書評『本当はこわくない新型コロナウイルス』井上正康 著 新型肺炎を正しく知るために役立つ一冊

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2020年の新型肺炎「COVID−19」でもたらされた未曾有の災禍。

その流行が国内で取り沙汰され始めて、緊急事態宣言となって…宣言解除後も経済生活や社会生活の随所に制限が続いています。

そもそも「COVID−19」という感染症の正体は何で、どう対峙していけばいいのか。それを正しく知りたい。

そんなときに一冊の書に出会いました。
【本当はこわくない新型ウイルス】著者は健康科学研究の第一人者であり、半世紀近くも感染防御学を修めて来られた井上正康先生。

ご紹介します。

『本当はこわくない新型ウイルス』この本には何が書かれてあるか

まず、この本には何が書かれてあるかについて。各章のポイントを抜粋します。

ココがポイント

  1. 人類の歴史は、感染症との戦いの歴史でもある
  2. コロナウイルスとは、「変わり身の早いRNAウイルス」の仲間
  3. コロナウイルスはいつ日本にきて、どういう経過を辿ってきたのか
  4. なぜ日本は諸外国に比べて死者数が少ないのか
  5. ウイルスから身を守る「免疫」の仕組み
  6. 次の波に向けての処方箋
  7. 「コロナ恐怖症」こそが、失敗の本質

あとがき(おわりに)で書かれてあった「新型肺炎を正しくおそれることを学ぶ必要がある」が刺さりました。

さらに詳しくお伝えします。

人類の歴史は、感染症との戦いの歴史でもある

感染症の流行。これまでにも私たちはスペイン風邪(インフルエンザA型)、結核、コレラ、デング熱、SARS、MARSなどさまざまに悩まされてきました。

人類の歴史は、感染症との戦いの歴史でもある。

スペイン風邪が流行した1918年から100年以上経った今でも、人類と感染症の戦いは継続中なのです。

コロナウイルスとは、「変わり身の早いRNAウイルス」の仲間

では、コロナウイルスの正体とはなんなのでしょう。

本書の第2章で詳しく解説されています。

「RNA」という突然変異しやすいウイルスの一種で、小さな変異が無数に繰り返され、その数は数千種にも及ぶ。

そもそもは、1960年代頃に発見された土着の風邪ウイルスの一種。そこから変異を遂げて感染力や毒性が強まり「SARS」→「MARS」を経て「COVID−19」となり全世界に広がっていったものです。

第3章ではさらに、いつ日本にやってきてどういう経過を辿ってきたのかについて、また、世界の感染状況を日本と比較しながらを知ることができます。

なぜ日本は諸外国に比べて死者数が少ないのか

COVID-19で残念ながらお亡くなりになった日本の方々は、2020年11月4日時点で、1,798人。
一方、他国においては、アメリカ23万2,627人、ブラジル16万496人、インド12万3,611人、イギリス4万7,340人…といった状況です。 ※NHKウェブページより引用

諸外国に比べてその数が少ないのは、「交差免疫」と「集団免疫」に起因している。第4章ではその点に言及されています。

日本や東アジアには古くから土着のコロナウイルスが住み着いていて、風邪の原因ウイルスとして何度も感染してきた。その結果抵抗力のある集団が多くなって免疫形成ができ、新型に変異してもある程度の威力を発揮(交差免疫)してくれる。

この「交差免疫」と「集団免疫」が奏功していると考えられるようです。

第5章ではさらに、ウイルスと免疫の仕組みについても詳しく説明されています。

次の波に向けての処方箋

COVID-19の流行は2020年の2月頃から始まりましたが、その後再び冬が訪れる時期に次の波がやってくるのでしょうか?

「次の波に向けての処方箋」として著者は以下の4つを指南してくれます。

  1. 新型コロナは、感染力が少し強い季節性の風邪ウイルスである
  2. 感染症対策は、手洗い、うがい、鼻洗浄、トイレの清掃・消毒で十分
  3. PCR検査の過剰評価をやめて、CT検査を活用した方がよい
  4. ワクチンには副作用や後遺症のリスクが伴うため、安易に期待すべきではない

見出しだけですと、少々分かりづらい(誤解されやすい)点もありますが、具体例やQ&A形式も取り入れての解説には納得です。

「コロナ恐怖症」こそが、失敗の本質

このように、コロナの正体やら日本人がそもそも持つ免疫力やらを読み進めていくと、冒頭に書きました「正しくおそれる」という感覚が身についてきます。

世の中で大変なことが起こると、メディアやSNSによる玉石混交の情報が世界中に拡散し、恐怖心が増大してしまうものです。

この「コロナ恐怖症」こそが新型コロナウイルス最大の元凶であり「失敗の本質」。2020年はコロナに明け、コロナで終わろうとしている「失われた1年」
「コロナ恐怖症」という失敗の本質を見つめ「失われた日常」を取り戻すことが大切です。

終章で結ばれている点に、これからどう過ごしていくべきなのか、あらためて本書を通して学び得ることを実感できます。

最後にひとこと

この本は友人から教えてもらいました。

その友人は実際に出版記念講演会で著者の話も聞いて、とても役に立つと感銘したとのこと。

新型肺炎については様々な学説や対策法が取り沙汰されていますが、私も「この一冊」をぜひオススメします。

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この記事を書いた人

ねーさん

女性管理職/100年ライフブロガー

30年以上会社勤務と子育てをしながら、40歳で正社員復活し、現在は一部上場企業で管理職となって15年。定年を間近に控えてこのままで良いのかと悩み、様々な学びと、出会った師匠たちに救われる。この経験により「今後の100年ライフを楽しく過ごし、同じような人を一人でも増やしたい」というビジョンのもとブログで情報発信中。

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