こんにちは。女性管理職18年の いくみ(@nesan_blogger)です。
我が組織には複数のリーダーさんたちがいて、それぞれチームを取りまとめてくれています。
リーダーさんたちが大変なのは、現場を回しながらメンバーのマネジメントやその他管理業務をおこなわなければならない、という点。
最も疲弊してしまいがちなポジションであるともいえ、管理者である上司からも配慮が必要。
やってみるとよい一番のことは【心の負担を軽くする】
私の経験をもとに解説します。
リーダーの疲弊回避のために、上司がやってみるとよい一番のこと
このテーマは、我が勤務先だけでなくそれぞれの企業においても、大きな悩みごとの一つではないでしょうか。
よく言われるのが
- リーダーの役割と業務を明確化して、それ以外のことは他の人に振るようにアドバイスする
- できる限りシステム化(自動化)を取り入れる
- 現状分析をして改善ポイントがあるかどうか精査する
…などといった点ですが、実は私自身はどれも”ちっとも役立たずな方法”だと考えています。
なぜならば、リーダーになるくらいの力量を持っているのだから、そんなこと言われなくたって解っているだろうし、突発事項に対処するのにプレイヤーとしても立ち回らねばならなず、何かを講じたくとも余裕が無くできないことも多い。
机上の空論的なアドバイスをしたって、本人たちのなんの助けにもなりません。
では「上司がやってみるとよい一番のこと」とは何か?
リーダーの心の負担を軽くする
この点に尽きると言っても過言ではないのです。
「リーダーの心の負担を軽くする」具体例
次に「心の負担を軽くする」の具体例について。実際に私の経験を紹介します。
「手伝えることは引き受ける」と上司が伝えるだけでは、上手くいかない
まず「何か手伝えることあったら引き受けるよ」ということを常日頃から伝える(そして、実際に依頼されたらガッツリこなす)のは当然ですが、それだけではリーダーの心の負担を軽くできるとは言えません。
責任感の強いリーダーであればあるほど「自分がやるべきことを上司に肩代わりしてもらっているのは申し訳ない」と、逆に心の負担を増やしてしまうこともありがちです。
実は、あるリーダー(仮にAさん、とします)の負担増が募るばかりで、どうやったら軽減できるのか?私自身もかなり悩んでいて、なかなか解決策を見出すことができずにいました。
別のリーダーが手を差し伸べてくれた
とある日。
別チームのリーダー(仮にBさん、とします)が声を掛けてくれます。
「ねーさん。私兼務すること可能ですよ」
自分では考えもつかなかった意見にありがたいと思う一方で、Bさん、あなただってかなり大変なのだから…と返すと「リーダー2人体制ってことでどうでしょうか?」
詳しくは端折らせてもらいますが、Bさんは自分のチームも受け持ちながら、Aさんチームメンバーのケアも手伝う…というプランです。
それぞれチームの機能が異なるので「チームを合体する」という方法は現実的ではないけれど、このプランならば奏功するかもしれないからまずはやってみることに。
チームメンバー全員には私から直接メッセージを出し「これからは相談できる先が2つに増えた、と受け止めてね」と申し添えました。
リーダーの心の負担を軽減できたと実感
実際にこの形態をやり始めてみると。
それまでかなり辛そうにしていたAさんが、みるみる元気を取り戻しているじゃありませんか。
「ねーさんの『相談できる先が2つに増えた』というメッセージに心底ホッとできました」
そっか、1人でずっと抱えていたんだね。
上司である私が手伝うとかじゃなしに、同じリーダーの立場同士で助け合えるというのが、本人にとって一番の特効薬だった。
この言葉に私こそ心の底からホッとしました。
もちろん、これで全て解決ということではありませんが、具体的にどう対策していけばよいか。一緒に考えるのにも、まず部下さんのメンタリティが安定していないことには進まないのです。
信頼関係を築いておくことで乗り切れる
今回の事例は、もちろんAさんとBさんリーダー同士の信頼関係があってこそ、成り立つものです。
それぞれの職場や業務の特性は千差万別ですから、同じ方法が効果がある場合ばかりではないでしょう。
でもね。
リーダーの疲弊は仕組みとか手順とか物理的なことではなく、心の負担であることが最も大きい。
リーダー同士、上司とリーダー1人1人、それぞれの信頼関係を築いておくことで、アイディアが出たり乗り切ったりすることができるのだ。
上司とは、そのために日々努めることが最大の使命。
部下さんたちからあらためて教えてもらいました。
最後にひとこと
策を講じたからといって、それがゴールではありません。
仕事とは組織とは生きているものですから、また次の変化に向けて備えていかねばと心しています。
リーダーが頑張ってくれているのに負担が増すばかり…というときには、この記事が参考になったら幸いです。
一方、リーダーが「もう降りたい」と訴えてきたときには、よろしければコチラをどうぞ。