8月が終わって9月が始まるとき。
真夏の暑さもひと段落して朝晩は幾分涼しくなってくるものです。
自然の風景も少しずつ変化が訪れている。
9月始まりの日に道端で見つけた「ネコジャラシ」について、書くことにしました。
この植物、「ネコ」と「イヌ」にまつわる双方の名前をもっていて、なんともユニーク。
ご紹介します。
「ネコジャラシ」の名前由来
ネコジャラシって、子供の頃から身近に慣れ親しんできた野の植物、夏から秋にかけての風物詩ともいえます。
穂先がブラシのようになっていて、猫の目の前に振るとじゃれつくことから、この俗称がつけられたとのこと。
我が家では猫を飼った経験がないので、実際にどうなのかは確かめることができませんが、名前由来になっているくらいだから、きっと猫にとっても気になる存在(笑)なのでしょう。
正式名称は「エノコログサ」
一方、この植物のそもそもの名称は「エノコログサ」
漢字で書くと「狗尾草」で、犬の尻尾のような花穂から"犬っころ草"が転じてこの名前になったとのこと。
「狗」も「犬」も「いぬ」を表す漢字だけれど、その姿を見ているとなんとなく「狗」の字のほうがイメージにふさわしいように感じます。
ひとつの植物に「ネコ」と「イヌ」の両方の由来
ここでふと気付きました。
ひとつの植物に「ネコ」と「イヌ」それぞれにまつわる二つの名前がついている。
世の中に植物は色々あれど。こんなパターンは、猫じゃらし/狗尾草だけかもしれません。
普段は何気なく通り過ぎることの多い野の草花にも、気にして調べてみるとユニークな趣があるものです。
世間で何が起ころうとも、自然は移り変わっていく
この記事を書いている2020年は、新型肺炎COVID-19の影響で十分に夏を満喫できなかったこともあるけれど。
世間で何が起ころうとも、自然の姿は粛々と同じ営みを繰り返してくれます。
夏が終わって秋が始まろうとしていて。いつもの年と同じ、季節の移り変わり。
猫じゃらし/狗尾草の姿を見て、今年も秋の始まりを感じました。