「人生を自分でデザインできる」
そんな言葉を聞くたびに、どこかで「本当に?」と疑っていた自分がいました。
なのですが、ある一冊の本を読んでみたときに、感覚が静かに変わっていくのを感じたのです。
その本とは『五感の魔法: あなたが主人公になる 人生好転の脚本を創る方法』
著者は、歯科医師そして、心理カウンセラーでありメンタルトレーナーとしても活躍されている、松谷英子さん。
そうしたご経験をもとに、私たち一人ひとりが「自分の人生の脚本家」になるための道のりを、やさしく丁寧に教えてくれます。
ご紹介します。
自分に立ち戻るきっかけを与えてもらえた
まずは、この本の冒頭、“はじめに”に書かれていた、
「あなたは自身が主役を務める、自分だけの『人生脚本』を書き上げられるようになります。そして、その目的は『愛、やりがい、あたたかさ』に満ちた人生を創り出すことにあります。」
という一節に、私は心をぎゅっとつかまれました。
自分って、なんだかずっと「人の期待に応えなければ」とがんばって生きてきたように思います。
特に何かを強く意識して、ということではありませんでしたが、仕事でも家庭でも、周囲との調和を大切にするあまり、自分自身の気持ちを置き去りにしてしまうことが多かったのかもしれません。
本書を読んで、あらためて「自分に立ち戻るきっかけ」を与えてもらえました。
“五感”を使って人生を創造する
特に印象的だったのが、“五感”を使って人生を創造するというアプローチ。
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚といったそれぞれの感覚に意識を向けることで、
「自分が今、何を感じているか」「どんなことに心が動いているか」を気付けるようになる、という点です。
言い換えれば、自分の五感をとおして、「私という人間の取扱説明書」を手に入れていくようなプロセス。
これまで外にばかり向けていた意識が、静かに内側へと還っていく——そんな感覚です。
変化を恐れず、楽しむこと
また、脳の仕組みや思考のクセを理解する章では、「あぁ、だから私はあのとき無意識にこうしていたのか」と腑に落ちることがいくつもありました。
本を読みながら、自分自身との小さな対話が何度も起きたのです。
そして、何よりも心に残ったのは「変化を恐れず、楽しむこと」。
価値観を明確にし、自分の軸を取り戻す過程は、ときに勇気が要るものですが、
この本はその旅路に、そっと寄り添ってくれる“やさしい地図”のような存在なのです。
小さな感覚の変化が、大きな人生の転機になる
もし、この記事を読んでくれているあなたが、
「このままでいいのかな」
「本当はもっと違う生き方があるのでは」
そう思っているのだとしたら、
この一冊が“自分を主役に戻す”第一歩になるかもしれません。
小さな感覚の変化が、大きな人生の転機になる。
それを教えてくれる、静かだけど確かな魔法のような本。ぜひお手に取ってみてください。