クレジットカードは現代の生活には無くてはならないもの。
私もいくつかのクレジットカード(以下「カード」と書きます)を持っていますが、そのうちの1枚が不正利用されてしまいました。
被害額はなんと550,000円。
あまりの驚きとショックと悔しさと、もう筆舌に尽くしがたいといっても過言ではありませんが、他の方々が同じような被害に合わないようにとの願いを込めて、その顛末を書くことにしました。
クレジットカード不正利用対処・防止法 ポイント
まずは、対処・防止法のポイントについて、今回の事態を踏まえてのまとめをお伝えします。
- 不正に気づいたら、いち早くカード会社に電話する(連絡先はカードの裏に書いてあります)
- できればその時点でカードの利用停止または解約
- 請求元に対してのクレームを申し立て、それでも解決しない場合は、再度カード会社に電話
- 自分自身も家族や知り合いも一切使用していないことを繰り返し主張して対処してもらう
- 日頃から、カード利用履歴をこまめにチェックする
- とにかく不必要なカードは持たない
次の段落からは、不正利用になぜ気づいたか・どう対処してもらったか・今後の予防法について詳しくお伝えしていきます。
クレジットカード不正利用 なぜ気づいたか?
不正利用に気づいたときのこと。
頻繁に使用しているカードが2枚あって、いずれもアプリを利用して使用明細をこまめにチェックすることにしていますが、今回被害に遭ったのは、何年も使っていなかったカードで残念ながらアプリの利用もしていません。
とあるとき、メインの銀行口座残高を確認してみると、マイナスになっているじゃありませんか。
この口座は給与振込用にも使っているので、絶対にマイナスになるはずが無いのです。
そのときは、お恥ずかしながらインターネットバンキングを利用していなかったため、急いでATMに行って記帳。
すると、数日前にカード会社の名称と支払い金額「550,000」となっています。
※私の銀行口座は残高が0になると、足りない分を自動融資してもらう設定をしていたため、残高が足りなくても引き落としがされてしまうのです。詳しくは後の段落で書きます。
あり得ない高額!しかも、全く身に覚えもなく、そもそも、このカード会社の利用はずいぶん以前の記憶しかない。
目の前が真っ白になりましたが、とにかく次の行動を起こさねばなりません。
クレジットカード不正利用 対処法
次に対処法について。項目毎に分けて書きます。
不正に気づいたら、夜間でもまずはカード会社へ電話
私が気づいたときは夜で、すでにカード会社のインフォメーションセンターの電話はつながりません。
それでも「盗難や紛失」のときのために、夜間でも繋がる番号が見つかりましたので、まずはそちらに架けてみます。
もしかして、カード会社の名前を悪用した不正な引き落としなのでは?とも疑いましたが、オペレーターさんに事情を伝えると調べてくれて、確かにそのカード会社の利用として私のカードが使われていることを確認。
随分以前に、とあるときに"買い物が割引で利用できる"と言われて作っていた、ショップ専用のカード。その後長らく放置していて、しかも盗難や紛失ではなく自宅の机の中に仕舞っていたものです。
夜間受付の窓口では詳細対応することが出来かねるとのことで、とにかく、このカードを解約してもらうことにしました。
その際オペレーターさんに「解約を承りました。ただし、今後のためにしばらくカードは処分せずに持っておいてくださいね」とアドバイスをもらいました。
翌日に、あらためて問い合わせ先に電話
翌日のインフォメーションセンターの営業時間に改めて問い合わせ先に電話を架けます。
かくかくしかじか。繰り返し事情を説明すると、その支払いの請求元を教えてくれて、まずは私から請求元に問い合わせをするように言われました。
とにかく、私は一切身に覚えがなく、しかも、カードを紛失しているわけでもなく手元にあるのに、なぜこのようなことが起きるのですか?と聞いてみたところ
「ご家族やお知り合いの方が利用された、ということはありませんか?」と言われました。
しかしそもそも、このショップカードを持っていること自体、夫にも息子にもいちいち報告していませんから彼らも知りません。
このカードを持っていてその番号が何であるのか?以前利用した際のお店の人かもしくは私しか知り得ないのです。
教えられた請求元に改めて問い合わせすることになりました。
請求元に問い合わせ
その請求元とは、いわゆる「GAFA」のなかの一社でした。
残念ながらこれらの会社に対して、電話で問い合わせできるようなスキームはこのご時世ではなかなか難しく、ウェブを介しての問い合わせとなります。
その会社のサイトにある「不正な支払への申し立て」というページにアクセスして、必要事項を入力して送信。
しばらくすると返信メールがきて「あなたの申し立てを受け付けました。審査には7日ほどかかるため、◯月◯日までにはご連絡します」とのこと。
その「◯月◯日」まで、毎日毎日不安を抱えながら答えを待つしかありません。
警察への被害届はカード会社から指示がなければ不要
いわゆる「カード詐欺被害」に遭ったようなので、念のため最寄りの警察署にも問い合わせをしてみました。
かくかくしかじか。もう何回同じことを説明したやら。
しかし、警察の担当窓口から言われたのが「カード会社から、被害届を出すように言われたら必要書類を持って来てください。それ以外だったら届出は必須ではありません」
なるほど。とりあえず被害届は急務では無いことが解りました。
請求元からの回答
ネットなどで調べてみると、同じような被害に遭った方々の記事をいくつか見かけて、それ自体かなり励みになりましたが「この請求元の会社に申し立てをしたけれど、期限までに返答がなかったから催促した」という人もいて、◯月◯日最終日までジリジリしながら待っていたところ。
その期限当日の夜間に返答が来ました。以下のような内容です。
なるほど。この請求元にとっては正常な商取引だと判断されたようです。
仕方ないので、翌日のカード会社インフォメーションセンターの営業時間に、あらためて問い合わせをすることにしました。
請求元からの回答を踏まえて、再度カード会社へ電話
再度カード会社に問い合わせをして、請求元から払い戻しをしないと返答があったことを伝えると「具体的にどういう回答内容でしたか?」と聞かれたので、書かれてあったことを読み上げました。
すると、あらためて聞かれます。
不正なアクティビティが確認されなかったということですが、ご家族が利用されていたということはありませんか?
