こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
「女性は感情に影響されやすい」と言われます。私自身、そうした傾向があるかもしれない、と自覚を持っています。
しかし、管理職として部下さんと接する上で、感情論に偏ってしまうことは避けたいもの。
この記事では、感情に振り回されない「ニュートラルな姿勢」について、私の経験を踏まえて解説します。
同じような悩みを持つ人に参考にしてもらえたら嬉しいです。
管理職になりたての頃:「感情の罠」に何度も落ちてしまった
管理職になると、様々なタイプの部下さんとの関わりが増えます。そして悩ましいのが、つい「好き/嫌い」という感情で部下さんを見てしまうこと。
「Aさんはいつも私の言うことに素直に従ってくれるから、とかく評価が甘くなってしまう…」
「Bさんは私のやり方と違うから、なんだか苦手意識が出てしまう…」
こんな経験、ありませんか? 実は私も管理職になりたての頃、この「感情の罠」に何度も落ちてしまった一人です。
それでは、どうそこから脱却すればよいでしょうか?ポイントは「ニュートラル」です。
「ニュートラルな姿勢」のメリット、エコ贔屓のデメリット
感情論を脱して、ニュートラルな姿勢で部下さんと接することで得られるメリットは計り知れません。
まず何より、部下さんから「公平な上司」として信頼を得られること。そして、自分自身も感情に振り回されず、冷静な判断ができるようになるのです。
かつての上司が明らかに「お気に入りの部下」と「そうでない部下」を区別し、評価や仕事の割り振りに差をつけるタイプでした。いわゆる”典型的なエコ贔屓”
その結果、チーム内に不信感が広がり、最終的にはモチベーション低下、離職率の上昇という悪循環に…。この上司は私にとって「こうはなるまい」という反面教師となりました。
「感情論」から脱却できない時には
一方で、なかなか「感情論」から脱却できないこともあります。
私たち人間は感情の動物。完全に感情を排除して仕事をすることは不可能ですし、特に女性は共感力が高く、感情移入しやすい傾向があります。
しかし、管理職として大切なのは、自分の「好き/嫌い」といった感情ではなく、部下さんの能力や成果を客観的に評価する姿勢。
この点をしかと心しておくことで、感情論に振り回されずに済むようになれるものです。
「ニュートラルな姿勢」を身につける3つの実践法
では具体的に、どうすれば「ニュートラルな姿勢」を身につけられるのでしょうか? 私の経験から、以下の3つを実践することをおすすめします。
全ての部下に対して公平に接する習慣を徹底する
例えば、一対一の面談時間を全員同じ長さに設定する、褒める回数も意識的に平等にするなど、目に見える部分での「公平さ」を心がけましょう。
適切な距離感を保つ
部下と近すぎる関係になると、つい情が移りすぎて客観性を失います。かといって遠すぎると部下の本音が見えなくなります。ほどよい距離感を保つことが、ニュートラルな判断につながります。
自分の感情は中立に、部下の感情には寄り添う
これは一見矛盾しているように思えますが、自分自身の感情はコントロールしつつも、部下さん一人ひとりの感情には丁寧に寄り添う。
そうすることで、「感情に配慮できる公平な上司」という理想的な立ち位置を目指すことが可能です。
最後にひとこと
管理職として、感情論に偏らず、ニュートラルな姿勢で部下さんと接することは、チーム全体の信頼関係構築に欠かせません。ただし、これは一朝一夕で身につくものではありません。
私自身、20年の管理職経験の中で、何度も失敗を繰り返しながら学んできました。
みなさんも、日々の小さな心がけから始めて”より良い管理職の姿”を目指していきましょう。部下さん一人ひとりが活躍できる環境づくりこそが、私たち管理職の最も大切な使命なのですから。