ストーリーブランディング。
本書を読むまではお恥ずかしながら全くピンときていなかったフレーズですが、タイトルを見てハッと気付きました。
ブランディングとはその企業(または人)ならではの唯一無二が示せること。
そこには「ストーリー」が不可欠なのだと。
冒頭にある
「物を売るな、物語を売れ!」
この一言が刺さりました。
ご紹介します。
物語だからこそ、唯一無二
私は企業の業務実施部門で長らく管理職をしてきていますが、自社のサービスをクライアントさんの「いいね!」に届けたい、というのが永遠のテーマでもあります。
競合他社がもちろん、同じようなサービスを展開しているなかで、いかに差別化を図ることができるのか。
そうか!物語だから唯一無二なのだ。
まず感覚として頷くことしきり。
では、どうやって「ストーリーブランディング」を実現していけばいいのだろう?
その疑問に100の項目に渡っての詳細な解説で答えてくれます。
3本の矢
最もピン!ときたことが"3本の矢"についてです。
- 志(理念)
- 独自化のポイント
- 象徴的なエピソード
「旭山動物園」の成功事例を用いての説明が加えられていて、より理解を深めることができる。
さらに実践編として、ストーリーの種の見つけ方・植え方・育て方へと続き、すぐにでも取り組みたくてウズウズしてきます。
個人のストーリーの見つけ方
終章では、こうした点を踏まえての「個人のストーリーの見つけ方」にも言及されていて、そのために必要な”価値を高める三種の神器”という点がとても興味深い。
特に【相手の心を突き刺す「剣」:旗印の1行(川上コピー)】以下、本書より引用します。
「旗印の1行」は「物語の主人公」としての決意表明でもあります。(中略)いくら素晴らしいビジョンや決意表明があっても、長い時間をかけて説明しなければならないようでは、人にはなかなか伝わりませんん。「凝縮された1行」があって初めて多くの人に伝わっていきます。
現在、私はこの「旗印の1行」のことを「川上コピー」と呼んでいます。すべての活動の源流に位置する重要な言葉だからです。
コピーライターとして活躍されている著者ならではの、珠玉の「剣」に感銘。
企業人で著者・ブロガーでもある私にとっては、自部署のストーリーブランディングに加えて、著書やブログでのストーリーブランディングもさらにそれぞれを高めていきたいと、あらためて勇気と活力をもらいました。
最後にひとこと
企業人であっても、個人でビジネスを展開されていても、はたまた私のように、その両方をやっている人でも。
ストーリーを語ること、それすなわち唯一無二なのだと教えてもらえる、オススメの1冊です。