だーかーらーー。
以前から伝えている通り、このカードを持っていることは夫も息子も知らないし、そもそもこのカード自体机の中にしまってあって、私自身もその存在を忘れていたくらいなんだから。
しかも、例えば落としたとか盗まれたとかじゃなしに、手元に確かに持っているのに、なんで不正利用されるのか?そのこと自体の理由を知りたい。
金額の大小はさておき、とにかくこのような事態が起きてしまったことに耐え切れずに、もう必死です。
オペレーターさん「請求元さんで不正なアクティビティが確認されなかったとなりますと、弊社としても対処することが難しい可能性もありますが、いずれにしましても社内関連部署に確認してあらためてご連絡します。こちらから架ける場合の電話番号は〇〇です」と答えてくれました。
この時点ではかなり絶望感があって、次は弁護士さんなどに相談するしか無いのか…さらに憂鬱な気分にさいなまれました。
カード会社からの最終回答
そんなモヤモヤしつつの中、問い合わせしてから1時間後に同じオペレータさんから折り返し電話が架かってきます。
「ねーさん様の口座に今回金額を返金させていただくこととなりました。ただし、あらためてご本人様の利用ではないかと見受けられた際には、ご請求させていただくこともございます」
不正利用に気付いてからほぼ10日かかりましたが、この連絡をもらったときには心底ほっとするとともに、尽力してもらったカード会社の方々に感謝の思いでいっぱいになりました。
その後あらためてカード会社のセキュリティ担当の方から問い合わせがあり「何だろう?」と不安に陥りましたが、再度「家族が利用したということはないか?」「その請求元と取引をした履歴はないか?」などの質問。
「ねーさん様への返金手続きは間違いなく進めていますのでご安心ください。弊社から請求元へ交渉をおこなうために、確認させていただいた次第です」とのことでした。
時系列で書きますと
2021年8月下旬 | 4回に分けて、私のカードが不正利用され、合計550,000円 |
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2021年10月初旬 | 私の銀行口座から、550,000円が引き落とされる |
2021年10月6日 | 夜間、口座残高に異変があることに気づき、カード会社の夜間窓口に電話連絡、カード解約手続き |
2021年10月7日 | カード会社のインフォメーションセンターに問い合わせ、請求元会社に不正支払いの申し立て(ウェブでの送信) |
2021年10月15日 | 請求元会社から不正なアクティビティは確認できずとの返答 |
2021年10月16日 | カード会社のインフォメーションセンターにあらためて問い合わせ、 本件被害額について、私の口座に返金することとなったとの回答 |
2021年10月21日 | カード会社のセキュリティ担当者から確認の問い合わせ |
2021年10月26日 | カード会社から返金 |
カード会社からは「銀行口座で確認をお願いします。特に返金しましたなどといった通知は発行しません」と言われていましたが、口座で入金が確認できたときにようやく安堵できました。
クレジットカード不正利用 今後の予防法
今後同様の被害に遭わないために、これまでの反省を込めて予防法として取り組んだことについてもお伝えします。
不要なクレジットカードは持たない
買い物をするときに、今回の私のようにショップ専用カードを作ってお得に利用して…ということって、よくあると思います。
もちろん、そのときにカードを作るのはよいとしても、その後不要であるのならば保持しないことです。
特にコロナ禍もあってほとんど買い物をしなくなってしまった昨今なので、あらためてカード継続の見直しをして、他にも不要なカードを解約しました。
日頃から、カード利用履歴をこまめにチェックする
それでも、カード枚数は3枚。
メインで使っているものは、最初の段落に書いたとおりアプリの利用などで、利用履歴をこまめにチェックするようにしていましたが、残りの1枚についても、あらためてアプリの設定をして、手元のスマホでタイムリーに確認出来るようにしました。
銀行口座の不要な付帯サービスを解約する
やはり、前段落でお伝えしたこととして、銀行口座で残高が不足した際に自動融資してもらうサービスについて。
このサービス、実は独身時代に生活やり繰りが厳しかったときに申し込みをして、早30年以上経っていたものでした。
残高不足で引き落とされなくても、カード会社からの請求が取り消されるわけではないですが、とにかくいち早く異常事態に気付けるように。この自動融資サービスも停止をしてもらうようにしました。
そして、あらためて申し込みしたインターネットバンキング。こちらもアプリ利用で口座内の動きをタイムリーにキャッチできる便利さを、今更ですが実感です。
最後にひとこと
長文お付き合いいただき、ありがとうございました。
今回私が遭遇した「クレジットカード不正利用被害」幸いにも返金してもらうことができましたが、その間の精神的苦痛と言ったら計り知れず。
しかも、どこの誰がどうやって私のカードを勝手に使って得したのか、残念ながら解りません。
それぞれの事例によって、異なる対応が必要になるかもしれませんが、もし同じような事態に遭ってしまった際には、とにかく諦めずに対処して、その後の予防策に努めていかれることをお勧めします。