企業の管理職を長年やっていて「集客・成約」言い換えるならば、社外顧客(クライアントさん)や社内顧客(上司部下同僚)との信頼をどうしたらより、育んでいくことができて、物事の成約に結びつけていけるのだろう?
実際に「商品やサービスを売る」ということだけでなく、関係性を成熟させていくことも含みますが、もう、常に試行錯誤の連続です。
そんな私の悩み解決を助けてくれる1冊に出会いました。
”飛常識な”経営コンサルタントとして、数多くの教室開業や運営をサポートされてきた 高橋 貴子さんの『魔法の傾聴力』
解説します。
なぜ「集客・成約には傾聴」なのだろう?
「集客・成約」「売ること」
ありきたりの考え方ですと、そのためには”自分が伝える、説明する、プレゼンする…”などの、アウトプットが手段。
なぜ、ある意味真逆の「聴く」つまりインプットなのだろう?
本書の「はじめに」に書かれている2つのフレーズにハッとさせられました。
【答えはお客様が持っている】
そして
【攻めの傾聴】
この2語を見ただけでも、すでに目から鱗です。
攻めの傾聴はセールスの強力な武器
セールスを受ける側の立場から考えてみると、誰しもが売り込みは苦手(嫌い)なもの。私もそうです。
ですが、この「魔法の傾聴力」メソッドを使うと、売り込みが不要になる。
お客様が欲しいと思う未来の姿を、自社の商品でどのように表現できるかを伝える
これは、著者が長年の営業経験で身につけられたスタイルを表す言葉なのですが、なるほどー!だから、お客様が欲しいと思う姿に耳を傾けることが大切なのですね。
そして「攻め」とは、単に相手の話を聴くだけでなく、積極的に質問を繰り返し深掘をしていくことで、真の課題解決を目的としているから。
本書の前半でこうした考え方をしっかりキャッチアップすることができて、さらに具体的な方法を教えてもらえる。この構成もとてもありがたいです。
攻めの傾聴力を発揮するためのキーフレーズ
実際の方法の中で、特に刺さったキーフレーズを紹介します。
- 質問することで、お客様の頭の整理をお手伝いできる
- 相手に言わせる・選ばせる・行動させる
- お客様は、自分が得られる未来の喜びの姿を買いたい
- 人は信頼している相手の話には耳を傾ける
- 成約がうまくいかないのは「なぜ」の部分が聴けていないことが多いから
その他、実際のシーン別活用事例も紹介されていて、大いに参考になります。
最後にひとこと
本書のサブタイトルでは「自宅サロン・自宅教室のための」とはなっているものの
私のように企業の管理職をやっていて、社内外顧客との信頼関係構築や物事の成約をどう上手く進めていけば良いか?と悩んでいる人にもぜひ、手に取ってほしい。
オススメの書です。
自宅サロン・自宅教室のための魔法の傾聴力/秀和システム/高橋貴子