. 認識不足の原因を3つのパターンで把握する
思い込みによるウッカリの背景には、必ず認識不足があります。例えば以下のようなパターンです。
パターン1:勝手な理解
「自分はこうだと理解していた」が実は間違っていた場合
→ 重要な情報は必ず複数のソースで確認する
パターン2:疑問の放置
「あれ?」と思った瞬間に確認せず、そのまま流してしまった場合
→ 小さな違和感も見逃さず、その場で質問する習慣をつける
パターン3:コミュニケーション不足
言葉足らずによる勘違いが発生した場合
→ 「伝わっているだろう」ではなく「確実に伝わった」を確認する
2. アンコンシャス・バイアスを意識的に発見する
思い込みのパターンとしてより深刻なのが「アンコンシャス・バイアス」です。
アンコンシャス(無意識の)バイアスは、自分の尺度で「こうであるべきだ」と判断し、それから外れるものを「おかしい」と批判的に捉えてしまうことから起こります。
予防法としては
- 相手の行動に疑問を感じた時は、まず「自分の尺度は正しいか?」を自問する
- 「なぜそう思うのか?」の根拠を3つ以上挙げてみる
- 異なる価値観の人の意見を積極的に聞く機会を作る
といった点に心がけると良いでしょう。
3. 「人間は思い込みをするもの」という前提で仕組みを作る
完璧な人間なんていません。思い込みやミスが起こることを前提として、防止策を講じることが重要。例えば以下のような注意点です。
スケジュール管理の場合:
– 他人が入れた予定も含め、週初めと前日の2回確認する
– 重要な予定は複数の手段(カレンダー、メモ、リマインダー)で管理する
– 予定変更時は関係者全員への確認を必須とする
コミュニケーションの場合:
– 重要な内容は口頭だけでなく、必ず文書でも共有する
– 理解度確認を定期的におこなう
– 「言った・言わない」を防ぐため、記録を作成する
4. 自問自答で思考の暴走を止める
思い込みで突っ走ってしまうことを防ぐため、定期的な自問自答を習慣化しましょう。
効果的な質問例:
– 「その考えは本当に合っていますか?」
– 「他の可能性はありませんか?」
– 「相手の立場だったらどう感じますか?」
– 「この判断の根拠は十分ですか?」
一呼吸置いて立ち止まる。たったそれだけで、多くのミスを防ぐことができます。
5. 思考を中間点(ニュートラル)に戻す習慣をつける
思い込みやバイアスは、とかく自分の立場や価値観に引っ張られることで生まれるもの。
意識的にニュートラルなポジションに戻ることで、より客観的な判断ができるようになります。
具体的な実践方法:
– 判断を下す前に「もし自分が第三者だったら?」を考える
– 相手の背景や事情を想像する時間を作る
– 感情的になった時は、一度その場を離れてクールダウンする
– 多様な視点を持つ人たちと定期的に意見交換する
思い込みやバイアスの存在を認識し、継続的に改善していく
思い込みやバイアスは、人間である以上避けることができない特性です。
しかし、その存在を認識し、適切な対策を講じることで、失敗やトラブルを少しでも減らそうとすることは可能。大切なのは「完璧を目指す」ことではなく、「継続的に改善していく」ことです。
前段落でご紹介した5つの方法はすぐにても実践できるシンプルなことばかり。ぜひ日常業務に取り入れてみてください。
きっと、お相手との関係性も、チーム全体の雰囲気も、今よりもさらに好転することでしょう。
最後にひとこと
思い込みで失敗してしまった時の、あのなんともいえない後悔の念。お相手にも申し訳ないですし、自分自身も辛いものです。
でも、その経験があるからこそ、同じミスを繰り返さないための仕組み作りや、思い込みに負けない働き方を築くことが大切なのだと、あらためて気付かせてもらえます。