2020年のパンデミックは、世界に未曾有の困難をもたらしています。
“コロナ疲れ"という言葉も聞かれるようになって久しい。それまで過ごしてきた日々からさらに、ストレスが増えてしまっている人たちも多いのではないでしょうか。
私もその1人です。
そんなときに、一冊の本を手に取ってみました。精神科医でもある作家・樺沢紫苑さんの2020年7月新刊『ストレスフリー超大全』
ストレスとは?そして、上手く付き合う方法やこれからの生き方…まさにコロナ疲れ解消にもお役立ち満載。
おススメポイントと、それを元に実際に私が行動してみたことをご紹介します。
『ストレスフリー超大全』6つのオススメポイント
まず、この本を読んで私が「おススメポイント」だと思った6つの点について。
- ストレスは無くす必要はない。上手な付き合い方をして溜め込まない。それが"ストレスフリー"
- 不安は何もしないと増え、行動すると減る。悩みを「To Do」に置き換える
- 他人の力を上手に借りる:相談できる人を探す
- 仕事の充実のためには、職場の人間関係解決が大切
- 疲れない身体づくりを心がける
- 性格を変えるのではなく、行動を変える
「はじめに」で書かれてあるフレーズが本書の特長を一言で言い表してくれていて、合わせてご紹介します。
【心と体を整える決定版】
病気になる前に予防すること。そのために大事なのは、「直す」とか「正す」のではなく「整える」なのですよね。
また、本書に書かれてあることは、著者が2,500問以上にも及ぶYouTube発信と視聴者さんたちからの声を元に集められていて、机上の学問でなく実際に効果があった(実効性のある)点にフォーカスされている…というのも、お役立ちポイントです。
実際に私が行動をしてみたこと
普段の私は、楽天家であまりストレスフルになることがないのですが、COVID−19発生以降ふとした瞬間に、心がザワザワすることが増えてしまいました。
さっそく本書のおススメポイントを踏まえて行動してみることに。さらに具体的にお伝えします。
ストレスは無くす必要はない。上手な付き合い方をして溜め込まない
ストレスを感じることが増えると、ついネガティブに捉えてしまって「あー私ってダメだわぁ」などと思いガチです。
いいストレスは人生になくてはならない刺激です。適度なストレスは、脳の働きを活性化し、集中力を研ぎ澄まし、記憶力を高めます
ー本書より引用
そうか。ストレスは無くす必要ないんだわ。何にもストレスが無ければ、返ってダラダラとして次につながらないんだ。
人間誰しもストレスはあって当然。そう捉えただけでも、スッと心が軽くなります。
「上手な付き合い方をして溜め込まない法」については、次の段落以降で書き進めていきます。
悩みを「To Do」に置き換える
まず、取り組んでみたこと。今の悩みを書き出してみます。
仕事のこと、毎日時間に追われていること、やろうと思っていてもできなくて溜まってしまっていること、もちろん、世の中のこと(パンデミック)についても。
次に、その対処「To Do」を書き出してみます。上司の気質と合わない(笑)とか、パンデミックのこととかは、自分の力ではどうにもなりませんので、「まあ、仕方ない」と書きます。
自分の力や工夫でどうにかなりそうなこと。
例えば仕事で何につまづいているのだろう?って細分化して、それを解決するにはどうすればいいのだろう?って仮定してみたり。
毎日時間に追われているのならば、省略できる部分はないだろうか?あればスッパリ止めてしまおう…そんな塩梅で埋めていきます。
実際にその方法が取れないこともあるでしょうが、とにかく心のモヤモヤを整理整頓できただけでも、一歩前進です。
相談できる人を探す
私は自分であまり溜め込まない性質である一方、人に相談したりもしません。
実際に相談をするかしないかは別として「相談するとしたら誰だろうか?」と考えてみます。
やはり一番は最も身近な家族。SNSでいつも交流しているフォロワーさんも思い浮かびます。
あと、自分でも意外に思ったのが「信頼している部下さん」その成長を直に見守ってきた部下さんというのは、上司より頼りになるのよね。
こうして「相談するとしたらこのひとたち」と心の中に留めておくだけでも安心できるものです。
仕事の充実
大人になったら、1日の大半を仕事に費やすことになります。
私は会社員なので、多くのチームメンバーと共に仕事を進めていて、悩みに面するとしたら仕事内容そのものよりも、メンバーたちとのコミュニケーションに根差している事がほとんどです。
考え方が合う人もいれば、そうでない人もいる。でも、みんな懸命に仕事をしているんです。
一人一人を思い浮かべながら、書き出してみる。
すると、物凄く苦手な人ってほんの少ししか居なくて、ちょっと苦手な人とか、合うなぁと思える人とか、そのどっちでもない人のいずれか。
自分がおこなっている業務に誇りを持てるならば。あとは人間関係に上手く折り合いつけていけばいいのですよね。
天職っていう言葉があるけれど、仕事にそんな充実を感じられたら、それがすなわち天職なのだと、あらためて思うことができました。
疲れない身体作り
これまでの点は、主に「メンタルケア」についてでしたが、次は身体作りについて。
心が充実していても身体が疲れていたら、上手く健康維持ができません。
とくに大切なのが、睡眠・運動・食事。
とくにCOVID-19が起こってからはテレワークが増えたこともあり、睡眠時間が長く持てるようになったことは嬉しいですが、運動量がかなり減ってしまい、かつ、食事メニューも疎かになりがちです。
コロナ疲れはそうした点にも原因があるかもしれない。とにかく日々健やかに変わらない状態を保つこと。
ちょっとしたことでもできる限り歩いたり、できる限り手作りのおかずを作ったり。より意識するようにします。
性格を変えるのではなく、行動を変える
こうして取り組んできてあらためて、本書の最後に書かれてある事が腑に落ちました。
それは、「性格を変えるのではなく、行動を変える」
人間、生まれ持ってその後に育ってきての性格って変えようと思ったところで難しいし、無理に自分の個性を変えようと思わなくてもいい。
でも行動はいつだって変えることができる。
不安は抱え込んでいるだけだと増長してしまいますが、行動すれば、例えば、それが「書くだけ」だったとしても、解消ができるものです。
小さなことでもいい。まずはやってみよう。
その繰り返しが"ストレスフリー"をきっともたらしてくれるんだろうな。
自分だけのことでなく、職場のメンタルヘルスにも役立つ
私は企業で管理職をしています。
本書で学んだことを、自分だけでなく部下さんたちのメンタルヘルスにも活用したい。そのために多いに役立ってもらえると確信しています。
なぜならば、最近受講した「職場のメンタルヘルスで管理職がおこなうべきこと」テストで満点だったから(笑)
1人でも多くのひとたちが、健やかに過ごしてくれることを願って止みません。
最後にひとこと
著者は精神科医として「病気にならない方法」や「メンタル疾患の予防法」などについてを、医療現場ではなく、本やウェブでの情報発信で伝えてくれる方。
机上の学問でなく、現場の声から導かれたストレスフリーメソッド。だからこそありがたい。
この記事でご紹介できたのは、そのなかのほんの一部とはなりますが、トータル340ページ超の読み応えのある本。
とはいえ、それぞれの項目が2〜3ページずつくらいで完結されているので、気になったところをピックアップ読みするでもよし。
ぜひ手に取ってみてください。