こんにちは。女性管理職18年の いくみ(@nesan_blogger)です。
上司として最も大切なのは部下さんとのコミュニケーション。
ところが、時として部下さんたちの表面上の様子だけに囚われてしまい、その結果、あの人は◯◯なタイプ…と決めつけてしまうこともありがちです。
日常会話の中のふとしたやり取りから「ご本人たちの弱さ」を知ることがあって、そこに寄り添うことで、より理解が深まる。
最近経験したことをもとに解説します。
部下さんのタイプ 決めつけからの転換
部下さんのタイプを決めつけてしまっていて、その後思いを転換した事例について、3つお伝えします。
よく言えば「社交的」悪く言えば「八方美人」の部下さん
この部下さん、とにかく社交的なんです。いろんなところで常に見かけてコメントもいっぱいしていて、そして、周囲からも「ギブの人」って言われていました。
なんだけれど、私からするとあまりに出過ぎている感あって、悪く言うと「八方美人」
そんなにあちらこちらで笑顔振りまかなくってもいいのに。なんか無理してやしないのだろうか?と気になっていました。
そんな話をそれとなく持ちかけてみると。
「実は私、陰キャなんです。でも頑張って陽キャになろうとして、ちょっと疲れてしまいました。この後しばらくは大人しくしていようと思います」
そっか。自分が苦手なことを克服しようとして一生懸命だったんだね。
出過ぎていて失礼ながら、ちょっと「鼻持ちならないタイプ」と決めつけてしまっていたことに反省です。
珍しい趣味を持っている部下さん
次にご紹介するのが、「珍しい趣味を持っている人」
その詳細については端折らせてもらいますが、なぜその趣味に打ち込んでいるのだろう?不思議に思っていました。
もちろん、仕事上では何ら関わりないことですし、その趣味によって業務上のパフォーマンスに影響することもありませんが、とにかくその趣味について日頃からよく発していて、思い切って聞いてみました。
「なぜ、その趣味に打ち込むに至ったのですか?」
すると。
実は私、シングルファザーなんです。きっと自分が至らない点あって妻が去っていってしまったのだと思うのですが、どうしたら良いかわからなくて。
そんなときに、この趣味に出会って救われました。
そっか。辛い出来事から立ち直るために支えになってくれたんだね。
ちょっと変わった人…と思い込んでしまっていたことに反省です。
いつもニコニコな部下さん
3人目は「いつもニコニコな部下さん」
どんな相手とも分け隔てなく、いつもニコニコで接している部下さん。
あるときに、別の部下さんも加えて3人でディスカッションをしようと持ちかけたことがありました。
すると。
「すみません、私、あの人ダメなんです」
とっても意外な返答だったので、その訳を聞いてみました。
元々、仲のいい間柄でお互いによくコミュニケーションしている様子をよく見かけていました。
しかし、残念ながらこの部下さんの「ニコニコ」が災いしてしまったようで、お相手から「おめでたい人」みたいに揶揄されてしまったそうです。
そっか。
ニコニコにだって、見えない努力がある。そこ、バカにされるようなことあったら辛いよね。
この2人を交えて話し合いをするのを止めることにしました。
「弱さに寄り添う」ことの大切さ
ご紹介した事例はどれも、「弱さに寄り添うことの大切さ」に気付かせてもらった出来事でした。
人って、まずは自分の強さを他者に伝えようとしたり、振る舞おうとしたりするもので、それが「その人の姿」と思い込んでしまうもの。
しかも、そのアピールが自分の価値観とズレがあると違和感覚えて、結果、何となく訝しく思ってしまいがちです。
でもね。
強さってある意味仮面みたいなところがあって、弱さの方が、むしろ本来の姿なのかもしれない。
そして、それを知ることで、部下さんへの理解を深めることができる。
あらためて教えてもらいました。
最後にひとこと
職場だけでなく、様々なシーンでのコミュニケーションにおいて。
せっかく部下さんたちから教えてもらったことだから、ぜひ活かしていきたいと心しています。